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村民自ら「奇祭」と称する「キリスト祭」を現地取材。古史古伝を受け入れ、伝統文化に織り込む神事の実体とは……。
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青森県三戸郡新郷村戸来にある、「キリストの墓」。本誌読者には、もはや説明の必要もないだろう。では、この地区で行われる「キリスト祭」についてはどうだろう。
詳細な由来は割愛するが、戸来村(当時)で「キリストの墓」が皇祖皇太神宮天津教の教主・竹内巨麿によって「発見」されたのは、1935年のことだった。それから30年近くが過ぎた1964年、地元の宮司や商工会が主体になって始まったのが、「キリスト祭」だ。
以来60年以上にわたって祭は続けられてきた。地元にとってもはや、伝統行事といってもいい存在なのである。
祭の内容をひと言でいえば、「キリストの御霊を慰霊する祭祀」ということになる。つまり、キリストの慰霊祭だ。しかしこの慰霊祭はなんと、神道方式で行われる。具体的には、大祭長挨拶、来賓祝辞に始まり花冠奏、玉串奉奠などの神事が行われ、獅子舞の奉納までセットになっているのだ。

キリストの墓ではナニャドヤラの踊りが有名だが、墓の十字架の前で行われるこの踊りが、いわば祭のメインイベントとなる。
それだけではない。
大好評だった昨年の企画「シン・キリストラーメン決定戦!」が今年も開催され、ディフェンディングチャンピオンの「元祖キリストラーメン」が、新チャレンジャーを迎え撃つという衝撃のイベントもあわせて行われたのだ。
なお、慰霊祭後の「みんなで踊ろう ナニャドヤラ」では、新郷村ナニャドヤラ芸能保存会の人々と一緒に踊ることができる、一般参加の体験会も実施。


このキリスト祭、毎年6月の第一日曜日にキリストの里で行われていて、地元の有力者も参列する重要な行事だ。
『竹内文書』から始まった「キリストの墓」ではあるが、ここまでくればもはや、真偽などどうでもいいような気がしてくる。地元ではすっかり、「奇祭」として定着しているのだから。

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中村友紀
「ムー」制作に35年以上かかわるベテラン編集記者。「地球の歩き方ムー」にもムー側のメインライターとして参加。
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