〈ジオマンシー〉株価がさらに上昇し、市場は活況を呈する/2024年4月の社会情勢と生まれ月別の運勢
高橋桐矢氏が、2024年4月の社会情勢と生まれ月別の運勢をジオマンシーで読み解く!
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福岡に「前世の記憶をもつ」男の子がいる。前世の自分がバイク事故で死んだことや生まれ変わる瞬間など、その記憶は詳細でブレがないという。そして驚くべきことに、この男の子は転生先を「自ら選んだ」というのだ!
「インベさんは声がかわいくていいですね。私なんて息子から『前のお母さんはもっと声がかわいかった』とかいわれちゃって……」
それは、ほんの雑談から始まった驚くべき話だった。私は写真家で、一般の女性を被写体にポートレート撮影をしている。この日は都内某所で、福岡からやってきた野村知恵さんを撮影した帰りだった。駅へと向かう道すがら、彼女はふと自分の息子、咲太郎君(現在7歳)の話を始めたのだった。
「うちの息子、自分のことを『咲ちゃん』って呼ぶんですけど、『前の咲ちゃんは、バイクに乗っとって死んだんよ』とかいうんですよね」
びっくりしてしまった。それはつまり前世記憶ではないか。この世に輪廻転生があることを示す重大証言である。しかも知恵さんは、まるで世間話のように話している。私が前のめりになって聞いていると、「そんなにおもしろいですか?」と意外そうだ。私はより詳しく話を聞くため、後日改めて知恵さんに取材を申し込んだ。
咲太郎君が最初に前世の話を始めたのは3〜4歳のころ。寝かしつけるため布団に入り、部屋を暗くしながら知恵さんが話しかけていると、「今のお母さんの声、あんまりかわいくないよね」と、唐突に話しはじめたという。
自分のことをいわれたと思った知恵さんは「私ふけた?」と聞いたが、「ちがうちがう。咲ちゃんが前の咲ちゃんだったときのお母さん」という。さらに、「今度の咲ちゃんはバイクに乗らん」と続けた。最初はの話かわからなかった知恵さんだが、その後も、必ず夜の寝入りそうなときに同じ話をするようになり、知恵さんは聞き役に徹した。
「もう寝ようかっていうときに、そういうモードに入っちゃうようで、ふっと思い出したように話すんです」
おもしろいのは、前世のことを話すには体力を使うらしいということだ。知恵さんが続きを聞きたくても、「このお話はもうおしまい」といって、コトンと眠りに落ちてしまうという。
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前世記憶は7歳となった今も健在で、言葉がしゃべれるようになったことでより詳細になったという。今回、知恵さんから、あらためて咲太郎君に話を聞きだしてもらった。以下は、音声データで送ってもらった親子ふたりの会話である。
*
──バイク事故にあったんだよね?
「だから死んだんじゃなくって、ここ(腿)とか、ここらへん(膝)から、ここくらい(ふくらはぎ)までけがしとっただけ」
──それで死んだんじゃないの?
「うん。ちがくて」
──バイクでこけたと?
「ぶつかっただけ」
──車と?
「うん。あっちが悪くて、もうわかっとうに、車が急にぎゅーんとぶつかってきたんよ」
──ああ、右から来たのね。
「うん。びゅーんって来て、バーンって。こうやって来たけん、こっちから来たらバーンって」
──それで救急車が来たと?
「うん。ちょうど、お母さんと救急車が来たと」
──それで、運ばれて?
「ここ(腿)とか、ここ(ふくらはぎ)も、開いとったけん」
──開いとった? マジ?
「だけん、手術して入院してるときに死んじゃった」
──痛かったとか覚えてる?
「うーん……」
──自分のバイク?
「うん。なんか『もうこの年齢やったら乗れるよ』っていわれて『バイク買ったら?』っていわれて買った」
*
咲太郎君の説明はつたないが、知恵さんはこれまで何度も同じ話を聞いている。ここで、これまでにわかっている話を要約しよう。
咲太郎君は前世で17歳の高校生だった。ある日、バイクで青信号を直進で走っていたところ、右から車が来て衝突した。右足を損傷し、腿とふくらはぎが裂けた。救急車が来て、髪の長いお母さんが泣いていた。手術をしたが、入院中に死んでしまった。時代は少し前で、日本だという。
それにしても高校生でバイク⁉ ツッパリや暴走族を想像してしまうが、九州出身の知恵さん曰く「田舎では高校生のバイク通学は多いですよ」とのこと。ならば、現在と近い地域に住んでいたということか。今回、咲太郎君に事故現場の様子をイラストで再現してもらったところ、なんと視覚障害者用の音響装置信号機まで描いてくれた。つまり世代的には、前世のご両親がご存命である可能性は高い。しかし残念ながら、名前や住所までは思い出せないようだ。
ちなみに、「今度の咲ちゃんはバイクに乗らん」と、宣言していたとのことだが、それについて知恵さんから驚くべき情報が語られた。
「旦那は大学生のときにバイクで事故してて、恐怖心でもう乗れないみたい。私も友だちのお父さんがバイクで死んでるから、乗りたくない。『子どもができたら絶対にバイクには乗せないようにしようね』って夫婦で話してたんです」
咲太郎君がそれをわかっていて両親を選んだと考えると、あまりにもできすぎた話だ。
さて、前世を終えた咲太郎君は、その後、タイムマシンのようなものに乗って現世に来たという。これは中間生記憶と呼ばれるもので、受精までの記憶を指すものだ。再び、咲太郎君とお母さんの会話に戻ろう。
*
──死んじゃって、今のお母さんのことはどこから見つけたと?
「宇宙船みたいなのに乗って捜してたの。おうちないかなって」
──どのおうちがいいか捜してた?
「うん。で、2階に行って、寝る部屋に行って、下の部屋に行って、いないなと思って、お母さんはどこだろうと思って捜してたらおった」
──お母さん、どんなんやった?
「なんかお買い物しとった。で、お買い物終わったときに、急にスポッと入ると、お腹が『あれ?』ってなるけん。こっそーり、シュッて。ゆっくり入ってったと」
*
さて、ここでもまた驚くべき情報がある。咲太郎君は、以前、今のお母さんを選んだ理由を、「お母さんが寂しそうにしてたから行こうと思った」と語っていたという。まさにこのころ、知恵さんはうつ状態だったのだ。
「仕事がきつくて休んでて、ほぼ一日中ベッドで寝たきりでした。一週間に一度、外に出るか出ないかで、出るにしても買い物するために出るくらいですよね」
ピタリと辻褄が合うのだ。では、2階というのはどうだろう。当時、知恵さん夫婦は、2階建てアパートの2階に住んでいたという。では1階はと聞くと──。
「そういえば今いわれて思い出したけど、下の階にも若い夫婦がいました」
ということは、咲太郎君と一緒に見ていて、1階のお母さんを選んだ子もいたのだろうか。
「咲のちょっと前に赤ちゃん生まれてました。そういえばいたわ。『いつの間に生まれたんやろねー』って旦那と話してた」
これには思わず、ゾゾゾーッとしたのだった。
ところで、咲太郎君の耳の穴の横には、生まれつき小さなイボ状の突起がある。これは副耳(ふくじ)と呼ばれるもので、新生児の約1パーセント前後に見られるらしい。
「だいたい生まれてすぐに病院で取るみたい。『どうしますか?』っていわれたけど、大人になって自分で取りたければ取ればいいし、そのままにしようって夫婦で話したんですよ。そしたら、しゃべれるようになってから『これ、お姉ちゃんだよ』っていいだしたんです」
なんと、咲太郎君は副耳を指して、「お姉ちゃんが一緒に遊びたいっていうからついてきた」というらしい。
実は知恵さんには、咲太郎君を産む前に、事情があって産むことのできなかった子どもがいる。それが女の子だったのだ。もちろん、そんな事情を咲太郎君が知る由もない。そのお姉さんが、副耳となって一緒に来たということなのか。
「そうでしょうね。咲太郎が生まれたとき、おじいちゃんの孫フィーバーがすごかったんですよ。でも本当は女の子がほしかったみたい。だから、それをわかってたんじゃないかな」
おじいちゃんにかわいがられたい一心で一緒についてきたとすると、なんとも切ない話だ。しかしそれでは、肉体はひとつでも宿っている魂はふたり分だということか。そう聞くと、知恵さんは「えー! やだー!!」と笑ってみせたが、こんなことをいった。
「咲はピアノとバレエをやってるんですよ。本当はサッカーとか野球をやらせようと思ったんだけど、『咲ちゃんはみんなで一緒にやる運動は向いてないからやりたくない』っていうから……」
男の子でピアノとバレエは珍しい。もしかすると、それを楽しんでいるのはお姉さんだったりするのだろうか。
さて、こうして咲太郎君の話を否定せず受け入れられるのも、知恵さんのキャラクターあってのことだろう。実は知恵さんにも、人の感情が見えてしまうという霊能力にも似た力があるらしい。逆に旦那さんは、咲太郎君の話を最初は完全否定していたようだ。
そんな旦那さんにも話を聞いてみた。
「俺は前世なんていわれても無視だから、『前のお母さんなんかいないよ』っていってたんです。でも、咲太郎の話は一貫してる。ほかの日常会話はメチャクチャなのに、その話だけはブレない。そんなことで親の気を引こうとしてる感じもまったくなくて、『またそれ聞くの?』って感じだし。最近友だちが死んでしまったけど、違うところで生まれ変わっていたらいいなとか、そういうことがあれば、がんばって生きていけるかなって。最近になって、前世はあるのかなと思うようになりました」
なんともいい話だ。しかし咲太郎君の話はこれだけでは終わらなかった。
一家は黒の豆柴を飼っているのだが、この犬は咲太郎君が4歳のときにペットショップで見つけ、「この子はダービーの生まれ変わりだからおうちにつれて帰りたい」といったのだそう。ダービーとは実家で飼われていた雑種犬で、このとき亡くなっていたことを家族はだれも知らなかったという。咲太郎君は、「前のダービーは毛むくじゃらだったから、今回はカッコイイ姿で生まれてきたかったんよ」というらしい。これが事実なら、犬は犬に生まれ変わり、犬も容姿を気にするということか。
ちなみにこうした会話は日常的にあるらしく、先日は「お母さんの卵に種が入って咲ちゃんになったけど、咲ちゃんが咲ちゃん選んでよかったぁ」といったという。卵と種などの表現は大人に聞いたのかもしれないが、その概念をすんなり理解しているということだ。そして人は人を選んで生まれてくるのだとしたら……。
咲太郎君の証言は、輪廻転生を知るための新たなヒントになるだろう。
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