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四国UFOラインで開催された「UFO遭遇チャレンジツアー」の模様をお届け。まずは「UFOライン」について!
2022年9月3日から4日、『UFOラインでUFO遭遇チャレンジツアー』というツアーが開催された。西日本最高峰の石鎚山と瓶が森のちょうど中間に位置するにある『山荘しらさ』(高知県いの町)を舞台に、文字通り、「UFOとの遭遇にチャレンジする」ツアーだ。
UFOラインというのは、愛媛県と高知県の県境、石鎚山系の尾根沿いを縫うように走る道路の通称だ。ワゴン車の車幅ちょっとくらいの広さに急カーブが連続するこの道路の正式名称は「町道 瓶ヶ森線・瓶ヶ森西線」という。高知県いの町の「寒風山登山口」から愛媛県久万高原町「土小屋」まで、全長約27kmを実際に走ってみると、標高約1150m~1700mの光景は「天空の道」というキャッチフレーズがふさわしいことを実感できる。
この道が「UFOライン」と呼ばれるようになったきっかけに触れておこう。
すべての始まりは1990年、愛媛県側の寒風山上空にアルファベットのWの形をしたUFOが現れ、それが登山客によって撮影されたことだった。この事件以来、UFOラインの周辺地域上空におけるUFOの目撃・遭遇情報が続々と寄せられるようになったという。
高知県いの町の寺川地区には、UFOラインからもよく見える石鎚山の上に出る“光る球”に関する伝承がかなり昔から語り継がれているそうだ。
現地は人里の明かりがまったくなく、日が沈んだ後は真っ暗になり、少しでも歩こうと思うなら星明りと月明かりを頼りにしなければならない。“光る球”という言い方によって、物体の種類をある程度まで限定できるのではないだろうか。たとえば流れ星なら、そのままの言葉で表されるはずだ。光る球という表現は、流れ星ほどは遠くなく早くなく、地表よりの空間を飛ぶ物体を連想させる。
これまでに一帯で確認されている目撃例を紹介しておこう。
・1990年、寒風山の登山客がW型UFOを撮影
・早朝に車でUFOラインに向かっている途中、背後の方向の空に銀色の光を見た
・UFOラインの愛媛県側にある標高1897mの瓶ヶ森を登山している時、上空に羽釜のような形状の物体が現れた
・UFOラインの麓でドローンを飛ばしていたら、オセロ柄のような白×グレーのUFO2機を遭遇。目撃者はドローンには詳しいため、物体がドローンであった可能性はほぼない
・今回のトークショーの舞台となった山荘しらさ(標高1400メートル)の周辺でも、不思議な光の目撃例がかなりある
寺川地区に伝わる光る球に関する伝承に加え、愛媛県側でも、農作業をしている人たちが空を飛ぶ銀色の球体を見ることが今も頻繁にあるという。地元の人たちにとっては、「誰からも訊かれないから話さないだけ」といったスタンスの話題らしい。
ツアー初日のトークショーの冒頭、月刊ムーの編集長、三上丈晴は次のように語った。
「徳島県の剣山のどこかに、旧約聖書に記される『契約の箱』が隠されているという話があります。聖書に四国に関する記述があるという仮説を唱えているリサーチャーもいます。神の玉座をメルカバといいますが、これには四つの顔が配されています。人と獅子、牛、そして鷲です。対して日本の『古事記』には、四国が四つの面という形で形容されています。つまり、メルカバというのは……四国のことを意味しているのかもしれません。
剣山には天狗伝承がありますが、姿を思い浮かべてみてください。基本的には山伏のような姿ですが、頭襟(ときん)という小さな帽子をかぶっています。中には経文の一節が入っているのですが、これはユダヤ教徒もまったく同じことをします。エルサレムの嘆きの壁の前で祈りを捧げる時に、聖書の一節を書いた紙を入れたよく似た形の帽子をかぶります」
空に未確認飛行物体を見よう。そんな無邪気なテンションのツアーだが、やはりUFOを考えるなら、当地の歴史や伝承を踏まえて「そこが選ばれし場所」であることを語ることになる。
石鎚山を臨みながら、UFOラインの真上に位置する絶好のロケーションを舞台にした今回のツアー。三上編集長のイニシャルトークが、スペシャルな2日間のイントロとして十分すぎる響きだったことはまちがいない。
宇佐和通
翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。
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