月をめぐる奇妙な謎〜「月の石」と「月の地震」/並木伸一郎・月の都市伝説
月の石の調査結果の不可解さ、月の地震から想像される空洞説の謎をか一説!
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長きに渡ってまことしやかにをささやかれ続けている「空洞論」「人工天体説」という2大都市伝説を紹介。
月の内部は空洞という仮説がある。アポロ宇宙飛行士が月面に設置した地震計のデータが、まるで内部が空洞の金属を思わせるという。
この地震計は月表面の4か所に設置され、数度の人工地震実験が行われた。最初の実験では、月の地表から約65メートル上空より、不要となった離着陸機を落下させ、衝撃で地震を起こすもの。その結果、月面は小さな震動からやがてピークに達し、そのピークが長く続いた後、徐々に減速していくことがわかった。
このような揺れのパターンは、鐘や銅鑼を思わせる。つまり内部が空洞状のもの、である。
さらに月空洞説を裏づける、奇妙なデータも紹介しておこう。
地球全体の平均密度は、1立法センチあたり5・25グラムなのに対し、月全体では1立方センチあたり3・34グラム。地球の平均密度の60パーセントほどであることがわかっている。しかし地球の石と月の石を比べたところ、地球の石の平均密度は2・75グラム、月の石は2・96グラムとほぼ同様だったのだ。
この結果、月は表面の密度がもっとも高く、内部に行くほど低いといと推測される。つまり、月には中心核がなく、空洞の可能性が高い。
2015年に開催された「月・惑星科学会議」では、アメリカのパデュー大学の研究チームが「月には地下都市を形成できるほどの、巨大な地下空洞が存在する可能性がある」と発表している。これは月の表面には溶岩が溶けてできた筋状の地形が多くあり、その規模から月の内部に5キロ四方に及ぶ空洞ができているのと推測された。
このような内部が空洞という天体は、現在の天文学的には、存在し得ない。だとしたら、月とはいったい何なのか。この不可思議なデータから考えられること……、それは月が人工の天体だからではないか、ということだ。
では、月が人工の天体だとしたら、だれが創ったというのか?
それは、高度な文明を持った、超知的生命体=異星人である。
月には、その内部を空っぽだとする仮説「空洞説」がある。天文学的見地からしても、内部が空洞化した星など、ありえないが、月を“人工天体”と仮定する「人工天体説」で、空洞説は説明がつくのだ。
不自然すぎる生い立ちと、天体としてあり得ない地表データを持つ月には、実はとてつもない秘密が隠されている。それが水の存在だ。
1972年のアポロ16号月面着陸の際、世界で衛星中継が放送されたことがある。そのとき、クレーターを歩いていて転んでしまった宇宙飛行士がこう叫んだという。
「ワァータ!ワァータ!(水!水!)」
宇宙飛行士が叫んだ場所は、月の裏側にあるツィオルコフスキー・クレーターと呼ばれる場所で、底一面が暗緑色をしていることから、一部の研究者の間で水の存在が噂されていたのである。それは最新の調査で判明している。
2008年に打ち上げられたインドの探査機チャンドラヤーン1号は、月の表面の大部分に水素の存在を発見。月の北極付近にある永久影クレーターには、6億トンもの氷が存在するという仮説も浮上している。
そして、大気の存在も見逃せない。アポロ11号の月面着陸時の通信記録に、「風速よし」、「ホコリが舞い上がる」という記録があるのだ。大気がない月の上空に、風が吹いているということなのか? もし大気があるのだとすれば、例の月面に打ち立てた星条旗が揺らめく映像も本物であることが立証されるのである。
さらにアポロ14号が持ち帰ったもの中には、錆びた鉄があったともいわれており、水も大気もない死の世界だ、という常識は覆されつつあるのだ。
こんなデータもある。NASAの研究員が調査結果から判明した月の地表データを元にモデルを作成したところ、できあがったものはチタニウム合金製の中空の球体だったというのだ。もしそれが事実なら、人工地震のデータでわかった、月の地表が鐘のように振動するパターンもうなずけるだろう。
並木伸一郎
「ムー」創刊当初から寄稿するベテランライター。UFO研究団体ICER日本代表、日本宇宙現象研究会(JSPS)会長などを兼任。ロズウェルやエリア51をはじめ現地調査を重ねて考察し、独自の仮説を「ムー」や自身のYouTubeなどで発表している。
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