神に引き裂かれた2億5000万年前の岩盤が聖地に! 東京都檜原村・神戸岩/日本不思議再興計画

文=中村友紀

    各地のムー的ミステリースポットを紹介!

    神戸(かのと)岩は神話の現場?

     島嶼部を除くと東京都で唯一の村である檜原村。それだけでも少しワクワクしてしまう。
     実際、檜原村は緑豊かな自然にあふれ、冬になると凍結する払沢の滝など見どころも多い。

     そんななか、今回紹介するのは大自然が作りだした奇勝、神戸岩かのといわだ。
     神戸岩は檜原村の北東部、神戸集落の奥にある。
     ひと言で表現するなら、左右に大きく裂けた巨大な岩だ。いや、山が裂けているといったほうがいいかもしれない。
     岩は高さが約100メートルもあり、左右の谷の幅は上部で約60メートル、谷底になると約4メートルにまで縮まる。まさに「裂けて」いるのだ。
     逆にいえば、巨大な山の扉が「開きかけている」ようにも見える、「神の戸」が開こうとしている姿そのものだ。実際、岩の隙間から奥を覗くと、その延長線上には大嶽神社がある。パワースポットである神域への岩戸=神の戸岩=神戸岩というわけだ。
     あるいはここが、本当の天の岩戸ではないかと指摘する人もいる。いずれにせよ、強力なパワースポットであることは間違いないだろう。

     地質学的には神戸岩は、2億5000万年前の地層が削られて露出したものとされる。雨風や水流で削られながら、固い岩盤が残った状態だ。谷底にはいまも神戸川が流れている。その川に沿って鎖が張られた遊歩道が設けられていて、谷底を通り抜けることも可能だ。弘法大師空海が護摩修法を行ったという伝承もあり、「護摩壇」と呼ばる平坦な岩盤が岸に残されている。また、龍神を祀る石宮も見ることができるだろう。
     ただし、小さいものの、川の流れは急で足場も狭い。近くに駐車場もあるので、歩く時間は長くはないが、足下には注意が必要だ。
     都心からも決して遠くはないので、比較的気軽に訪れることができる貴重なパワースポットといえるだろう。

    左右に大きく割れた神戸岩。まさに神によって開かれた巨大な岩の扉そのものだ。
    神戸岩の裂けめの底には、遊歩道が設けられている。水は美しいが、すべりやすいので注意が必要だ。
    檜原村のもうひとつのパワースポット、貴布彌伊龍(きふねいりゅう)神社。社殿の脇には、威厳あふれる巨石が祀られている。

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    (月刊ムー 2026年05月号)

    中村友紀

    「ムー」制作に35年以上かかわるベテラン編集記者。「地球の歩き方ムー」にもムー側のメインライターとして参加。

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