驚異の幽霊インタビュー/MUTube&特集紹介  2026年8月号

    今から約28年前、水沢隆広氏が、約30分にわたって幽霊にインタビューを敢行したという。この記事を三上編集長がMUTubeで解説。

    水沢氏は驚いたが、「おじさん」も驚いた

     1998年某日、朝7時40分。
     ゲームセンターとコンビニでのバイトを終えて深夜3時ごろに帰宅し、朝6時前にようやく眠りについた水沢隆広氏は、「なんともいえない具合いの悪さ」を感じて目を覚ました。
    (熱がある)
     そう思って体温計を取ろうとしたが、体を起こすことができない。
    (これはマズイ。だれかに助けを求めなくてはいけないのでは)
     このとき水沢氏は23歳。父親が購入した中古住宅に一家5人が引っ越すまでの一時期、市営団地に2世帯分の部屋を借り、202号室には水沢氏と上の妹さんが、隣の203号室には父母と下の妹さんが暮らしていた。
     水沢氏と同居していた上の妹さんは看護師になったばかりで、病院の寮で寝泊まりしていた。隣室の父母と下の妹は出勤、登校してもういない時間だから、助けを求めることができない。
     そこで水沢氏は、枕元にあった家庭用電話機の子機に手を伸ばし、当時の彼女に電話をして「具合いが悪いからすぐに来てほしい」と頼んだ。
     彼女が承諾してくれたので、水沢氏はとりあえず安堵した。子機を枕元に戻し、掛け布団を肩まで引き上げたそのとき、予想外の事態が発生した。
     足元に見知らぬ「おじさん」がふたり、並んで立っていたのだ。
     水沢氏は思わず「えっ!」と声をあげたが、「おじさん」のひとりも「えっ!」という表情を浮かべたそうだ。
     このおじさんは水沢氏の右足付近にいて、白っぽい「つなぎ」を着ていた。もうひとりは左足付近にいて、こちらは緑色のつなぎだ。表情豊かな右のおじさんとは異なり、うつむいたまま無言で目を閉じて、暗い表情だった。
    「お、おじさんたち、だれ?」
    おめさん、見えるのか? ──動けるのか?」
     そう言葉を発した右のおじさんの様子からは、驚きと焦りが感じられた。
    「おじさんたち、何しにきたの?」
    「おう、こいつが挨拶したいっていうからよ、俺が連れてきてやったんだ」
     右のおじさんが左のおじさんに親指を向けながら答えた。
    「おじさんたち、どこから来たの?」
    「おいさんたちはここから来たんだ」
     右のおじさんは、背後にある窓を指し示した。しかし、その窓は常に施錠してあるし、開いたとしても外側にアルミ製の格子が取りつけられているので、人の出入りは不可能だった。
     ここで水沢氏は、ようやく違和感を覚えはじめた。それまでは「知らない人が自室に入ってきた」という恐怖を感じていたのだが、別の可能性に気づき、意を決して尋ねた。
    「そこ、窓││開かないところだよ。おじさんたちは──幽霊?」
    「まあな」
     そう告げて帰ろうとする様子を見て、水沢氏はガバッと布団をはねのけ、ベッドに座って叫んだ。
    「待って! おじさん、僕は小さいころから幽霊とかお化けが大好きでした。テレビや本もたくさん見てきたけど、わからないことばかりです。だから僕にいろいろ教えてください」
     右のおじさんは、一瞬困ったような表情を見せたが、水沢氏のほうに向き直ると、こういった。
    「おじさんがわかることならいいぞ、話してやるぞ」
     こうして前代未聞の「幽霊インタビュー」がスタートした。

    (文=文月ゆう)

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    webムー編集部

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