エネルギー革命をもたらす!夢の「常温核融合」研究最前線/MUTube&特集紹介 2023年6月号
産業界に一大革新が生まれ、地球のエネルギー問題は一気に解決する「常温核融合」研究を三上編集長がMUTubeで解説。
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日本の発明者が、安全に扱える方法を開発した奇跡の燃料、それがオオマサガスを三上編集長がMUTubeで解説。
次世代エネルギーのトピックが新聞やテレビでよく取り上げられる。
そんな中で再び脚光を浴びつつあるのが酸水素ガスだ。
「ブラウンガス」という名前を聞いたことがないだろうか。別名酸水素ガスといい、1980年ごろにロシア在住のブルガリア人科学者ユル・ブラウンが発表した。
ブラウンガスをさらに使いやすく安全にしたのが「オオマサガス」である。水からできる燃えるガスの正体を知るべく、発明者の大政龍晋氏を訪ねた。
水が酸素と水素からできているのはご存じだろう。酸素と水素を混ぜて火をつけると爆発する。液体燃料ロケットは冷却して液化した水素と酸素を燃料タンクに詰め、その爆発力で宇宙まであの巨大な機体を運び上げている。
水を電気分解し、酸素と水素に分けてそれを安定して液化することができれば、水が燃料になるという夢のようなことが起きる。しかし酸素と水素を混合した状態で安定化させることは不可能だ。ブラウンガスはそれを実現したのだといい、詐欺扱いされた。
エネルギー詐欺の一種として、時折、浮いては消えるあぶくのようなブラウンガスではあるが、本物じゃないか、詐欺だと考える社会常識のほうがおかしいんじゃないかと考える人たちも少なからずいる。
ブラウンガスを天然ガスの代わりに利用できれば二酸化炭素は大幅に削減できるうえに、なんといっても原料は水で、燃えたらただの水に戻るだけという夢の燃料だ。
電気分解に利用する電力とブラウンガスを反応させた際の熱量が釣り合うかどうかではあるが、実在してもそれほどおかしな話ではない。
宇宙エネルギーやゼロ点エネルギーを使うわけではなく、科学の範疇だ。
ブラウンガスが話題になり、もしかしたら本当ではないか? と試してみたのが、日本テクノ株式会社の大政龍晋氏である。
「水の電気分解をして、酸素と水素を混ぜると極板からスパークがあると爆発します」
酸素と水素の混合気体は爆鳴気といわれ、爆発は激しい。
「70年代にブラウン博士はロシアで実験を始めたのですが、爆発でたくさんの人が死んだ」
ブラウンガス、当初は大失敗だったらしい。
「しかし中近東の王族が、水からエネルギーができるなら石油がいらなくなる。ブラウンを殺せとマフィアの殺し屋をロシアに送り込んだといいます」
ありそうな話ではある。
「殺し屋が来る前に、自分が殺されることを知ったブラウンは中国へ逃げました。殺し屋がロシアに着いたときには、研究所は爆発後で機械はバラバラ、死体が散乱している状態でした」
マフィアは中国へとブラウン博士を追いかける。
「このままでは捕まるとブラウンは台湾に逃げました。マフィアが中国に着くとまた研究所は爆発でバラバラ、何百人も死んでいる」
マンガのような話だが、大政氏は実話だという。ブラウン博士、爆発させすぎ、事故死させすぎだろう。
「ロシアでも何百人もバラバラ、中国でもバラバラ、こんな危ないガスを追いかけてもしかたないんじゃないか? とマフィアは雇い主の王族に報告し、そんな危ないガスを使うやつはいないなと王族は暗殺を中止しました」
暗殺しなくてもいずれ本人が爆死しそうな勢いなので、手を引くのもわかる。
「ところがブラウンが台湾に潜伏中に、韓国政府が国家をあげて、石油に代わるエネルギーとしてブラウンガスを実用化するといい出しました」
ブラウンは韓国政府に招聘される。
「それから7年間、金大中政権になるまで、ブラウンは韓国で次世代エネルギー開発の国家プロジェクトに関わっていたのです」
かなり規模が大きかったそうで、百数十名の科学者が核融合や代替エネルギーの研究を行ったという。
「韓国はブラウンガスという水が原料のエネルギーで世界制覇を考えていたんです」
そしてやはり同じように爆発して人が死んだ。ブラウン博士、いいかげんにしたほうがいい。
「ガスも爆発するんですが、電気分解をすると電解槽が熱を持つんですね。熱を出すから電解槽を冷やさないと電解槽自体が爆発する。ブラウンは韓国で7年間やったが、電界槽のことを考えなかったから失敗した」
続きは本誌(電子版)で。
久野友萬(ひさのゆーまん)
サイエンスライター。1966年生まれ。富山大学理学部卒。企業取材からコラム、科学解説まで、科学をテーマに幅広く扱う。
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