幽霊が生者を怖がらせるのは「犯罪」!?/死者と語る人たち-File01:秋山眞人
死者の姿が見える、死者と語りあうことができる——そんな能力を持つ方々に話をうかがい、この世ならぬ世界をかいまみる連載の第1弾。サイキックとして生まれ、1970年代に「超能力少年」として注目を集めて以来
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人間が発する声には強力な呪力が宿っていると、超能力者の秋山眞人氏はいう。それを活用すれば、成功と幸運を引き寄せ、自分の望みどおりに現実を変えていくことができる!? 古今東西の事例をひもときながら音と声の呪力に迫るとともに、日常生活のなかで実践可能な呪術を紹介する!
目次
人間が発する声には、呪力ともいうべきエネルギーが宿っている。このことを疑う人はいないと思うが、一例として、1960年代初頭、フランスのベネディクト修道会で起こった不思議な出来事を紹介しよう。 ベネディクト会の修道士たちは、同会の標語である「祈り、かつ働け」を実践すべく、過酷な労働をこなす日々を送っていた。そのなかで、祈りの時間に欠かせないのが聖歌だった。 その聖歌が、あるとき廃止されることになった。何しろ聖歌を歌うには練習が必要だし、楽譜もそろえなくてはならない。それに費やす時間をカットすれば、少しはゆとりが生まれるだろうと考えたからだ。 しかし、聖歌が廃止されると修道士たちの体調が悪化しはじめた。疲れやすく、病気がちになり、聴力も落ちてきた。対策として食事内容が改善されたが、効果はなかった。 何が問題なのかをさんざん考えた挙げ句、聖歌を復活させてみた。すると、それから9か月以内に、ほとんどの修道士の体調が回復した。聖歌が彼らのエネルギー源となっていたのだ。 なお、彼らが歌う聖歌は、グレゴリアン・チャントに代表されるような、母音を引き延ばして揺らすスタイルだ。この点に注目していただきたい。
じつは、古代の神歌・マントラ・祝詞などを調べると、洋の東西を問わず同じ特徴が見られる。その特徴とは「音を揺らすこと」で、音楽用語では「メリスマ」といわれる。この言葉は「歌」ないし「旋律」を意味するギリシア語に由来し、1音節に数個以上の音を配する装飾的な歌唱様式を指す。 補足しておくと、古代ギリシアにおける「歌」は、たんなる娯楽ではなかった。祈りの場で一同を恍惚へと導き、意識を変容させ、神と一体化するための神聖な道具であった。そこで重要な役割を果たしたのがメリスマという歌唱法なのである。
もちろん日本でも、この歌唱法が見られる。たとえば、1492年に高野山が発行した声明譜は、印刷された最古の楽譜といわれるが、それを見ると、仏典を構成する漢字ひとつひとつに、音の揺らし方が細かく記されている。 より古い時代の例としては861年、東大寺の毘盧遮那仏像を修理した際の落成供養に歌われた「大比礼歌」がある。 この歌は、平仮名にすると20文字にも満たないが、儀式の流れから推測して5〜7分かけて歌われたと考えられている。おそらく1音を長く引き伸ばし、揺らして歌ったのだろう。 新宗教「大本」の教祖、出口王仁三郎が唱える祝詞についても同じことがいえる。現存する録音を聞くと、声を激しく揺らしているのだ。
また、歌に含まれる倍音は、人間の霊魂を解放し、大自然・大宇宙とつなげる働きがある。 20世紀を代表する神秘思想家、ゲオルギイ・グルジェフの自伝をもとにした映画『注目すべき人々との出会い』の冒頭の場面には、その働きがよく示されている。こんな場面だ。 大勢の人々が見守るなか、居並ぶ音楽家たちが、山に向かってひとりずつ演奏を披露していく。それに山々が応えたら勝者となれるのだ。次々に音楽家たちが挑戦するものの、山々は沈黙をつづける。しかし、ある演奏者が「喉歌(モンゴルのホーミーをはじめとする倍音唱法の一種で、やはり音を揺らして歌う)」を奏でると、それに呼応するかのように、はるか遠くまで響きがこだました。 このときグルジェフ少年は、人々に混じって一部始終を見ていた。この場面での経験が、その後の人生を決定づけたことが伝わってくる。
なお、倍音とは「基音」を発したとき、その上に乗ってくるさまざまな音のことだ。たとえばあなたが「ド」という音を出すと、実際にはそれより高い振動数の音が一緒に出て、あなただけの声をつくる。AさんとBさんが同じように「ド」を発声しても違う人の声として認識できるのは、声帯や口腔内の形状と使い方によって、乗ってくる倍音が異なるからだ。
ここまでの説明で、音と声の呪力の源泉が、声を揺らして歌う技法と倍音にあることはご理解いただけたと思う。次なるテーマは、どの高さの音で歌えばよいかということだ。 これについては「ラ」の音、周波数でいえば440ヘルツを推奨したい。1939年に国際標準音と定められた音で、オーケストラの音合わせに用いられる。身近なところでは「ピッ、ピッ、ピッ、ピー」というNHKの時報で「ピッ」と3回鳴らされる、あの音だ。 ご存じの方もいると思うが、赤ちゃんの産声はだいたい440ヘルツ前後だ。そのことについて言及した研究もある。 たとえば、日本大学の小児科主任で、日本大学板橋病院長でもあった馬場一夫氏は、著書『続・子育ての医学』(東洋医学社/2000年)の中でこう記している(以下、原文ママ)。 「赤ちゃんの泣き声についての研究を手がけたこともあり、その時に集めた資料の中には、産声の高さ、振動数がどれくらいであるかを記録しているものもあります。——(中略)——小さい赤ちゃんは、ハ長のラ、正確には一点イ音で泣いていると言い直してもよいかも知れません」(以上) ちなみに産声の音高は、人種や性別はもちろん、時代や場所にも関係がない。これは、生まれたばかりの赤ちゃんの喉のサイズや形状が、古今東西、大きくは変化していないからだ。その意味で産声は「時空間を超越した音」だといえる。 じつは、産声には癒しの効果がある。私は以前から、このことに注目してきた。 そもそも産声とは、この世に生まれた赤ちゃんの第一声である。子宮の中で羊水に包まれ、へその緒を通じて酸素と栄養を吸収していた赤ちゃんが、母胎から切り離され、はじめて肺呼吸をするときの声なのだ。そこには「この世で生きていく!」という非常に前向きで強い思いが込められている。 こうしたエネルギーに満ちた音が、人間に影響を与えないわけがない。「生」に対するポジティブな思いを甦らせ、いろいろな意味での癒しを与え、潜在能力を高めてくれるのだ。440ヘルツが癒しの音だとされる理由は、ここにある。 いったん話をまとめると、音と声の呪力を最大限に高めるには、声を揺らしながら440ヘルツ付近の音を出せばよい、ということになる。
音と声の呪力を高めるに当たり、ぜひとも実践していただきたいのは5つの母音の詠唱である。 まずは母音について説明しよう。現代の日本語で使われている「あおうえい」という5つの母音には、それぞれに異なるエネルギーが宿っている。それをきちんと理解し、力が発揮されることを意識しながら発声することが大切だ。 ここでお気づきの方もいるだろうが、呪力を高める場合の母音の順番は「あいうえお」ではなく「あおうえい」となる。 大本の教祖である出口王仁三郎をはじめ、神の啓示を受けて『日月神示』を著した岡本天明や合気道を創始した植芝盛平も、この順番で母音を唱えることが重要だと強調している。「あおうえい祝詞」と呼ばれることもあるようだ。 以下、個々のエネルギーについて簡単に述べていこう。 音と声の呪力を高めるに当たり、ぜひとも実践していただきたいのは5つの母音の詠唱である。 まずは母音について説明しよう。現代の日本語で使われている「あおうえい」という5つの母音には、それぞれに異なるエネルギーが宿っている。それをきちんと理解し、力が発揮されることを意識しながら発声することが大切だ。 ここでお気づきの方もいるだろうが、呪力を高める場合の母音の順番は「あいうえお」ではなく「あおうえい」となる。 大本の教祖である出口王仁三郎をはじめ、神の啓示を受けて『日月神示』を著した岡本天明や合気道を創始した植芝盛平も、この順番で母音を唱えることが重要だと強調している。「あおうえい祝詞」と呼ばれることもあるようだ。 以下、個々のエネルギーについて簡単に述べていこう。 【あ】負の力をリセットする 霊的にはすべてのはじまりの音であり、「リセットボイス」ともいわれる。この音を発声することで、日常生活の中で背負い込んでしまったケガレ、重苦しさ、怨念、生き霊などを祓い、心身をリセットできる。 【お】神と人を合一へと導く 自分自身を整え、神そのもの、宇宙そのものとひとつになる音だといわれる。神人合一の音といってもよい。しっかり唱えれば、宇宙即我、我即宇宙という境地が体感できる。 【う】人を無心の状態にする 「う」は宇宙のウだが、もともとこの言霊には中を空にするという意味がある。別の表現をするなら、自分の内側から雑念を払い、空っぽにして、無心の状態にもっていく音だ。そのような状態になれば、目に見えないさまざまなエネルギーにきちんと感応できる。その準備をさせてくれる音といってもよい。 【え】必要なものを引き寄せる 自分に必要なものを引き寄せ、結びつける音だ。その意味するところは、「エ」という片仮名の形状によく表れている。上下2本の横線を縦の線がつないでいることに注目してほしい。横線の1本は自分自身、もう1本は自分の願望成就に必要な物事や人材で、両者を縦線が結びつけているのだ。 【い】生命力に直結する音 命、息吹、意気、意思など、生命力やエネルギーそのものにかかわる言葉は「い」からはじまるものが多い。これは偶然ではなく、まさにこの言霊が生きるための活力を表すからだ。自分の祈りがブレることはない、意思を貫き通すという自己宣言(アファメーション)でもある。
以下に、5つの母音を詠唱する具体的な方法をお伝えするが、その前に一度、発声練習をしてみよう。 先述した音の意味をイメージしながら5つの母音を声に出し、引き延ばして、揺らしていただきたい。最初からは揺らさないほうがいい。2〜3秒まっすぐに延ばして、それから揺らすのだ。 「あーー〜〜〜」 「おーー〜〜〜」 「うーー〜〜〜」 という感じである。要領がつかめたら、いよいよ実践に移ろう。 ◆詠唱に適した時間 日の出から正午までの間ならいつでもよい。言葉を換えれば太陽が東から昇りはじめ、南にくるまでに詠唱する。 ◆詠唱の手順 ①事前に440ヘルツの「ラ」の音を確認しておく。楽器を鳴らして確認するのが手っ取り早いが、ネットにアップされている音源を聞く、NHKの時報を聞くといった方法もある。 なお、きっかり440ヘルツで詠唱しようと神経質になる必要はなく、だいたいでかまわない。また、男性の場合は440ヘルツの音を出すのは困難だろう。その場合は、1オクターブ下に当たる220ヘルツの「ラ」を出せばよい。 ②太陽に向かって口を大きく開けたのち、閉じる。太陽を飲み込むようなつもりで行う。 ③太陽に向かって5つの母音を詠唱する。しっかりと音を揺らそう。 以上の内容を、週に2回を目安に実践していただきたい。 なお、詠唱を中断されないよう配慮すること。その意味では、スマホの電源を切っておくほうがよい。 まずは3週間、つづけていただきたい。自分の心身や運気に変化が起こるはずだ。
秋山眞人
国際気能法研究所所長。1974年に超能力少年としてメディアに登場。日本における精神世界、能力開発の第一人者。各国の王族、政治家、研究者と交流し、国際的なネットワークをもつ。企業のコンサルタント、個人のカウンセリングを行うほか、絵画や映画評論も手がける。「秋山眞人オフィシャルサイト」https://makiyama.jp
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