バイオハッカー億万長者が「スペア臓器用に自分のクローンを作った」と激白! 小説で描かれたディストピアが現実に

文=webムー編集部

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    億万長者のバイオハッカーが自分のスペア臓器用“新生児”クローンを作ったと激白。人類は議論待ったなしの状況に直面している!

    シャーレの中の“新生児”クローン

     オンライン決済サービス企業「Braintree」を創業し、PayPalへ高額売却したことでで巨万の富を得た起業家ブライアン・ジョンソン。不老長寿を目指す“バイオハッカー”としても知られる彼が、自身のクローンを作成したと主張し、世界に戦慄が走っている。しかもその目的は「移植用臓器の培養」だという。

    「Don’t Die」を標榜し、10代の息子の血液を輸血するなどの過激な健康法を実践していることで有名なこの48歳のブライアンは先日、「僕は自分のクローンを作った。新生児として」とXに投稿。「この『ベイビー・ブライアン』は、今のところシャーレの中で生きている」と語り、「一部の人にとっては恐ろしいことかもしれない。ディストピア的な未来だ。しかし、他の人々にとっては、これが医療の必然的な未来だと捉えられるだろう」と綴った。

     ブライアンはこの告白の前月、不治の自己免疫疾患と診断されている。自己の免疫が、誤って胃粘膜の健康な細胞を攻撃してしまうという病だ。彼は疾患について「解決しようと試みる」と表明。そして「『AI、マルチオミクス、オーダーメイドのDNA』がある時代において、いかなる病気も不治だと決めつけるべきではない」と主張した。

     ブライアンのクローンを造るために使われたのは、「人工多能性幹細胞」。つまりiPS細胞の技術だ。血液などから採取した体細胞にごく少数の因子を導入し培養することで、体のあらゆる細胞になれる万能細胞(=多能性幹細胞)へとリプログラミングする。2006年に京都大学の山中伸弥教授によって作製され、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞したことで一躍有名になった技術だ。

    小説の世界が現実に!? 議論待ったなし

     ブライアンは「このクローンがあれば、私への『血液提供者』は私自身となり、クローンを使って治療法を試験し、移植用の臓器を培養し、新しい治療法を開発し、若い細胞さえ注入することができる」と述べている。

     彼の投稿には一部のフォロワーから批判が噴出。「死を病的なほど恐れている男に多額のお金をわたした結果がこれだ」「血や臓器を抜き取るためだけに造られたクローンに同情を禁じ得ない」といったコメントが殺到している。

     まるでノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロによる小説『わたしを離さないで』で描かれた世界を地で行くようなブライアンの行動。とはいえ、彼が語っていることが本当ならば、クローンはまだシャーレの中だ。ブライアンから採取した細胞をリプログラミングして、培養している段階とも考えられる。果たして“それ”は命と呼べるのだろうか。

    「不治の病と診断されたことは、私にとって久々に起きた最高の出来事の一つだと以前述べた。なぜなら、身体を修復し強化するための新たな道の地平を切り開いてくれたから。そしてこのクローンが、最初の例だ」(ブライアン)

     これまでも自身の健康やバイオハッキングに関する型破りなアプローチを正当化し、それらは医学的発見の進展を目的としたものだと主張してきたブライアン。今回のクローンが不治の病に対する完璧なアプローチとなるなら、まさしく彼の目的に沿ったものになるだろう。だが、“スペア臓器”提供用のクローンという存在を倫理的・人道的にどう捉えるのか、私たちは早急に議論を始める必要がありそうだ。

    【参考】
    https://www.independent.co.uk/news/science/bryan-johnson-clone-baby-biohacking-b3020197.html

    webムー編集部

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