木根緋郷怪談「おじさん」/吉田悠軌・怪談連鎖
ふとしたことがきっかけで、忘れていた凄惨な記憶が呼び起こされることがある。それもひとつの恐怖の「連鎖」のかたち、かもしれない。
ふとしたことがきっかけで、忘れていた凄惨な記憶が呼び起こされることがある。それもひとつの恐怖の「連鎖」のかたち、かもしれない。
場所に残る記憶、モノに残る記憶。そうしたものを読み取ってしまうヒトに出会ったとき、それは具現化するのだろうか。怪異は、時代を超えて連鎖していく。
内容が似通っているわけでなくても、奇妙な関連性を感じてしまう怪談がある。怪異の連鎖は人だけでなく、土地、時間、道具、さまざまなモノにひもづいて起こっていくのだろうか。
ふたつの病院でささやかれた別々の怪談に、なぜか不思議な共通点が見え隠れする。生と死が交差する病院という場所では、時空を超えて怪異も連鎖していくのだろうか。
怪談DJが語る、渋谷のクラブにまつわる3つの怪談。それぞれ別個の怪異ながら、それらはオカルト探偵・吉田が主張するある説を裏づける、ひとつの共通点を持つものだった。
別々の人が遭遇した個別の体験なのに、なぜか奇妙な共通点がある。怪談には、ときたまそうしたものが現れる。その背景には何があるのか。やはり怪異は、連鎖するのか——。
事故物件、心霊スポットとよばれる建物がある。たとえ建物がなくなったとしても、そこで起きた怪の記憶は受け継がれ、連鎖していくことがある——。
今もなお戦争の傷跡を色濃く残す島、沖縄。激戦地跡で、ユタの血を引く霊感芸人が体験した怪異とは。その記憶は世代を超えて受け継がれ、連鎖していく——。
今なお戦争の記憶が語りつづけられる場所、東京の下町深川。そこではどんな怪談がつむがれているのか。土地柄を強く感じさせる、ふたつの怪異が連鎖していく。
今回は、まさにこの連載にふさわしい怪異が連鎖する場所、連鎖する事件にまつわる一題。
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