「JFK暗殺60年 機密文書と映像・映画で解く真相」/ムー民のためのブックガイド
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事故物件住みます芸人・松原タニシが「超人」中井シゲノの足跡をたどり、ついに滝行へ挑む。はたしてタニシの身には響いたか? 新シリーズ後編!
中井シゲノがいかに強力なシャーマン、「超人」だったのかを学んだところで、いよいよ本題、「松原タニシ超人化計画」の実践へ。
白高の神は、シゲノに「800人の病を治せ」など、かなりハードな試練もたびたび与えている。なかでも難易度最上級のお告げが「高野山で、弘法大師が眠る奥の院に続く橋で仰向けに寝転がり、その体を1000人にまたがせろ」というもの。神の指示だけに、そのミッションの意図は人間には計り知れないところがある。
シゲノが身を横たえた現場がこちら。
さすがに、高野山参詣中のお遍路さんに白衣の行者をまたぐような人は皆無で、シゲノの懸命な頼みにもかかわらず、またいでくれたのは小学生だけだったとか。
その他にも白高の神はシゲノにさまざまな修行を課しているのだが、彼女が実際に最も多くおこなったのは、自身のオダイとしての出発点でもある滝行だった。
というわけで、超人化計画実践の地はやはり滝寺、現・奈良の廃神社「白高大神」に決定。
某日深夜、タニシ、滝寺に向かう。
と、突然ゆく先に一匹のたぬきが現れて、道案内でもするかのように前を歩いていく。白高の神は白狐だというが、タヌキもお使いにするのだろうか。
タヌキに従って歩いていくと、突然ぴょこんとジャンプをして先に進んでいく。飛び跳ねたところを照らしてみると、そこにはガケが。漫然とついていってたら転げ落ちてるところだった……あぶない。
しかしガケを迂回してタヌキの進んだ先にいくと、そこには確かに、滝寺があった。
こうしてこの旅唯一の同行者であるタヌキとも別れ、たったひとり、真夜中の超人化計画のはじまり。
ぬかるみ放題、まさに道なき道を進んでいくと、やがて「滝寺磨崖仏」に到着する。
磨崖仏とは岩に直接彫られた石仏のことで、滝寺磨崖仏がつくられたのは8世紀頃。日本でも最古級とされる由緒ある磨崖仏で、この地がはるか昔から神聖な場所であったことを今に伝える証言者でもある。
磨崖仏をあとにして先に進むと、ようやくいくつかの建物がみえてくる。
現場は廃墟化していて、トイレなど朽ちつつも形をとどめているが、当然使用は不可。
いたるところにつるされた目的不明の狐面パネルも、独特の空気をつくりあげている。
倒れた鳥居、鳥居への進入を遮るように横たわる倒木……そんなものをどうにかかき分けさらに奥へと向かうと、きれいに供物の並べられた石碑を発見。
この石碑、「白高大神」の撮影ポイントとしてネットなどによくアップされているのだが、実は中井シゲノとはまったく関わりのない別の団体の信仰物らしく、アンヌ・ブッシィの本にははっきり無関係だと書かれている。
ひとつの聖地にさまざまな団体が「同居」するのはよくあることで、ある意味ではパワーのある場所であることの証明ともいえる。あるいは、有名ラーメン店の隣に、関係ない別のラーメンチェーンが出店するパターン。
そんな石碑を横目にながめつつ、さらに奥へ、奥へ。
このあたりでやっと滝行用の着替え小屋などがある場所に出る。
あの有名な「少女が悪霊に取り憑かれて老婆の姿になった」という防空壕、洞窟もこの付近にあるのだが、なんとこの洞窟も実はシゲノとは無関係らしい。
そしてついに、シゲノが白高の神を降ろしたという滝に到着。
滝の流れは今も健在だったが、滝つぼが想像以上に深く、ここで修行をすると瀧に打たれるだけでなく真夜中に半身浴することになってしまうので、泣く泣く断念してもっと先を目指す。
さらに山の奥に進んだところで目に飛び込んだのが、ロゼッタストーンを彷彿とさせる三角形の石碑だ。
刻まれた文字が示すとおり、これこそがあの「白高大神」を祀る石碑なのだ。そしてその隣の石碑には、「玉姫大神」の文字。ここが、シゲノの信仰の中心だった白高と玉姫の二柱を祀った場所、この道場で最も重要な聖域だった場所なのである。
石碑の前には、シゲノが大阪に道場をひらき、伏見稲荷に認められたあとにつくったもうひとつの滝が流れている。晩年のシゲノが滝行をおこなった修行場だ。
滝行を追体験するなら、ここしかない。
シゲノは、滝行では九字を切って滝の水を飛び散らせたり、両ひじに火を点けたろうそくを立てたまま滝に打たれたりしていたらしい。そして滝行をおこなった後には正確に未来を予知することができるようになっていた、というが……。
タニシ滝行の様子は……記事末の動画にて。
超人化計画の1回目として、中井シゲノの足跡を追ってみた結果……ゴールははるか遠い先だと思い知らされるばかり。
そもそも、シゲノはオダイとしての能力を得る代償に、自分の視力、そして最愛の夫という大きすぎる犠牲を払っている。そんな彼女を目指すのだとしたら、真夜中の滝行一回ではどう考えても支払う対価が足りなすぎる。
なにより、シゲノには個人的な欲が一切なかった。超人的な力は、誰かのため、人を救うためという純粋な気持ちに宿るのではないだろうか。
「人のため」というのが、今回学んだ一番のキーワードかもしれない。自分のためになろうとしてる限り、超人にはなれないのかも……。
しかし、世の中にはまだまだたくさんの超人がいる。
今後、いろんな超人たちの足跡をたどって、それぞれからちょっとずつ何かを得られたら、ちょっと明るい未来がみえそうな気がする。
*参考文献
『神と人のはざまに生きるー近代都市の女性巫者』(アンヌ・ブッシィ著、東京大学出版会)
松原タニシ
心理的瑕疵のある物件に住み、その生活をレポートする“事故物件住みます芸人”。死と生活が隣接しつづけることで死生観がバグっている。著書『恐い間取り』『恐い旅』『死る旅』で累計33万部突破している。
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