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古代メソポタミアの王の名が刻まれた 粘土板を再調査した結果、ウルクの王「ギルガメシュ」の名が記されていたというのだ。この記事を三上編集長がMUTubeで解説。
ごく最近、古代メソポタミア文明の研究において興味深い発見が報じられた。
約4000年前の粘土板を最新技術で再調査した結果、古代シュメール王朝の記録文書「王名表」の中に、神話の英雄「ギルガメシュ」の名が刻まれていたというのだ。
調査を行ったのは、デンマーク国立博物館とコペンハーゲン大学による共同研究プロジェクト「ヒドゥン・トレジャーズ」で、楔形文字で刻まれた粘土板に「ウルク王ギルガメシュ」として正式な形で記録されていたことが判明。驚くべき発見に、改めて注目が集まっているのである。
そもそも王名表とは、古代メソポタミア世界の歴代王を記録した一連の文書だ。どの王が、どこの領土を、どれほどの期間にわたり統治していたのかが記された歴代王朝の〝公式〟記録である。
また、ギルガメシュは人類最古の英雄譚として知られる『ギルガメシュ叙事詩』の主人公であり、古代都市ウルクを支配した王で、神と人の血を引く半神半人=伝説上の存在とされている。
ギルガメシュ伝説のスケールは壮大だ。彼は常人を超えた怪力を持つ英雄として描かれ、神々にも恐れられるほどの存在だった。暴君として民を苦しめたという逸話も語られている彼を止めるため、神々はエンキドゥという戦士を創造する。
激しい戦いを繰り広げた末に友情を結んだふたりは、やがてともに冒険へ旅立つ。中でも有名なのが巨大な怪物フンババとの戦いだ。神々に守られた杉の森へ乗り込んだふたりは怪物を打ち倒し、さらに女神イシュタルが送り込んだ天の牡牛まで撃退してしまう。
しかし、その代償は大きかった。神神の怒りによってエンキドゥは命を落とし、ギルガメシュは初めて「死」という現実に直面する。どれほど強大な英雄であっても死から逃れることはできないという恐怖に取り憑かれた彼は、不死の秘密を求めて果てしない旅へ出る──。
この〝不死への探求〟というモチーフこそが、『ギルガメシュ叙事詩』を単なる冒険物語ではなく、人類最古級の哲学的叙事詩へと押し上げている部分であるといえるだろう。
数千年前の人々も「人はなぜ死ぬのか」「永遠の命は存在するのか」という問いと向き合っていたのだ。
(文=宇佐和通)
続きは本誌(電子版)で。
webムー編集部
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