「ヒバゴンの足跡」53年ぶりに故郷に帰還! かつての関係者や現場の徹底取材で見えてきた獣人の正体とは?
今年、53年ぶりに地元に帰ってきたヒバゴンの足跡。これを好機と捉え、現地を取材し、かつての騒動をもう一度検証した筆者。そこで見えてきたヒバゴンの正体とは?
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異色ユニットが、行く先々での怪奇体験を公開する。 今回は、広島の神秘スポットの話から……臨月を迎えた田中に注目です!
2020年11月30日記事を再編集
タニシ 事故物件住みます芸人・松原タニシです。
田中 どうも、オカルトコレクター・ペガサス田中です。
健太郎 四国の怪談は守れませんでした、恐怖新聞健太郎です。
田中 どうしたん健太郎さん?
健太郎 OKOWA2020の予選(大阪闘争)が終わりまして、恐怖新聞健太郎は残念ながら3ポイント差で予選敗退となってしまいました。
タニシ すみません、3ポイント差で予選通過させていただきました。
田中 去年はタニシくんが健太郎さんに負けてたから、真逆の結果やなぁ。
健太郎 なので四国は守れませんでした。同じ四国の愛媛のDJたらちゃんが予選通過なので、代わりに守ってもらいます。
田中 まあでも、それこそ12月に四国で怪談ライブある(初出時の情報です)からそっちで健太郎さんには怪談を守ってもらわんとな。
健太郎 そうですね。田中さんタニシさん僕の3人揃っての怪談ライブで是非!
タニシ 僕ら広島も結構行ってますよね。心霊スポットも何箇所か回ったし。
田中 行ったなあ。どこ行ったっけ?
タニシ 己斐峠(こいとうげ)、魚切ダム、南原峡の明神三連トンネル……
田中 あー、行ったなあ。
タニシ 己斐峠はカーブが連続していて“魔の峠”なんて呼ばれている場所ですね。近くにお地蔵さんが7体あって、全部見つけてしまうと死んじゃうとかいう噂を聞いたのですが、7体も全然見つけられなくて、全然死にませんでした。
魚切ダムは心霊写真が撮れる事で有名なんですが、それよりも赤い橋桁の下に首吊りしたかのようなロープがかけられており、それを触ると金縛りに遭ったという話でしたが、触ったけど金縛られませんでした。
南原峡の明神三連トンネルは三つの連なるトンネルで、それぞれにいわくがありました。まず一つ目のトンネルに差し掛かると、 トンネルの前に老人が座っている。二つ目のトンネルでは子供の泣き声が聞こえてくる。三つ目のトンネルでは自転車に乗った警官がやって来る。これをコンプリートすると、必ず事故に遭うというものです。結局誰にも会わなかったけど、トンネル内で南無阿弥陀仏〜ってお経を唱えたら白い靄に包まれたのは不思議でしたね。
田中 あー、あれ凄かったなー。
タニシ 田中さんその時寝てたじゃないですか。
田中 あれ、そうやったかなぁ…
タニシ あとは健太郎さんとも比治山公園陸軍墓地に行きましたね。日清戦争合同碑には日清戦争で死しても口からラッパを離さなかったとされたラッパ手の木口小平の名前が刻まれてました。
健太郎 入口にぬいぐるみもありましたね。
タニシ ところで天岩戸伝説あるじゃないですか。
田中 あるね。太陽神アマテラスが弟のスサノオの乱暴に怒って天の岩戸に隠れちゃった話ね。
タニシ そうです。そのせいで世界は真っ暗闇になっちゃって、困った八百万の神々が天安河原に集まって会議して、ドンチャン騒ぎしてアマテラスを誘い出し、光を取り戻したという伝説。この元になったとされる場所が日本各地にありまして、宮崎県の高千穂だとか三重県の伊勢志摩だとかその他諸々。……実は広島にも天岩戸がありまして。
田中 へー、そうなんや。
タニシ たまたま見つけたんですよ。その日僕夜中に一人で尾道周辺の怪しいスポットを回っていて、尾道の対岸にある向島に行きたかったんですが渡船がやってなくて。仕方なくものすごい高さの尾道大橋を徒歩で渡るんですが、橋の真ん中でパトカーに止められて自殺者と勘違いされたりしながらなんとか渡り切って、橋を降りてすぐのところに現れた岩屋山巨石群を訪れたんです。
タニシ するとそこには大きな岩屋があって、その横に岩屋をかつて塞いでいたかのような薄っぺらい扉のような巨石が飛び出しているんです。これがまるで天岩戸のようなんですね。
ただ、この巨石群が並ぶ岩屋山の山頂に鎮座する大元神社は“第二の高千穂”って自ら言っちゃってるんで、元祖天岩戸ではないんでしょうけどね。
田中 それよりタニシくん、よく一人で夜中にそんなとこ行くよなぁ。どうやって帰ったん?
タニシ その夜はそれこそ第二の天岩戸で朝が来るのを待ちましたね。ただ、後から知ったんですが、この場所、愛媛県の刑務所施設から脱走した受刑者の男が潜伏してた可能性のある場所だったんですよ。
健太郎 あ、あの尾道水道を泳いで渡ったという!
タニシ 他にも「岩屋巨石割れ目」と呼ばれるポイントがあって、夏至の太陽はこの割れ目の東側からのぼり、冬至の太陽は割れ目の西側へ沈むとか。あと巨大な男根型の巨石もあったり。まさにミステリーな場所でしたね。
健太郎 広島もまだまだ謎が多いですね。
田中 あ、そういえば、広島じゃなくて高知やねんけど、この間行ってきてん。
タニシ え? イベントがあるわけでもないのに行ってきたんですか?
田中 以前に高知のカフェで偶然出会ったMさんから、ある霊能者の方を紹介されましてね。
タニシ あ、あのDIYのええ感じのカフェで会ったおじさんですね。
田中 そうそう、タニシくんもおったよな、そん時。
実は先日、Mさんにアポを取って霊能者に会わせてもらえることになったんやけど、Mさんから「先に聞きたいことをまとめておいてくれ」と言われて、そのあと電話を切る寸前に「龍を産みますか?」って唐突に聞かれてん。
健太郎 龍を産む?
田中 そう、意味わからんやろ? だから「え、龍を産めるんですか?」って聞くと「産める」と言うので「じゃあお願いします」と答えて。
タニシ お願いしたんや。
田中 指示された場所はJR四国土讃線の土佐大津駅で、駅前の大きなレストランの一室でMさんを待つこと数分。甚平を着た小柄なおじさんとともにMさん到着。その小柄なおじさんが霊能者で、眼光が鋭くていかにも能力者っていう感じで。
聞きたいことは特になかったから、すぐに龍の話を切り出して。
そしたら霊能者は「私に頼めば男女関係なく龍を産める」と豪語するねん。一ヶ月ほどかけて龍を産むらしいわ。しかもビックリするのが、物理的に腹が膨れ、陣痛もあると。
健太郎 え! マジすか?
タニシ どういうことなんやろ。
田中 この龍の産み方も順序があって、まず霊能者が対象者に龍を産むかどうか真剣に聞いてくるねん。それで「はい」って答えると、次に霊能者が龍界にお伺いを立てるねん。
健太郎 龍界って何?
田中 わからへん。龍界ってのがあるらしい。
タニシ 霊界みたいなもんやろか……。
田中 それで龍界の偉い龍が、対象者に合った龍を探してくれるねんけど、俺の場合は男やからメスの龍を当てがってくれて。まあつまりは結婚相談所みたいな事をしてくれるねんけど。
タニシ 人間の龍の結婚相談所?
田中 お相手の龍が見つかれば、霊能者が決めた日取りに対象者の家に行くように龍に指示するから、その指定された日の晩に龍が来て、一夜を共にする。つまり龍とSEXすると。
タニシ え、どうやって?
田中 わからへん。
タニシ え……。
田中 とにかくその時にお腹に龍の子供が宿ると。
健太郎 え、誰のお腹に龍が宿るんですか?
田中 俺の。
健太郎 え、田中さんが妊娠するんですか?
田中 そう、妊娠するのは龍じゃなくて俺。
健太郎 でも田中さん男じゃないですか。
田中 そやねん。でも男でも妊娠するみたい、龍とまぐわえば。
タニシ 田中さんの子供をメスの龍が宿すわけじゃないのか……。
田中 ちなみに龍が来る前にはいくつかやる事があって、例えば家に近い神社に「龍が来ますのでお願いします」って言いに行かなあかんくて。
タニシ お願いしに行ったんですか?
田中 行ったよ。ていうか、もうすでに身籠ってるから俺。
タニシ・健太郎 え??
田中 出産予定日が11月26日〜28日あたりやから、ちょっと遅れてるみたいやけど。産まれたら祝ってな。
タニシ・健太郎 あ……はい。
松原タニシ
心理的瑕疵のある物件に住み、その生活をレポートする“事故物件住みます芸人”。死と生活が隣接しつづけることで死生観がバグっている。著書『恐い間取り』『恐い旅』『死る旅』で累計33万部突破している。
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