千貫森でUFOを呼び、宇宙を感じた2日間! 福島市飯野町「UFOフェスティバル2022」レポート

文=宇佐和通 写真=我妻慶一
取材協力=国際未確認飛行物体研究所/福島市いいの街なか活性化委員会

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    福島市飯野町に宇宙人集結!? 大盛況に湧いた「UFOフェスティバル2022」レポート!

    「UFOふれあい館」30周年!

     1992年11月に開館した福島市飯野町のUFOふれあい館は、約30年にわたってUFO現象に関する展示に特化した施設として独特の存在感を示し続けている。2021年6月には国際未確認飛行物体研究所を開設し、その特性をさらに強める新しい方向の活動を開始した。初代所長に三上編集長が就任し、開設1周年記念の2022年6月には初年度の活動報告会が行われ、大きな話題となった。

     2022年11月12日~13日、その福島市飯野町で日本初という『UFOフェスティバル2022』が開催された。研究所の初代所長として何度も現地入りし、さまざまな媒体での施設の紹介を通してご当地のUFOカルチャーを盛り上げてきた三上所長にとってもムーにとっても、実に喜ばしいイベントだ。

     日本のユーフォロジーのメッカとなるべく、さまざまな活動を行っている飯野町に県内外から詰めかけた人の数は、運営サイドの予想をはるかに上回るレベルだったようだ。交通整理の係の人に尋ねたら、7か所準備した無料駐車場は午前の早い時間から埋まり始めていたらしい。メインステージでMCを務めた地元FM番組のパーソナリティー藤原カズヒロ氏も「飯野町でこれほどの人出は見たことがない」という。

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    福島市飯野町のUFOフェス2022。オープニングセレモニーの一部を少しだけ! #ufo #alienz #千貫森 #福島

    ♬ X’s files parody _1 minute loop(1079525) – KeySets

     UFOの里としてのアイデンティティを打ち出して30年目というキリの良い年をみんなで祝って楽しむ。会場は、まさにそういう空気に包まれていた。名物のUFO餃子やご当地カレーのフードスタンド、UFOふれあい館グッズの販売ブースがいくつも設営され、早くから会場を訪れた人たちが列を作る。

     最初のイベントである「宇宙人仮装パレード」には100名以上の出場者が集まり、一列になって会場を出発し、飯野町の商店街を練り歩く。意外にと言っては失礼だが、コスチュームの作りこみというか、コンセプトに面白さを感じたものが多かった。筆者は、ロズウェルで毎年独立記念日に開催されるUFOフェスティバルも数回訪れている。ロズウェルのイベントにもコスプレパレードがあるのだが、飯野町のパレードもそれに引けを取らない規模と熱気だった。集まっている人たちの楽しもうという気持ちが相乗効果的に増幅していたのだろう。

    「それ森」中田監督、ムー三上編集長、そしてエハラマサヒロ!

     そんなカラっとした楽しさの流れを受けて、ステージではエハラマサヒロさんの爆笑パフォーマンスが展開。さらに場の空気が盛り上がったところで、三上編集長と中田秀夫監督、そしてエハラさんという顔ぶれのトークショーが行われた。

     まず編集長がユーフォロジーの現状を解説する。ここ数年間の重要なトレンドとして、アメリカ軍によって撮影された画像や映像の公表が相次いでいる。アメリカ軍は、正体がわからないものが自国上空を飛び回っているという事実を認めている。そして、もうそろそろすべてを隠しておけるような状況ではなくなってきている。ものごとは、そんな含みで進んでいる……。ムー読者にはおなじみの視点だろう。

     地元のランドマークである千貫森を舞台にした『それがいる森』を製作した中田監督は、作品で「UFOの形状」を強く意識していたようだ。普通の円盤でもなく、どう描くか。日米のコンタクティーと共に、千貫森の頂上にも数回登って「目撃に挑戦」したというから、制作にかけた熱意は押して知るべし。

     この「UFOの形状」はエハラさんにとって特に興味あるトピックだった。『それがいる森』では中田監督のイメージを核にして展開させていったのか。それとも、世の中の人たちが想像するだろう最大公約数的な形状を基にしたのか。エハラさんの質問から始まった流れは制作中のブレストにつながって次回作のプロットにまで及び、ラストシーンのアイデアまで飛び出した。それぞれの立場から語られるUFOについての話に、聴衆は魅了されたに違ない。

     事実は事実として歴然とあるだろうけれど、それがすべて出てきてしまったら楽しめなくなってしまうかもしれないというエハラさんの言葉が印象に残った。

     異色の取り合わせと思えたトークショーが摩訶不思議なセッションとなり、最後は参加者全員で空を見上げ「ベントラー、ベントラー、スペースピープル!」というかけ声でのUFO呼びを行って、「UFOフェスティバル2022」の初日は幕を下ろした。

    千貫森UFOツアーへ!

     翌日、「UFOフェスティバル2022」の2日目は、三上編集長をガイドに千貫森ミステリーツアーが実施された。なんと200名以上の参加者が集まり、道中や千貫森の頂上で編集長の「UFO論」「千貫森の謎」話に耳を傾けた。天空から飛来する物体や異邦人についてのみならず、地域の歴史、千貫森という山とそれを構成する石にまで話は及んだ。
     6月にも同様のイベントが行われたのだが、見覚えのあるお顔が目に留まった。飯野町で行われるイベントにリピーターが多いことを実感する瞬間だった。

    @mu_plus

    福島市飯野町UFOフェス2022で、千貫森ツアー実施。山頂でUFOは出た…のか? #ufo #alienz👽🤙🏻 #宇宙人 #千貫森 #福島 #不思議 #都市伝説 #オカルト

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     頂上でしばらく過ごし、UFOふれあい館まで下りてきた時に感じたのは、前日の飯野町のイベント会場とまったく同じの、参加者のみなさんのとても楽しそうな表情だ。

     クリプトツーリズムという言葉をご存じだろうか。不思議な場所を訪れ、さまざまなスポットを訪れて謎を満喫することに特化した旅のことだ。飯野町で行われた今回のUFOフェスティバルは、そういう新しいタイプの旅の方向性がしっかり形になった好例ということができるのではないだろうか。メイン会場でも千貫森でも、関東はもとより、東海地方から来たという人も珍しくなかった。

     2日間のイベントが成功した背景に、UFOふれあい館が紡いできた30年の歴史があることは言うまでもない。そしてムーは、国際未確認飛行物体研究所の設立を通してこの街にUFOカルチャーがより自然な形で根付く過程を見てきた。UFOふれあい館と国際未確認飛行物体研究所を確かな足場として、飯野町のUFOカルチャーはこれから先も長い歴史を形作っていくだろう。
     さまざまな亜立場で関わった人たち全員が大きな盛り上がりを感じた今回のイベントが、新しい章の幕を開けたことは間違いない。

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    宇佐和通

    翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。

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