「やはり火星人はいますね」--横浜みなとみらいで体験する“火星旅行”の没入感がスゴい

文=杉浦みな子

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    最新VR技術で、横浜にいながら火星に降り立つ! 横浜PLOT48で開催中の“火星旅行体験”イベント『THE SUNSET OF MARS -火星旅行-横浜』の面白さをご紹介する。

    港町・横浜から、赤い星に降り立つ 

     横浜みなとみらいの一角に、“火星への港”が開かれているのをご存知だろうか? 2026年8月より横浜PLOT48にて開催されている『THE SUNSET OF MARS -火星旅行-横浜』だ。

     特許技術を活用した没入型VR空間を駆使し、人類を未知の赤い惑星・火星へと誘うアトラクションで、VRゴーグルを装着した来場者が、火星の大地を実際に歩いて探索しているかのような没入体験を楽しめる。 

     かねてより「火星の運河」や「人面岩」、あるいは謎の生命体の存在をめぐって、数々の都市伝説やSFファンタジーの舞台となってきた火星。現在ではNASAをはじめとする探査機や周回機によってリアルな科学データが次々と明かされているが、ここではその異世界を自らの足で歩くことができるのだ。 
     その圧倒的な没入体験をレポートしていこう。 

    赤い砂漠に立ち、“青い夕日”を目撃せよ 

     会場で受付を終え、火星旅行の紹介ビデオを鑑賞すると、体験者には専用のVRゴーグルが手渡される。それを装着した瞬間から体験者は皆、宇宙飛行士となり、ロケットの発射基地へと続く道を進むことになる。 

    VRゴーグルを装着した体験者の様子をはたから見るとこうなるが……
    体験者の目の前には、VR空間にこんな景色が広がっている。これはロケット発射台に向かう途中の風景。

     体験者はさっそくロケットに乗り込んで地球を旅立ち、火星へ向かう宇宙旅行へと出発する。このロケットの発射時点からしてもう没入感は抜群で、ゴゴゴ……と振動が体に伝わる。そして、大気圏を突破し宇宙に飛び出して少しすると、いよいよ目の前に火星が見えてくる。 

    ロケット発射の瞬間、振動と光に包まれる。
    地球を飛び立って少しすると眼下に見えてくる火星の姿。

     ロケットが着陸し、いよいよ専用のハッチを抜けて足を踏み出すと、視界一面に広がるのはどこまでも続く荒涼とした赤い大地。火星に降り立ったのだ。 

    周囲をぐるりとこの景色に囲まれていて、自分がこの世界にいるような没入感がある。
    自分と一緒に参加している他の人たちは、こんな風に上半身だけ宇宙服に身を包んでいる姿で見える。

     ゴツゴツとした岩肌、微細な砂嵐の気配、どこか遠く感じる太陽。本当に没入感が高く、自分が今、地球から何億キロも離れた異星に、本当に立っているかのような錯覚に襲われる。 

     このまま、目の前に広がる火星の大地を歩き回って色々と探索できるのが、このアトラクションの楽しいところだ。ローバーに乗って移動したり、火星基地を訪れたりと、まるで未来の宇宙観光のような体験を味わえる。単に映像を見るだけのVR上映とは異なり、参加者が自らの足で空間を歩き回り、360度広がる広大な世界を五感で楽しめるのが良い。

    オーソドックスなタコ型火星人のモニュメント。
    火星に建設されたベースキャンプの説明図も。

     しかも、体験中はジェスチャー操作によって、今見ている景色を自由に撮影することができ、それをあとからデータにして自分のスマホにダウンロードすることも可能。そう、火星の思い出写真を持ち帰ることができるのである。この記事で使用している画像も、筆者が火星旅行中に自分で撮影した風景や自撮りの写真だ。

    普通にアウトカメラで風景写真を撮影できるし、こんな風にインカメラにして自撮りもできる。
    ベース基地の中に入ると、様々な空間や展示物が。
    火星の地殻解説もあり、勉強になる。
    火星で野菜も育てている。

     そして、自由に歩き回りながら火星探査の現場を体験していく中で、最大のハイライトとなるのが、アトラクションのタイトルにもなっている「火星のサンセット(夕日)」の瞬間だ。 

     地球での夕日は空が赤く染まるが、火星では大気が地球よりも薄く多くの塵を含んでおり、日光の散乱の仕方が異なるため、太陽は“青い光”となって沈んでいく。 

    火星の青い夕日。本イベントのクライマックスだ。

     火星の大地を行きながら、地平線の彼方へ沈んでいく青い夕日を見つめる体験は、非常に美しくて幻想的だった。「かつてこの空の下に、海が存在したのかもしれない」「今も地底には未知の生命の痕跡が眠っているのではないか」……誰しも、胸の中からそんな未知へのロマンが溢れ出してくること間違いなしである。 

    体験が呼び覚ます、やっぱり火星人いるな感 

     かつてジョヴァンニ・スキアパレッリが描いた「火星の溝(canali)」が「運河(canals)」と誤訳されたことから始まった火星人フィーバーや、1976年にバイキング1号が撮影した「火星の人面岩」。時代とともに、それらの秘密は科学的に解明されてきた。 

     しかし近年では、かつて火星に大量の水が存在したことがわかり、有機物の発見など、むしろ「生命の痕跡」をめぐる探査は熱を帯びている。 

     今回『THE SUNSET OF MARS』で青い夕日を仰ぎ見て得られたのは、これまでの火星にまつわる様々な知識とは異なる、圧倒的な“体験”だ。リアルな質感をもって提示される火星の光景は、私たちのSF的想像力や冒険心を力強く刺激する。改めて「やっぱり火星人いるな」と気持ちが高揚してくるのだ。 

     宇宙好きやオカルトファンはもちろん、最新テクノロジーによる没入体験を味わいたい人も、ぜひ横浜の火星港へ足を運んでみてほしい。共に、「やっぱり火星人いるな」と思いを深めようではないか。

    VR火星旅行を終えた後は、科学ジャーナリスト寺門和夫氏監修のパネル展「THE REAL MARS」でリアルな火星研究の「今」や「歴史」を学べる。
    記念撮影コーナーで思い出を残そう。

    <開催概要> 
    イベント名: THE SUNSET OF MARS -火星旅行-横浜 
    会場: 横浜PLOT48(神奈川県横浜市西区みなとみらい4-3-1) みなとみらい線「新高島駅」2番出口より徒歩7分 JR「横浜駅」東口より徒歩15分 
    開催期間:2026年8月8日(土)~終了時期は未定 
    営業時間: 平日 10:00〜18:00 / 土日祝 10:00〜19:00(最終受付は閉館30分前) 
    チケット料金(税込): 
    平日:大人 2,980円 / 中高生 1,800円 / 小学生 1,600円 
    土日祝:大人 3,480円 / 中高生 2,500円 / 小学生 2,300円 
    注意事項: 7歳以上・身長110cm以上から体験可能(13歳未満は保護者の同伴が必要)。動きやすい靴・服装でご来場ください。 
    公式サイト: https://thesunsetofmars.abal.jp/ 

    杉浦みな子

    オーディオビジュアルや家電にまつわる情報サイトの編集・記者・ライター職を経て、現在はフリーランスで活動中。
    音楽&映画鑑賞と読書が好きで、自称:事件ルポ評論家、日課は麻雀…と、なかなか趣味が定まらないオタク系ミーハー。
    https://foriio.com/minako-sugiura

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