女性の入会は可能? フリーメイソン入会方法を探る!「STRANGELOVE/M」レポート

文=雛形羽衣 写真=鈴木謙介

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    フリーメイソン専門店STRANGELOVE/Mのレポート後編! 怪人店長の広瀬氏に、店内の貴重な品々と「入会」方法について聞いた。

    日本ならではのフリーメイソングッズ

     前回記事に続いて、フリーメイソン専門店STRANGELOVE/Mを紹介していこう。

     筆者がとくに気になったものが、以下のアイテムだ。

     扇子と湯呑。フリーメイソンのグッズとしては意外に思えるが、日本のロッジの記念品だそうだ。フリーメイソンのロッジは世界各地にあり、式典などには各国からメイソンが集まる。そのため、ご当地色の強い記念品が作られるという。ただ、こちらは展示のみで販売はしていないようだった。日本を感じるメイソングッズをぜひともお迎えしたかったのだが残念だ。

     次に、オーナーの廣瀬氏が見せてくれた奇妙な箱も気になった。
     これはバロッティング(投票)ボックスというものらしい。

    バロッティングボックス。名前の通り投票に使う。

     フリーメイソンへの入会希望者は、どこかのロッジへの所属を希望する。もろもろの段階はあるのだが、最終的には、そのロッジに所属しているメイソンが新人を迎えるかどうか、フリーメイソンになるに相応しいかどうかを決めるのだ。その際に使われるのが、このバロッティングボックス(投票箱)なのである。

    投票後、黒の球が入っていたら……

     バロッティングボックスには白と黒の玉が用意されている。ロッジのメイソンは、入会希望者がメイソンに相応しいと思ったら白を投票する。フリーメイソンに相応しくないと思ったら黒の玉だ。すべての投票が終わって、開票したとき、1つでも黒の玉が入っていたら、希望者の入会は認められない。
     白か黒か、どちらを投票したかは周囲から見えないようになっている。しかし廣瀬氏によると、東京の某ロッジで使うバロッティングボックスは、黒が球ではなく、やや角ばった形状なのだとか。黒を入れる時にカツーンと音が鳴るという……。それはそれで気まずい。

    怪しい笑顔でフリーメイソンについて語る廣瀬氏。

    オーナーはメイソン? 入会方法は?

     廣瀬氏へのインタビューを続ける。

    ーーこれだけフリーメイソンについて詳しいのは廣瀬氏もフリーメイソンだからなのではないですか?

    廣瀬 私自身はフリーメイソン……ではないです。よく聞かれるんですが。ただ、フリーメイソンに関わっている年月は長いので、新人の会員より知識があると自負しています。ちなみに、Mに来店したことがきっかけになってメイソンに入会した人も10人以上います。

    ーーこのお店がきっかけで入会した人もいるんですね。たとえば、私でもフリーメイソンになれるチャンスはあるのでしょうか?

    廣瀬 日本のグランドロッジは今の所、女性をメンバーにすることは認めていないので、無理でしょう。フリーメイソンと結婚すれば、会員にはなれないもののロッジや会合への出入りはできますよ。

    逆五芒星をシンボルとする「イースタン・スター」は、メイソンの家族(女性も含む)が入会できる関連団体。

    「M」の会員になる

     残念ながら「フリーメイソン会員になる」という筆者の夢は、出生時の段階で大きな壁があるようだ。
     だが、STRANGELOVE/M自体も秘密の多いお店である。そことの縁だけでも「少し近づいた」と実感できている。
     移転前の店舗に、筆者は舞台で共演したオカルト好きの古賀瑠君(当時高校生)の紹介で移転前の店舗に1度だけ入店経験があった。

    現在の店舗の入店方法。

     移転後の店舗には入り口に案内がある。その張り紙によると、入店は「フリーメイソン」または「M会員」の優先とある。
    「M」の会員になるには入店後に36666円以上の購入が条件だそうだ。フリーメイソンと違ってお金を払えば会員になれるのだから敷居は低い。しかも、一度の購入額ではなく、累積でいいという財布にも優しいシステムである。

     以前の訪問ではまだ会員になれる金額に到達していなかった筆者。今回こそ会員になるべく、フリーメイソンのシンボルが刺繍されているリュックとピアス、さらにフリーメイソン会員の家族の女性が入れるイースタン・スターという外郭団体のキーホルダーを購入した。

    コンパスと定規が刺繍されたリュック。
    ピアスとキーホルダーも入手。

     今回の訪問で「M」会員になれた筆者は、会員証を発行してもらった。
     会員証は店長自ら金属のプレートに名前を打ちこんで、手渡しされる カンカンカン!という音が店内に響き渡る。

    会員証の色は時期によって異なるらしい。取材時は黒だった。

    HUNAGATAの刻印が!
    雛形羽衣、「M」会員になる!

    唐突な「ゆる」バッグへの戸惑い

     さて、STRANGELOVE/Mで買い物をすると、オーナー廣瀬氏から選択を迫られる。それは「恥ずかしいほうか、普通のほうか」という問いだ。筆者はもちろん「恥ずかしいほうで!」と伝えた。

    これが「恥ずかしいほう」

    「恥ずかしいほう」を選択した結果、ショッパーには廣瀬氏の作品が描かれた。

    「タンパンマン」と「ドあひる」……だという。どこかでみたことがある有名なキャラクターのようだがそうではないらしい……。

     今まで見ていたアンティークの品々、フリーメイソンショップとしての重厚感とはまったく違う角度のエンターテイメントで我々を楽しませてくれた。Mの隠れ名物となっているかもしれない廣瀬氏のイラストをコレクションしている人もいるそうだ。

    廣瀬氏の描いたイラストのグッズも、販売している。なんだかゆるくてかわいい。

     是非、読者にも「恥ずかしいほう」を選んで貰いたい。

     これまではM会員とのコネクションを持たない者には来店のハードルが高いと思えたが、移転後の「STRANGE LOVE / M」は、場所を探し当てられれば誰でも入ることができる。
     フリーメイソン会員ならざる者が最もフリーメイソンの息吹を感じられる場所といえるだろう。

     興味を抱いた読者は、是非公式HPから宝の地図を手に入れてお店探しからチャレンジしてもらいたい。

    STRANGE LOVE / M 公式HP
    http://strangelove.secret.jp/information/

    雛形羽衣

    劇団ディアステージ所属の俳優。ディアステージオカルト研究部の部長。バラエティ番組や声優の仕事のほか秘密結社の情報を独自にリサーチする。

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