「紅い服の少女」は妖怪・魔神仔(モシナ)か? 台湾ホラー映画が描く怪異の正体
映画「紅い服の少女」のモデルとなった事件は、妖怪のしわざだったーー! 台湾で広く知られる「小さな赤い姿」の妖怪を追う。
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文=宇佐和通 協力=ヒストリーチャンネル
古代の宇宙飛行士説を、歴史学や考古学の視点から読み解いていく『古代の宇宙人』シリーズ。 今回は、ヌートロピックなどの科学技術による人類の進化の可能性を探る。
史実や遺跡にオルタナティブ・アーケオロジー/ヒストリー的視線を向けながら斬新な解釈を展開していく『古代の宇宙人』シリーズ。今回の番組「次なる人類」は、地球人類の未来にスポットを当てる。
イスラエル人歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ博士が『ホモ・デウス』(ヘブライ語版)を出版したのは2015年。人間の物理的アップグレードをテーマにしたこの一冊によって、トランスヒューマニズムという言葉が一気に広まることになった。日本語訳版には、「テクノロジーとサピエンスの未来」というサブタイトルがつけられている。このコンセプトが、まさに番組の内容と合致する。
番組の冒頭で、ジョルジョ・ツォカロスがこう語りかける。「今私たちは、現在の人間をしのぐ知能を持つ新たな種に進化するために、さまざまな技術を発明しています」
“新たな種”とは何を意味するのか。それは「より完全な」という表現とイコールなのかもしれない。そして、そのためのテクノロジーは続々と実用化されている。
2012年、細胞内の核に含まれるDNAを切断する機能を持つ人工酵素“クリスパー・キャス9”が発表された。切断した部分の遺伝子を不活性化したり、別の遺伝子情報を挿入したりして遺伝子そのものを簡単に改変することができる。遺伝子情報を改変すれば、肉体的特徴や能力を思い通りに組み合わせることが可能となる。いわゆるデザイナーズベビーと呼ばれるものを生み出すことも難しくない。
また、人間の知能向上を目的としたスマートドラッグの一種であるヌートロピックという薬を使うと、脳神経の強化が可能となる。脳内には神経細胞の生存や発達機能を助けるグリア細胞がある。グリア細胞とヌートロピック、そしてクリスパー・キャス9を組み合わせれば、たとえば事故による脳損傷の回復を早め、パーキンソン病やアルツハイマー病を引き起こす遺伝子も改変できるようになる。それだけではない。ごく正常に働いている脳のグリア細胞に対しても、オプション的に、そしてピンポイントな内容の改変を加えれば、IQを上げたり、特化した分野の能力が上がったりするようなカスタマイゼーションが実現する。
脳の機能を上げるという分野の研究においては、もっと直接的な方法がある。イーロン・マスク氏の「ニューラリンク」という会社は、薄いフィルム状の物質で脳全体を覆い、脳とクラウドを直接つなぐというテクノロジーの研究を続けており、すでに実用化のロードマップは出来上がっているようだ。トランスヒューマニズムは、これまでマシンを生体内に埋め込むという形式で進化してきたが、これから先は離れた場所にある機械と同化するという新しい段階に入りつつある。こうしたコンセプトは、地球人類から自発的に生まれたものなのか。
人類の進化は、地球外生命体によって導かれているのかもしれない。番組コメンテーターのデビッド・チルドレスはこう語る。
「地球外生命体は、何らかの方法で人類を導いていると考えられるでしょう。新しい未来へと向かい、新しい人間になる運命をたどるために」
現行のテクノロジーは、そもそも宇宙空間での環境的条件に耐えられるよう、宇宙飛行士の体をサイボーグ化しようというところから始まったものだ。
60年代から続いてきた開発の過程は、人類が本当の意味での故郷である宇宙へ還るためにあるのだろうか。ならば、機械と人間を組み合わせるトランスヒューマニズムだけではなく、宇宙からの外的要因の関与の可能性を探るインテリジェントデザインも含めて考えるべきなのだろう。
宇佐和通
翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。
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