コロンビアの岩壁に浮かんだ“聖母マリアの顔”に世界が注目！ 奇跡か偶然か、深まる謎

岩肌に現れた神秘的な聖母像

　南米コロンビア・ボヤカ県の都市ソガモソにあるモルカ地区で撮影された映像が話題になっている。なんと岩壁に突如として「聖母マリアの顔」が浮かび上がったというのだ。今や現場には多くのキリスト教徒たちが駆けつける事態に発展しているようだ。

　拡散された映像が最初に投稿されたのは、「ジミー・アヤラ」と名乗る人物のTikTokアカウントだ。アラヤ氏によると、この地区にあるマリアの聖堂を訪れた帰り道、岩壁に向かって祈りを捧げる地元住民に出会ったという。彼らの話では、聖母マリアの顔は約３か月前に突然現れたらしい。

　つまり、すでに現地ではこの出来事が大きな話題になっていたのだが、今回SNSを通して発信されたことで一気に世界のキリスト教徒たちの注目を集めることになったというわけだ。

　この光景に感激した地元住民の多くは「神からのメッセージではないか」と考えているようだが、その背景にはモルカ地区に古くから根付いた「Oの聖母」信仰がある。カトリック教会ではクリスマス（降誕祭）の４つ前の日曜日から、クリスマスを準備する期間（待降節）に入る。その際に唱えられる交唱聖歌を「O Antiphona」と呼ぶが、これがモルカ地区における「Oの聖母」信仰の由来となっている模様だ。

奇跡か、偶然か、巧妙な作為か？　深まる謎

　地域に根付いた独自のマリア信仰と、岩壁に刻まれた神秘的な顔――。やはりこれは信心深いモルカ地区の住民たちの前で起きた奇跡なのだろうか？

　なお、このような現象がカトリック教会によって正式に奇跡「聖母の出現」として認定されるためには、極めて慎重かつ長期にわたる調査手続きが必要とされる。カトリック系雑誌『Catholic Herald』によると、教会は証言の信頼性、教義との整合性、そして現象が地域社会や信者に与える霊的影響を総合的に評価するという。

　一方、今回の現象をめぐっては、自然に岩が風化・崩落した結果だとする声もあれば、「人の手によって彫られたのでは」「絵を描いたのでは」と疑う意見も出ている。奇跡を信じる人々と、偶然や人為的なものと考える懐疑派――。両者の議論は今も続いており、のどかな山あいの街を騒然とさせているようだ。

【参考】
https://www.elpais.com.co/colombia/video-muestra-supuesta-aparicion-de-imagen-de-la-virgen-en-una-montana-de-sogamoso-1035.html