世界初「完全に人工の細胞」を科学者が作成! 成長・分裂・突然変異も… AI以上の衝撃か

文=webムー編集部

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    世界で初めて、科学者がゼロから人工的に細胞を作り上げることに成功した。しかも、成長や分裂、突然変異など生命の特徴まで具えているという。科学界を根本から変える衝撃の成果か――!?

    100%化学物質から作られた「SpudCell」

     米ミネソタ大学ツインシティーズ校のケイト・アダマラ教授率いる研究チームが、初めて“完全に人工の細胞”を作り出すことに成功した。「SpudCell(スパッドセル)」と名付けられたこの細胞は、典型的な細菌の約50分の1の大きさながら、摂食、成長、DNAの複製、分裂が可能。さらには進化に似た過程を経て、世代を重ねるごとに変化することさえできるという。

     SpudCellがこれまでの研究で作られてきた人工細胞と異なるのは、100%人工化学物質から作られているという点だ。アダマラ教授は「“細胞の行動”という生物学でしかなし得ないと思われていたことを、科学の分野で再現することに成功した」と述べている。

     人のゲノムには約30億対のDNAが含まれており、生物学者の推測によると生きた細胞が持つことのできる最小のDNAは11万3000対とされてきた。しかし、SpudCellには9万対しか含まれておらず、これは理論上の限界よりもはるかに少ない。にもかかわらず、生命としての基本的な機能が再現されたという点に驚きの声が広がっているのだ。

     SpudCellは「リポソーム」(リン脂質で作られたナノサイズのカプセル)と融合し、栄養を摂取する。科学者たちは研究の一環として、一部のSpudCellにより多くの栄養を摂取してより早く成長できるよう突然変異を導入。すると5世代後、突然変異細胞たちは競合相手を圧倒し、ゲノムの60%にその突然変異が組み込まれていた。

    画像は「Daily Mail」より引用

     ただし、アダマラ教授はこの結果を「SpudCellが生きていることを意味するわけではない」と語る。なぜなら研究の過程において突然変異が自然に生じたのではなく、研究者が外部から導入したものであるために“進化”とはみなせないからだ。

     さらにSpudCellは均等に分裂することができず、完成した子孫が常に適切な数のゲノムをもつとは限らない。事実、5回の分裂サイクルを経た後、研究者らは完全なゲノムを保持している細胞がわずか30%しか残っていないことを確認している。

    画像は「Daily Mail」より引用

    人工細胞は自然細胞と比べて優秀か?

     今回のSpudCellには懐疑的な声もある。英エクセター大学生命科学研究センターの創設者であり哲学者でもあるジョン・デュプレ教授は、「この研究が最終的にバイオテクノロジー全般にわたる多様な応用を支えることになるかどうかは疑問が残る」「合成細胞が生きた細菌細胞のあらゆる能力を具えた存在を生み出したとしても、自然進化した細胞の改変よりも効果的な技術になるかは疑わしい」と指摘。また、今回の研究に関する論文が学術誌への掲載前であり、査読を経ずに公開されたことに倫理上問題があるとの声もあがっている。

     賛否はあるものの、科学会で大きな注目を集めているSpudCell。アダマラ教授は公益研究機関「Biotic」を設立し、さらに研究を推進していくという。人間は人工知能のみならず実体を伴った人工の生体そのものまで生み出せる時代に突入したのか――!? 続報に注目しよう。

    【参考】
    https://www.dailymail.com/sciencetech/article-15947059/Scientists-BUILD-Synthetic-organism-cell.html

    webムー編集部

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