本物の能力者はここにいる!「闇に染まりし、闇を祓う」著者・はやせやすひろの奇妙な体験

文=はやせやすひろ

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    都市伝説や怪談、呪物蒐集で知られる人気Youtuberはせやすひろが、実際に出会った「本物の能力者」を語る。彼らには何がどう見えているのかーー?

    予言と100年周期説

     じつは僕は、新型コロナウイルス感染症の流行を2015年くらいに予言していた。
     この疫病が発生する数年も前のことになる。

    「何をまたまたご冗談を」
    「後からいくらでも言える、証拠はあるのか?」

     本書をお読みのみなさんから、そんな声が聞こえてきそうだ。
     でも、これは冗談ではない。証拠もあるーーわれわれ都市ボーイズは、いまのようにYouTubeを舞台にする以前は、Podcastで音声の配信を行っていた。2015年の配信で、僕は〝2019年くらいから疫病が流行る〟と話していたのだ。
     その後、YouTubeに移行するころから、Podcastにあげていた音声は一時、非公開にしていた。僕もすっかり忘れていたのだけれど、新型コロナが話題になりはじめたあたりから、連絡がすごく来るようになったのだ。
    「当たってますよ、はやせさん!」と。

     当時の配信で聞いていたリスナーさんたちは驚いたろう。僕自身の驚きは、それ以上だったかもしれない。
     ただし、種明かしすれば、これは予言ではない。かといってでたらめにしゃべったことがたまたま当たったわけでもない。公式(といっても遊びのようなもの)があるのだ。

     こんな言葉を聞いたことはないだろうかーー100年周期説。世の中で起きた歴史的な大きな出来事というのは、だいたい100年の周期で繰り返されるといわれる説だ。だから、「出来事の発生年+100年」が、再び大きなことが起こるタイミング。これが公式だ。

     当時僕は、リンカーンとケネディという2人のアメリカ大統領に100年差の共通項が数多くあるという都市伝説や、客船タイタニック号沈没事故から100年後に起きた客船コスタ・コンコルディア号座礁事故の話などを知り、「これは興味深いな、それなら未来もいけるんじゃないかな」と思ったのがきっかけ。
     調べてみると、1720年ごろにペスト、1820年ごろにコレラ、1919年ごろにスペイン風邪が流行しているので、2019~2020年に疫病がくるんじゃないかなと思い、言ったのだが、それがハマってしまった。
     本当は、ただそれだけのことだ。

    僕が会った〝本物〞の能力者

     だから、これは超能力的な予言でもなんでもないし、未来予知の能力なんてない。
     だからといって、僕が予言や能力を否定することはない。
     本物としか思えない予言・予知能力に触れて、さんざん驚かされ、納得させられてきたからだ。
     僕は(もちろん相方の岸本も)、いわゆる“能力者”を名乗る人には、とにかく会ってきている。テレビ番組の裏方として企画に携わったときに取材したり、出会った人がたまたま能力者だったりというように、なんの因果か導かれるように遭遇してきた。
     出会い、話を聞いてきた能力者の人数は、正確なところはわからないけど、3ケタは超すだろうか。それほどたくさんの能力者が世の中にはいるということだ。
     中には、自称能力者でインチキ、もしくは本人の思い込みなんて場合がある。いや、これがほとんどかもしれない。
     しかし、“本物”と感じさせる人は、“いる”。総じて、本物の中の本物の能力者は、表立たない人が多い。秘密の存在として、“潜んでいる”こともあり、口コミや偶然でしかたどり着けないなんてことがほとんどだ。

     たとえば僕の身近なところでは、母方の親戚がそうだ。地元、岡山県津山市の、ある地域で“神様”と呼ばれている90代のお婆ばあちゃん。30代のころ、急に“ハタロウ様”という龍神の声が聞こえるようになり、能力が開いたという。
     2017年ごろには、すでに「岡山の町で、人はいるけどほとんど外に出ていなくて、マスクをしている」様子を“見て”おり、「たぶんすごい疫病が日本に蔓延するから、体調管理に気をつけろ」と、家族や訪ねてくる人に言っていたのだ。僕のコロナ予言の的中とは意味が違う。
     また、このお婆ちゃんに、ある日、僕の母は「今日の15時にいいことがあるよ」と予言されたことがある。帰宅後、当時不仲だった父が「仕事の都合で1週間ほど帰れない」と連絡が“15時”にあった。母は「これだ、当たっている」とすごく喜んだそうだ。いや、この予言に関して僕としては「ほんまかー!」と言いたくなるものだが。

     とある企業専属の超能力者には度肝を抜かれた。正直、これまで僕が会った中でも、レベチな能力者だ。
     その人の存在は、一般に知られることはほとんどないし、企業の名前も出すことはできない。僕が会えたのもたまたま。
     とある取材の仕事で、そこの社長を訪ねたときだ。その社長が「今日、来ているから会ってみる?」と紹介してくれたのだ。
     その超能力者は盲目のかなり年配の女性。人の頭に手を置くことで、個人ではなく、“場所”がもつ過去・現在・未来が見えるというのだ。
     だから、その企業で起こる少し先の未来もわかるので、「この事業をやるとどうなります?」と問えば、「それは大きくなっています」「そっちはもうやっていないですね」と事業展開の予測が行えるという。
    “場所を見る”なんて聞いたことがなかっただけに、にわかには信じられない。だから僕を見てもらったらどうなのかと思い、質問してみる。ーー
    「あなたは見えない」
     僕が能力者のみなさんによく言われる、安定のその言葉をここでも言われた。
     さらに、「変なものを集めているでしょう。気持ち悪いねぇ」と。よし、通常運転だ。
     しかし、さらに続けられた言葉に啞然としたーー。
    「あなたは見えないけど、あなたの記憶の中に見える女性……〝奥様の頭の中を覗きますね〟」
     そこからは、まず、僕らが暮らしている家の様子、さらに誰にも言ったことのない奥さんの実家の様子、実家の家族の人間関係、ここでは書けないプライベートなことまでバッチリ当ててきた。さらに未来を見てのアドバイスまでーー。

     世の中にはまちがいなく、僕らが出会えていないだけで、このような“本物”の能力者はまだまだいるのだろう。
     中には、自分の能力が“本物”だと気づいていない、むしろ自分の力を特殊な能力だと自覚できていない人もいるようでーー。

    続きは書籍「闇に染まりし、闇を祓う」にて

    「闇に染まりし、闇を祓う」(著・はやせやすひろ、サンマーク出版)
    https://amazon.co.jp/dp/4763140930

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