浅草花やしきの「ブラ坊神社」をエスパー・小林がパワースポット化! 埋めモノ儀式で新聖地誕生/不思議ムー園地

文=文月ゆう

    「不思議ムー園地 浅草花やしき」の開幕を38日後に控えた2024年7月26日。エスパー・小林こと小林世征氏は、日本最古の遊園地「浅草花やしき」の屋上にいた。花やしきの園内にある「ブラ坊神社」をパワースポット化するためだ。その一部始終をレポートする。

    浅草花やしきの屋上に鎮座する「ブラ坊神社」

     浅草花やしきの「ブラ坊神社」と聞いて、「ああ、あの神社ね!」と思い当たる人は何人いるだろうか。「そんな神社、あったっけ?」と首をかしげる人が多いかもしれない。だが、じつは知る人ぞ知る人気スポットだ。鎮座する場所は、入り口の浅草門をくぐって左奥の建物の屋上(スカイプラザ)だ。

    花やしきを入って左奥にある建物の屋上、スカイプラザに「ブラ坊神社」が鎮座している。

     この神社のご神体は、球根をかたどった「ブラ坊さん」。何ゆえ球根なのかというと、浅草花やしきの前身が花園だったことに由来する。浅草花やしきには専属の園芸チームがあり、園内の植物を管理しているのだ。つまり、球根とは切っても切れない関係にある(ちなみに、園内にもう一か所、「ブラ坊さん」が隠れている)。

     そして、すでにお察しだろうか? 「ブラ坊さん」は、結婚(良縁)の神様である。なぜならば、球根=求婚……! こちらに参拝すれば、あなたの結婚運が芽吹き、花を咲かせ、見事な実を結ぶ。ブラボーな未来が現実のものとなるのだ!
     また、ブラ坊さんの腰巻(腰に巻かれている紐)は「球の腰(たまのこし)」といわれ、やさしくなでることで「玉の輿」に乗れるというご利益も。

    ブラ坊神社のご神体。「球根」は「求婚」であり、よき結婚をサポートしてくれる。

     この神社をさらなる開運のためのパワースポットにしていただきたいと小林世征氏に依頼したのは、7月上旬のことだ。9月4日から始まる「不思議ムー園地 浅草花やしき」の開催期間中に、来場者のために開運スポットを準備するため、とお願いした。

     小林氏といえば、港区某所の蛇塚をはじめ、これまで数々のパワースポットを発見、発掘し、著書や雑誌の記事で紹介するのはもちろん、各地の町おこしにも尽力してきた実績がある。そんな小林氏にパワースポット化を引き受けていただけるなら、これほど心強いことはない。

     その一方で、はたして「指定した場所のパワースポット化」などということが可能なのだろうか、断られたらどうしよう、という思いもあり、内心ビクビクしながら連絡した。しかし、あにはからんや、電話で打診するや否や「あの一帯はもともといいエネルギーがきてるから、できますよ!」と、即答。「よろしくお願いします!」と一礼して、ブラ坊神社パワースポット化プロジェクトがスタートした。

    神社の地面に「ある物」を埋めてパワースポット化!

     そして当日、7月26日の午前11時過ぎ。
     雲ひとつない炎天下の屋上に立った小林氏は、あたりをぐるりと見回していた。どうやら「気」の流れを確認しているらしい。

    「では、スイッチを入れます」

     そういうと小林氏は、独特の呼吸と仕草を何度かくり返し、最後に右手で眉間のあたりに触れた。不可視のものを見る「第三の目」があるといわれる部位だ。

     自身のパワーをオープンにするための一連の仕草が終わると、小林氏はしばし沈黙。その様子を見守る一同、花やしき関係者の方々とWebムー編集部の面々は、ある種の緊張感に包まれた。

    額の「第三の目」に軽く触れ、自身のパワーをオープンにする小林氏。

     沈黙してから1分たつかたたないかのうちに、小林氏は目を開け、語りはじめた。

    「……してほしいことをいいますから、メモを取ってください。私はしゃべったことを全部忘れてしまうので」

     浅草花やしきのスタッフたちが、すぐさまメモ用紙と筆記用具をかまえた。

    「白いご飯、まんじゅう、ぼた餅、できれば麩の入った味噌汁、軽く炙ったアジの開き、海苔、漬け物、季節の果物、徳利1本分の酒、梅干し。……これを地面に埋めてください。埋める場所はここです」

     そういうと、小林氏はお堂の脇を指差した(後日、植物の根が張っているため地面が掘れないことがわかり、小林氏に改めて相談のうえ、埋める場所を少し移動した)。

    小林氏の指示に従い、用意された品々。古きよき日本の朝食やおやつを思わせる内容だ。

     小林氏がチョイスした品々には、どんな意味があるのだろうか。

    「おそらく江戸時代だと思いますが、この場所に漁業を営んで裕福になった一族が住んでいたんです。その人たちが好きだった食べ物ですよ」

     小林氏のもとには、日本各地から除霊などの依頼が舞い込む。そのたびに小林氏は現地へ赴き、霊たちと対話して、彼らが何を求めているかを探る。今回は歴史ある浅草花やしきの古層にアクセスしたようだ。

    「ほとんどの霊は、自分の好きだった食べ物をほしがります。お坊さんたちには申し訳ないけれど、お経をあげてほしいという霊は見たことがありませんが……」

     好みの食べ物で霊を慰め、力をつけてもらい、その力をこちらに貸してもらう。持ちつ持たれつということのようだ。

    埋めた物が園内の「おじさん」の食事と酷似!

     そして、偶然というにはあまりに不思議なのだが、じつは花やしきの園内に、小林氏が選んだ食べ物とよく似た物を食べている「人物」がいたのだ。

     それがこちらの「コースターおじさん」である。

     浅草花やしきのローラーコースターが誕生したのは1957年(昭和28年)。日本最古のローラーコースターといわれているのだが、特徴的なのはその演出だ。なんと、コース内で民家に突っ込み「お茶の間」をすり抜けるのである! そのお茶の間でローラーコースターにびっくりしているのが、このおじさんだ。

     この類似に気づいたのは、浅草花やしきの方々。エスパー・小林さんは、この「コースターおじさん」に代表される浅草花やしきのエネルギーを感じ取ったのだろうか……?

    「コースターおじさん」食事内容は、白いご飯、アジの開き、漬け物、味噌汁……。小林氏が指示したものと確かに似ている。

     さて、今回のパワースポット化によって、どんな変化が生じたのか。

    「もともと浅草寺の一帯はエネルギーに満ちた場所ですが、スカイツリーができたことで、いっそうよくなりました。そのエネルギーが花やしきの近くまで流れてきているので、この神社まで到達するように引っ張ってきたんですよ。白いご飯などの埋め物をお願いしたのは、エネルギーを引っ張ってくるための手段です」

    「ブラ坊神社」があるスパイプラザからは、東京スカイツリーがよく見える。

     こうして無事にパワースポット化が終了した。

    「不思議ムー園地 浅草花やしき」の開催期間は2024年9月4日(水)から〜10月14日(月)。生まれたてのパワースポット、ブラ坊神社にぜひ足を運んでいただきたい。

     そして、余談。
     パワースポット化を案内した後、「そういえば、何かの媒体で紹介した場所があるんですよ」と、園内を歩きだした小林氏。行き着いた先は、園内中央の「カーニバル」「ちびっこタクシー」付近に椅子が並ぶ場所だ。
    「ここに座ると金運がアップしますよ。この4つです」と、小林氏は真ん中あたりの椅子を指差した。ブラ坊神社を参拝した後は、こちらの椅子にどうぞ。

    画像上で赤い星を付けた椅子に座ると、金運がアップするそうだ。

    「不思議ムー園地」開催!

    『不思議ムー園地 浅草花やしき』 開催概要
    【開催期間】2024年9月4日(水)~10月14日(月・祝)
    【営業時間】10:00~18:00 ※天候により変動あり ※最終入園は閉園30分前
    【開催場所】浅草花やしき
    【特設ページ】https://www.hanayashiki.net/events/event/mu/
    ※掲載内容は予告なく変更・中止になる場合がございます。予めご了承ください。

    文月ゆう

    ムー的ライター。とくにスピリチュアリズム方面が好物。物心つくかつかないかという年齢のころから「死」への恐怖があり、それを克服しようとあれこれ調べているうちにオカルトの沼にはまって現在に至る。

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