相手の魂を受け入れ、アートとして描き出す! 坂東工の「オーラアート」の神秘/辛酸なめ子

文・絵=辛酸なめ子

    「バチェラー」の司会進行、俳優、アーティストなどの顔を持つ坂東工氏が手掛ける「オーラアート」とは? 対象を取り込んで描く自動書記のような描写法に驚愕!

    歴史的にも数奇な半生を語った前編はこちら

    俳優業のスランプを救ったアート制作

    『バチェラー・ジャパン』『バチェロレッテ・ジャパン』(Prime Video)の司会進行としても有名な坂東工さん。実は先祖のルーツをたどると、「失われた10支族」に行き着いて、その先祖のご加護によって次々と大きな仕事に恵まれるという強運の持ち主だそうです。後編では、「オーラアート」という表現方法についてお話を伺います。

    「ふらっと入った中目黒のギャラリーで、そのとき身に付けていた自作の革の腰巻きがオーナーの女性に気に入られ、『ギャラリーで個展やんなさい』って言われたんです」

     中目黒のギャラリーで個展! 美大卒でも何年か創作を続けてやっとできるかできないかという晴れ舞台ですが、そんな話がいきなり来るとは……さすが坂東さんです。しかも、コンセプチュアルアート的な作品にいきなり挑戦されたというのにも驚きました。

    珪化木のアート作品「生きる」。2つで1つの作品。

    「珪化木という木の化石を、エルクという大鹿の革の上に切って置いていく。それを不眠不休でやっていたら、作っている途中、今までの人生の嫌なことしか思い返されないんです。アパートで泣きながら作っていたら体重が55キロにまで落ちました」

     そうやって自分を癒し、浄化されていったのでしょうか。できた作品を見た時に「これは俺が作ったんじゃないって思ったんです」という感覚になったそうです。

    「禅問答のように作らされた。客観視が生まれたら、ハリウッド映画で自決シーンを演じたショックでなった言語障害が治ったんです。箱庭療法のようでした」

     その作品が評判になり、映画の衣装制作を任されたり、大河ドラマ『西郷どん』の衣装を作ったりと、飛躍していきます。

    「服を作るのは、家庭科の授業ぶりでした。いろんな人に抜擢されますが、自分からやりたいと思って始まったものはほとんどないんです。でも、引き受けたことには人生を賭ける。時間もなくなるので代償もデカいです」

     もしかしたら衣装の仕事もご先祖様のうちの誰かの夢だったのかもしれません。ご先祖様から、お褒めの言葉とかご褒美はあったりするのでしょうか。

    「そういうことはないかな。でも、ご先祖様に対して功徳を積んで、経験値も上がる。ロールプレイングゲームのようです」

    空っぽの自分を媒介にする「オーラアート」

     最近の活動「オーラアート」はどのように制作されているのでしょう。

    「僕が意図してアート作品作ったことないです。オーラアートも自動書記のように作っています。何の準備もせず、お客様と1時間セッションし、話を聞いてから一気に描き上げます。早くて30分くらいで完成しますね。僕は空っぽの器なんです。そこにお客さんが入って、僕の体を使って描いているようなもの。僕はゾーンに入るだけで一切何も考えていません」

     もし自分が描いてもらう側だとしたら、空っぽの器状態の坂東さんに自分を流し込む、なんてなかなか勇気がなくてできないかもしれません……。

    「オーラアートを描かれる間は、ご自身と向き合う時間になる。浄化もされます。その絵を飾って毎日眺めることで、エネルギーを循環させることもできます」

     最初にオーラアートを描いた、離婚直前の幼なじみは、完成した絵を見てうれし涙を流した、というエピソードも。自分の人生の節目にオーラアートを描いてもらうと、スムーズに次のステージに進めるようです。

    オーラアート作品の一例。
    オーラアート作品の一例。

     坂東さんの作品はダイナミックで色使いも美しいですが、絵の具の盛りが良いのも特徴かもしれません。画材代に糸目を付けていない印象です。

    「この前世界堂のポイントがいつの間にか15万ポイントもたまっていて驚きました。年間いくら画材を買ってるんろう(笑)」

     エネルギーや画材が惜しみなく注入された「オーラアート」、開運効果が高そうです。
     実際、仕事の業績が上がった人や恋人ができた人から、感謝の報告が届いているとか。

    「『オーラアート』で自分と向き合うのが怖い、という方もいらっしゃいます。現代社会において自分と向き合わないでも生きていける。でも、自分と向き合い,全てが自分の責任として生きていかないと人生の扉は開かないんです」

    「オーラアート」の価格はサイズで決まるそうですが、描いているうちに2枚になることもあるとか。でも、予定よりサイズが大きくなって高額になっても,今までクレームの類は一切ないそうで、お客さんは皆さん満足しているようです。

    『バチェラー・ジャパン』現場は念がいっぱい!

     人のエネルギーを感じやすい坂東さんは、『バチェラー・ジャパン』のロケ現場などでも、様々な思いや念が渦まいているのを体感していそうですが……。

    「あそこは特別な空間です。念がすごいです。1人を中心に回っている。その渦が大きくなればなるほど、やっぱりスペシャルな場所になりますね。もともとエネルギーが強くなければあの場所には来られない。2000人のオーディションで選ばれた人たちが集まっているので」

     そんな場で、坂東さんの存在は参加者の癒しになっているのかもしれません。

     人のエネルギーだけでなくインスピレーションも頻繁に受信するそうで、「今回の話はこれでも10%くらい。スピリチュアル体験は他にもたくさんあって、言えないこともあります。もうちょっとしたら情報解禁できると思うんですが……」とのこと。 どんな内容かヒントだけでも教えてほしいです。宇宙人とか人類滅亡に関することでしょうか……

    「そういうのもあります。宇宙人といえば、この前UFOを目撃しましたよ。僕が、ここに現れるよ、って言ったところに出て、もうすぐ消えるよって言ったら消えてました」

     なんとUFOを予知する能力まで! もしくはUFOを操っているのでしょうか? 情報解禁も含めて、これからも活動を追っていきたいです。
     今回のインタビューは、もしかしたら、坂東さんが「空っぽの器」になった自分に「ムー」のエネルギーを流し込んで、話すべきことを話してくださったのかもしれません。坂東さんのホスピタリティあふれるエネルギー感能力にも感動しました。

    坂東さんの自然な開運パワーに「ムー」もあやかります!

    坂東工(ばんどう たくみ)
    1977年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、渡米。
    俳優・ナレーター・アーティスト・起業家とパラレルキャリアを実践。 『硫黄島からの手紙』などでハリウッド映画出演を果たした後、日本へ帰国。
    2011年、アーティスト活動を始動。初の個展に2,000人以上を動員。
    2015年、レザー作品が注目され、映画「真田十 勇士」の衣装制作を依頼される。
    2019年、NYで個展を開催。現地メディアやNHKなどの取材を受ける。
    Amazon Prime配信リアリティーショー 『バチェラー・ジャパン』『バチェロレッテ・ジャパン』全シリーズの 司会進行。
    2018年12月、株式会社MORIYAを設立しCEOに就任。
    2022年より、CM制作事業を展開。
    俳優・司会としての活躍が知られる一方、対象の持つエネルギーを写し出す、上質な体験型アート「オーラアート」が、新たな視座として注目を集める。

    公式サイト https://takumibando.com/

    辛酸なめ子

    漫画家、コラムニスト。芸能界から霊能界、セレブから宇宙人まで独自の視点で切りこむ。

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