民家の屋根を突き破った隕石から“生命の構成要素”を発見! 地球生命誕生の謎解明につながる大発見!

文=webムー編集

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    地球生命誕生の謎を解き明かす歴史的発見か!? 民家の屋根を突き破った隕石から、古代の塩類や有機化合物の痕跡が発見された!

    隕石の中に生命の起源が?

     2024年7月、小惑星が米ニューヨークの上空を轟音とともに横切り、地表近くで破砕。欠片のひとつがニュージャージー州ヒルズボロにある民家の屋根を突き破った。当時を振り返り、住人は「大きな衝撃音が聞こえた。すると強い硫黄のような臭いがして、ベッドやカーペット、周辺一帯を覆う粉塵とともに、多くの黒い破片が散らばっていた」と振り返っている。

     現在、このヒルズボロ隕石の分析を続けていた研究チームから驚くべき報告が届けられた。なんと隕石には、生命を構成するのに不可欠とされる古代の塩類や有機化合物の痕跡が封じ込められていたというのだ。

    民家の屋根に直撃したヒルズボロ隕石 画像は「SETI Institute」より引用

     炭素質コンドライト(有機物や水などを多く含む石質隕石)には、惑星がまだ形成途上だった頃の太陽系初期に遡る物質が多く含まれる。そのため地球上の生命誕生に繋がる科学的条件を研究する科学者たちにとって、特に貴重な存在だ。ヒルズボロの隕石は炭素質コンドライトの中でも「CM」グループに属する。ちなみに、探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「リュウグウ」のサンプルは「Cl」グループ。ヒルズボロ隕石と非常によく似た構成要素となっている。

     詳しい分析の結果、ヒルズボロ隕石は“親”である小惑星の地表付近で形成されたと結論づけられた。地表付近で液体の水が蒸発し、次第に濃度が高まった結果、塩水が残されたという。塩水は、生命誕生前の化学反応に関連する可能性がある。

    ヒルズボロ隕石 画像は「THE PLANETARY SOCIETY」より引用

     科学者たちはさらに、生物のタンパク質の構成要素であるアミノ酸も多数発見。これらが発見されたからといって小惑星に生命がいたことを直接意味するわけではないが、隕石が複雑な有機物質を生成し、運搬し得ることを示している。

     NASAゴダード宇宙飛行センターの宇宙生物学者ダニー・グラヴィン氏らは、CM型天体が初期の地球にアミノ酸、カルボン酸、その他の可溶性有機分子をもたらした可能性があると指摘。こうした物質の供給は、地球に最初の生命が誕生する前、地球の科学的資源を豊かにしたと考えられる。また、ヒルズボロ隕石に含まれるアミノ酸混合物は、恐らく塩水の作用を受けて親小惑星の内部で形成された可能性も示唆された。

    大発見に繋がった家主の迅速な対応

     今回の画期的発見を可能にしたのは、隕石が屋根に激突した家の住人の行動によるところが大きい。家主は自宅に墜ちた隕石を素手で触ったり放置したりせず、すぐに使い捨て手袋とアルミホイルを使って回収。ガラス瓶に保存した。この迅速な対応によって破片は皮脂やほこり、湿気など地球上の物質による汚染を最小限に抑えることができたのだ。

    ピーター・ジェニスケンス博士 画像は「Wikimedia Commons」より引用

     NASAエイムズ研究センターの隕石天文学者、ピーター・ジェニスケンス氏はその対応に「家主の素早い対応のおかげで、現在知られている中で最も原形を留めた隕石となった」とコメントしている。

     ヒルズボロ隕石の破片数点は、今後ニューヨークのアメリカ自然史博物館で保存されることが決まったという。この破片たちが、“地球生命誕生の秘密”をついに解き明かしてくれるのか。今後の研究に大いに期待しよう。

    【参考】
    https://scitechdaily.com/meteorite-that-smashed-through-a-new-jersey-roof-hid-an-ancient-chemical-secret/

    webムー編集部

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