「ナスカの異星人ミイラ」は異形のキメラだった! 成分分析で明らかになった合成生物という正体
あの「ナスカのミイラ」の指を入手! 成分分析した結果、驚きの結果が得られた。それらは異形の合成生物だったのだ!
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「ナスカの宇宙人ミイラ」の研究は分類や命名を含めて整理が進んでいる。新個体の発見も相次ぐが、これまで公開されたミイラの情報をここでまとめておこう。
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2023年9月12日、メキシコの連邦議会下院で、UFOに関する史上初の公聴会が開催された。この席でメキシコのUFO研究家ハイメ・マウサンが2体の宇宙人ミイラを公開したことは、当時大きな反響を呼んだ。マウサンによれば、これらのミイラはペルーのナスカで発見されたものだというが、ナスカ周辺からは2015年以来、他にも数多くの宇宙人ミイラが発見されている。
じつは、ナスカの宇宙人ミイラの存在を最初に公表したのは、フランスの探検家ティエリー・ジャミンである。彼のサイト「エイリアン・プロジェクト」によれば、こうしたミイラのほとんどは、マリオなる人物が、ナスカからその北方パルパにかけての地域で発見したということだが、発見の詳しい状況も発見場所も不明なままであり、マリオという人物の正体も明らかにされていない。
ともあれこのサイトでは、現在13体のミイラの画像やデータを公表している。
これらを「人間・爬虫類(ヒューマノイド・レプタイル)型」、「ハイブリッド型」、「昆虫型」の3種に分類している。
メキシコのUFO公聴会でマウサンが公開したものは、このうち「人間・爬虫類型」に分類されるもので、この種のミイラが最初に発見されたのは2015年のことらしい。
このタイプは、身長47センチから60センチほどと小型で、いずれも手足の指は3本ずつで細長い。顔面は幾分平たく、目の周辺が少し窪んでおり、額の上が断崖のように少し盛り上がっている。眼窩は楕円形で目はアーモンド型、鼻はないが小さな鼻の穴があり、口は単なる裂け目のようで唇はない、などといった共通の特徴を持っている。ただ、肋骨の数は個体によって異なるようだ。
骨の構造を調べると、人間の場合上腕部は橈骨と尺骨、下肢も脛骨と腓骨という二本の骨で構成されているのに対し、このタイプは上腕も下肢も一本の棒のような骨しか持っていない。女性と思われる個体の体内には、卵らしき楕円形の物体が確認されており、その多くに金属片が埋め込まれている。
このタイプのうち、ジャミンらが2017年に最初に入手したのが「アルベルト」と呼ばれるもので、身長は60.5センチ。右の臀部に金属がうめこまれている。
メキシコでマウサンが公開したものは、「ホセフィーナ(ジョセフィーナ)」と「クララ」だと言われている。
ジャミンが「ホセフィーナ」を入手したのは2017年4月のことで、身長58.5センチ。下腹部が少し膨らんでおり、X線撮影の結果体内に、卵と思われる3つの楕円形の物体が見つかっている。卵の形は鳥類と異なり、爬虫類のものに似ている。胸には金属板が埋め込まれており、成分を分析したところ銅が85%だという。
マウサンが「ホセフィーナ」とともに公開した「クララ」については、「エイリアン・プロジェクト」のサイトには掲載されていないが、やはり女性と思われ、腹部に3つの卵が確認されているという。
「アルテミス」と呼ばれるものもやはり女性らしく、体内に卵と、7つの金属片が確認されている。
他に人間・爬虫類型に属するものとして「エイリアン・プロジェクト」のサイトは、「ポールと家族」と名づけた3体、さらに頭のない「ヴィクトリア」の画像を掲載している。
「ポールと家族」は、それぞれの身長が53センチ、45.5センチ、44センチの3体で、「ヴィクトリア」は唯一座った姿勢のもので頭が欠けている。
いくつかの個体についてはC14による年代測定も行われており、それによればこれらのミイラは紀元800年代から1100年代の間に作られたということだ。
続いて「ハイブリッド型」と呼ばれるものは、身長は人間・爬虫類型より大きく、幾分人間に近くなるが、手足の指は3本で、頭は引き延ばされたように長く大きい。人間・爬虫類型と人類の中間と見られることから「ハイブリッド」と呼ばれ、メキシコの生物学者ホセ・デ・ラ・クルス・リオス・ロペスはこの種類を「ジャミン・パルパネンシス」と名づけている。
この種のミイラで最初に発見されたのが、「マリア」である。
マリアは身長約168センチ、頭は長く、脳容量はホモ・サピエンスより20%大きい。目は非常に大きく、アーモンド型で直径5センチあり、耳の位置に耳たぶはないが小さな穴がある。鼻についても小さな鼻孔があるのみで、体毛はない。
「マリア」は女性と判明しており、複数の機関でDNA分析が行われているが、奇妙なことに、分析の結果が研究機関によって食い違っている。カナダのレイクヘッド大学の分析では100%人間という結果が出たが、ペルーの国立サンルイス・コンサガ大学本指ミイラ研究プロジェクト部長ロジャー・スニガ教授は、人類と共通するのは33%のみだと述べている。
放射性炭素年代測定によると約1600年前にミイラになったということだ。
「エイリアン・プロジェクト」には、他に4体のハイブリッド型が紹介されている。
「アール」と呼ばれるものは2023年に発見され、身長111センチ、性別は今のところ不明で調査中らしい。下顎にかつて歯があったことを示す痕跡が見つかっている。
「モンセラート」は2024年になってマリオが発見したもので、女性。身長は147センチと、「マリア」より幾分小さいが、体内に胎児が確認されており、この胎児は「ラファエル」と名づけられている。また体内各所に10個の金属片が埋め込まれている。
次の「セバスティアン」は2023年に発見され、身長102センチ、やはり女性と思われ、子宮頸管のあたりや両方の鎖骨に金属が埋め込まれている。
最後の「ワウィカ」は幼児らしく、生後6~8ヵ月と推定されている。「ワウィカ」という言葉自体もケチュア語で赤ん坊を意味する言葉だ。頭の形はマリアに比べると人間に近いが、脳の容量は同年齢の人類より19%多いという。
最後の昆虫型に分類されるのは「ヌカリ」と呼ばれる1体だけだ。
これは身長49センチと小さく、手足の指は3本で、頭の形は人間・爬虫類型よりもハイブリッドに似ているが、体型はまったく異なる。胴体は長い棒のような構造で、足の付け根から下に腹部が続いており、内部に卵形の物体が2つ確認されている。身体全体に10の金属片が埋め込まれており、背中には小さな羽根のようなものもある。この「ヌカリ」については、「エイリアン・プロジェクト」のサイトにも、まだ詳しい情報は掲載されていない。
これらのミイラのほとんどは、体内に様々な形の金属片が埋め込まれているが、その目的は不明である。
「エイリアン・プロジェクト」のサイトには他にも、長さ40センチもある大きな手のミイラ3本、頭部だけのミイラ2個も紹介されている。頭部についてはグレイ・タイプと紹介されており、顔面は一般的なグレイに似ているが、頭の形は前後に長くなっている。
ただ、マウサンが公開した「クララ」の例でもわかるとおり、ナスカのミイラは「エイリアン・プロジェクト」のサイトに掲載されたものがすべてではない。
たとえば人間・爬虫類型については、日本のテレビ局の取材で、他にも「マウリシオ」と呼ばれるミイラが存在することが明らかにされており、昨年10月にはペルーの首都リマの空港で2体のミイラが見つかっている。もっともこの2体については今年1月、ペルーの考古学者フラビオ・エストラーダが、作りものであると述べている。
ハイブリッド型の「モンセラート」が今年新たに発見されたように、今後も新しいミイラの発見が期待される。「エイリアン・プロジェクト」のサイトでも、新しい動きがあり次第追加情報が掲載されるようである。
羽仁 礼
ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。
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