カナダ・オカナガン湖に棲息する水の悪魔! UMAオゴポゴの基礎知識/ムーペディア
毎回、「ムー」的な視点から、世界中にあふれる不可思議な事象や謎めいた事件を振り返っていくムーペディア。 今回は、カナダ南西部のオカナガン湖に棲息し、先住民の間でも語り伝えられた謎の怪物を取りあげる。
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パワーってそもそも何? パワーストーンの歴史や文化的な背景の基礎知識をお届け。YouTube企画「オカルト一年生」レポート!
持っているといいことがある、何かしらいい方向の効果や変化を感じる。そんなパワーストーンとはどんなものを指すのか? 実はほぼ定義はない。ちなみに和製英語なので、英語ではgemstone(ジェムストーン)、つまり宝石を指す言葉を使ったり、またはcrystal(クリスタル)、つまり水晶など結晶構造の石が訳語となる。
パワーストーンには宝石全般が含まれるので、ダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、エメラルド、アレキサンドライト、翡翠(ひすい)、オパール、真珠など宝石のメジャーどころはもちろんパワーストーンでもある。
この中では、真珠だけ天然石、鉱物ではなくて真珠貝から採れるもの。鉱物以外のものでは、モルダバイトという天然ガラス、樹液の化石の琥珀(こはく)、コーラル(珊瑚)もパワーストーンに含まれる。
モルダバイトは隕石が落下した衝撃と熱で隕石と地表の物質が混ざってガラス状に固まったもの。琥珀は古代の樹木の樹液が固まったもの。
というわけで、いわゆる天然石、鉱物ではないものも含め、キレイで貴重で神秘的な石は全部パワーストーン……ということになる。
宝石の価値は、現在だと何万円とか何億円とか金額が大きな尺度になるけど、パワーストーンの歴史は貨幣のそれよりも古い。古代から「石には不思議な力がある」とされてきた。
マヤ文明のパカル王には翡翠の仮面、古代エジプトのファラオ、ツタンカーメンの黄金のマスクの青い部分はラピスラズリ。
古代ユダヤ教の大祭司(だいさいし)、宗教指導者の胸当てには12個の石が付けられていて、権威だけでなく宗教的な意味合いも強かったと思われる。ちなみに、この12個の石が誕生石のルーツとなったとか。
このように、見た目がきれいで貴重なものだから権威や権力の象徴として使う……というだけでなく、魔除けや浄化など霊的なパワーのために用いられていた歴史がある。
美しくて耐久性の高い石には魔力や守護の力がある、それは身に着けている人に疑いなく影響する。石の種別と効果の関係などはルネサンス期以降に整えられていくけど、現代でのパワーストーンと同じ認識は古代から人類共通のものとして根付いている。
今だとブレスレットとかで身に着ける文化もある。古代から人類を魅了してきたパワーストーンの「パワー」が近代、現代に科学的に解明されたか…というと、まだまだわかっていない。国によっては保険が適用され、ヒーリングに使っている事例はあるけど、あくまで代替医療。普通の医療を受けたうえで自己判断で選ぶもの。
クリスタルヒーリングの業界では、石のバイブレーション、振動が心身を正常なバランスに導く、という。
バイブレーションって、石を持ってても何も感じないけど?って思うかもしれないけど、結晶構造がある鉱物、天然石は一定の周波数で振動している。クオーツ時計は石英の振動が一定だから正確な動作ができるように、鉱物の振動は計測できるもの。もしやこの振動のエネルギーが体に……といってもビリビリするようなものではもちろんない。だが、何かしら心身に影響がある、というのがクリスタルヒーリングの世界。
効果があった、という体験報告も多いが、現象として普遍化できてはいない。そこがまた不思議で魅力的ではある。
地球や火星のような岩石惑星も「でっかい鉱物」として考えることができる。結晶構造の鉱物にパワーがあるなら、もしかして地球もでっかいパワーストーンだったりして? 実際、マントルに多く含まれるカンラン石はペリドット。これは大祭司の胸当ての12個の宝石のひとつでもある、歴史あるパワーストーン。
地球がでっかいパワーストーンという考え方は、パワースポットとかレイラインにも通じる考察ができそう。不思議な「パワー」については、そこまで広げて考えることもできそうだ。
と、少し壮大な視点になってしまったが、パワーストーンの効果に話を戻そう。
クリスタルヒーリングの多くでは「心身を正常な状態にする」という効果があるという。パワーアップではなく、本来の状態に戻す、維持する。
なぜ「維持」が重要なのか?
時間とともに変化、劣化していく生物からすると、永久に美しいままの姿を保つ宝石……パワーストーンは、理想の存在ではないか。
日本神話では、天から地上に降りてきたニニギノミコトは地上の神オオヤマツミから2人の娘との結婚を求められる。花のように美しいコノハナサクヤヒメと、岩のように醜いイワナガヒメだ。ニニギノミコトはイワナガヒメを拒否し、コノハナサクヤだけを選んだ。しかし、これによってニニギノミコトはイワナガヒメの持つ石の力、「不老不死」を得ることができず、その子孫たちは普通の人間のように短命になっていった……という。
これはインドネシアのバナナ型神話に代表される神話の類型。そう、世界中に「きれいで儚いもの」と「醜くて永遠のもの」を選び、永遠を失ってしまう神話があるのだ。
人間にとっては「美しさ」と「永遠」は、本来は両立できない価値。しかし、宝石、きれいな石はどっちも備えている、究極の状態といえる。
美しくて永遠のものが宝石、パワーストーンとして憧れの対象となり、霊力を感じる存在となるのは、神話的に見ても納得がいく。
科学的な検証はさておき、パワーストーンのパワーとは、問答無用に「究極」の存在だからなのだ。
参考文献
「図説 宝石と鉱物の文化誌」(原書房)
「科学で解明するパワーストーン入門」(USABUL)
「パワーストーン 宝石の伝説と魔法の力」(新紀元社)
「すごい神話」(新潮社)
https://www.livescience.com/40347-crystal-healing.html
webムー編集部
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