頻発する怪現象を科学的な視点から現地調査 !! スキンウォーカー牧場の謎/ヒストリーチャンネル・レビュー
牧場内で頻発する超常現象をエキスパートたちが徹底究明する「スキンウォーカー牧場の超常現象」シリーズ。 今回は、牧場の地下に巨大な空洞や地下トンネルが存在する可能性を探っていく。
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文=宇佐和通 協力=ヒストリーチャンネル
世界各地で目撃されてきた謎の「影」。地球における宇宙人の存在を掘り下げる海外の人気チャンネルが、「影」の正体を考察する!
さまざまな形で存在する“隠されたもの”に視線を向け、古代地球と地球外生命体の関係を解き明かしていく『古代の宇宙人』シリーズ。今回紹介するのは、『シャドーピープル』という番組だ。
深夜に睡眠中の人々を襲う謎の影=シャドーピープルは、遭遇した者たちに拭いきれない恐怖を植え付けるだけではなく、命を奪うことさえあるという。世界中に広がる体験談の主役の正体は何か?
“夜の精霊”あるいは“ジン”など呼び名こそ異なるものの、人々を恐れおののかせる影の逸話は世界中で伝えられている。赤い目を持つものや帽子をかぶった姿など、さまざまなタイプが報告されていることもあり、「古代飛行士説」の観点から考えれば、エイリアン・アブダクション、そしてMIBとも関係がありそうだ。
1975年、ベトナム戦争の終結を受けて新たに樹立された共産政権の迫害から逃れるため、ラオスの少数民族であるモン族の人たちが大量にアメリカに移民し始めた。しかしほどなくして、移民の多くが就寝中に命を落とすという事例が多発した。
あまりにも似た事例が多いために保健当局も調査に乗り出したが、原因究明までには至らなかった。ごく普通に日常生活を送っていた人たちが、目立つ症状を見せないまま一晩のうちに命を落としてしまうのだ。100例を超えたあたりから、夜間突然死症候群という名前が使われるようになった。
“遺伝的要因によって引き起こされる不整脈”というよくわからない解釈で事態が解決に向かうなか、一部の人々がモン族の伝承に注目した。代表的意見として、作家ウィリアム・ヘンリーの言葉を紹介しておきたい。
「祖先から受け継いだ儀式ができなくなったために多くの人たち命を落としたと信じる人たちが多かったのです。ラオスでは夜の精霊が信じられており、きちんとした儀式を行えば害はないのですが、儀式ができない場合は憑依されて命を取られてしまうというのです。
新天地で新しい生活を始めたモン族の人々は、生まれ故郷で行っていたような儀式ができなくなっていました」
夜中急に目が覚めると、光を透過しない質感の人影がベッドサイドに立っている。顔は見えず、姿もはっきりとしない。それはやがて近づいてきて寝ている人間にのしかかり、胸部や頸部を圧迫する。運が悪ければ、のしかかられたまま命を落としてしまう人もいる。それがシャドーピープル体験だ。
ノンフィクション作家ハイディ・ホリスは、自身もシャドーピープル遭遇体験者だ。実体験を基にした『ザ・シークレット・ウォー』という本を書いたところ、世界中から反響があった。
そこから独自の分析を行い、シャドーピープル体験にさまざまなタイプとパターンがあることを明らかにした。亡霊や幽霊と混同されてしまうこともあるのだが、こうした超自然的な存在とは全く違うと指摘する意見が多い。理由のひとつとして、亡霊や幽霊は個体を識別できるが、シャドーピープルはそうではない。
「古代宇宙飛行士説」では、アブダクションを軸にして地球外生命体とシャドーピープルの関連性を見出している。アメリカの有名リサーチャー、リンダ・ハウは、多数のアブダクティーに対する聞き取り調査を実行し、一定数の体験者の間でシャドーピープルに関する共通点を見つけた。これについては番組で確認していただきたい。
シャドーピープルは大半がぼうっとした人影だが、中折れ帽をかぶってコートを着た姿で現れるハットマンというタイプも存在する。決してオーソドックスではないタイプのシャドーピープルがMIBそのものではないとしても、原型的なものとして認識されることも決して少なくはないだろう。心理要因などではなく、意外にスコープが広い現象なのだ。
古代の宇宙人:シャドーピープル(原題:The Shadow People)
深夜、睡眠中の人々を襲う謎の影。「シャドーピープル」と呼ばれる彼らは、人命を奪うことさえある。夜の精霊、ジンなど、呼び名は違うが、世界中で恐ろしい影の存在が報告されている。赤い目を持つ者や、帽子をかぶった姿の影もいる。彼らは宇宙人やアブダクションとも関係がありそうだ。
ヒストリーチャンネルにて3月28日(火)深夜12:00放送予定。
https://jp.history.com/pgm/55484/
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宇佐和通
翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。
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