〈読者投稿〉未来の交通事故が視えていた? 不思議なおばあさんはタイムリーパーだったのかも
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タイムリープ事例を体系化し、実線までする本「タイムリープ、やってみた」から、特異な体験談を紹介!
下北沢で、時空の歪みに迷い込んだエピソードでは、リリカさんの体験談が有名だが、下北沢でタイムリープ体験をしたのは、リリカさんだけではない。
横浜市に住むケー坊さんは、2024年12月25日の夕方、下北沢の知人に会うために新宿駅から小田急線に乗った。小田急線は東京都の新宿駅から神奈川県の小田原駅などを結ぶ路線で、新百合ヶ丘駅など住宅地も多く、都心への重要な通勤・通学ルートとなっている。
その小田急線の代々木上原駅付近を通過中、ケー坊さんは突然「東京大空襲」のことが頭をよぎり、スマホで思わず検索したという。
下北沢で知人と会い、午後8時ごろに別れ、ひとりで裏通りをぶらぶらした後、古びたBARに入った。
BARには60代の女性の店員が2人おり、プロ野球の話題で盛り上がった。その流れで、下北沢の住宅街に住むOさんの息子さんが、野球選手を目指していたという話も聞いた。
BARを午後10時ごろに出て、近くの鉄板焼き店で軽食を取り、終電が気になったので午後11時過ぎに駅の方に歩き出した。
──すると突然、人混みが消え、周囲が白い霧に包まれた。視界が、半径3メートルぐらいに縮んだ。
「マイナス80」
耳元で、少女のささやき声が聞こえた。イヤホンで、YouTube を大音量で聴いていたのにもかかわらず。
目の前がまぶしく光る。
思わず目を閉じ、再び開けると─サイレンが鳴り響き、周囲は大騒ぎだった。
近くにいたモンペ姿の少女が手を引いてくれ、その子の家へ避難することになった。
少女は16歳。家にはお母さんとおじいさんがおり、先ほどのサイレンは〝空襲警報〟だったと知らされた。
年をたずねると「1944年」だと告げられ、ケー坊さんは、第二次世界大戦中へタイムスリップしてしまったのだと気づいた。
1944年は2024年から80年前。「マイナス80」というのは、80年前という意味か?
少女に案内された家で、おじいさんはケー坊さんに、タバコと、生ぬるくてあまりおいしくないビールを出してくれた。
ケー坊さんは、イヤホンやスマホ、パソコンなどを見せ、自分が2024年の未来から来たことを説明したが、信じてもらえなかった。
その家の少女の父親と、兄2人は戦地に行っていると聞き、電車の中で調べた「東京大空襲」のことが頭をよぎった。
ケー坊さんは、1945年から2024年までに日本で起きる出来事を簡単に紙に書いて少女に渡し、家の中で写真や動画を撮影した。
1時間くらい滞在したころ、先ほどの空襲警報が誤りだったとわかり、騒ぎがおさまったタイミングで、おじいさんが、「いまなら兵隊さんや他の人が近くにいる可能性が低い。早く自分のいたところへ逃げろ」と言ってくれた。
荷物を持って玄関へ向かうとき、苗字をたずねると、BARの店員が話していた「下北沢のOさん」と同じ苗字だった。帰り際、少女に、「また会いたい」と告げられるも、「そのとき、君は96歳になってるよ」と返し、2人で笑いあった。
玄関を出ると、再び強い光に包まれ、目を閉じまた開けると、元の時代に戻ったようだった。
Oさんの家のあった方向を見ると、立派な屋敷が建っていた。
しかし、周りはまだ白い霧に包まれている。どこからか、有線放送だろうか……桑田佳祐さんの曲「白い恋人達」が流れていた。
そこへ、30代か50代か、年齢不詳の男が、正面から近づいてきて耳元でささやいた。
「あんたも、サザンオールスターズ好きなんだろ? マイナス23」
ケー坊さんは、また光に包まれ目を開けると、すぐそばにローソンがあった。
レジの後ろのカウンターには、日本製のタバコの値段が「250〜270円」と表示されていた。2024年よりずっと安く、ケー坊さんは驚いた。
「白い恋人達」は2001年のリリース曲だ。今度は、2001年にタイムスリップしたのだろうか? 電子マネーは使えな
いと判断し、温かいお茶を100円玉と10円玉で購入した。
ローソンを出ようとした瞬間、お茶が手から強制的に離れ、再び視界がまぶしく光った。
目を開けると霧は消え、人混みが戻っていた。
白い霧が出て、最初にタイムスリップする直前、終電が気になってスマホを確認したときは午後11時10分。
元に戻って時間を確認すると、少なくとも1時間は経っているはずなのに、11時14分で、4分しか過ぎていなかった。
終電を逃したと思い、どこかに泊まるつもりだったが、おかげで終電に間に合い、無事に家へ帰ることができた。
1944年のOさん宅では、写真を6回撮影し、動画も撮り、2001年だと思われるローソンの店内では、1回写真を撮影したそうだ。
けれど、後からスマホを確認すると、全部真っ黒、もしくは濃い茶色。動画の音も、雑音だらけだった。
じつは、ケー坊さんは、1944年のOさんの家で、別れ際に「外は寒いので」と少女から風呂敷をもらっていた。
だが、ケー坊さんは、画像や映像とともに、風呂敷も手放している。
ケー坊さんは、翌日参加した人脈づくりの交流会で知り合った男性にタイムリープ体験の話をすると、「写真や動画をお祓いした方がいい」と勧められ、鎌倉のあるお寺を紹介された。
そのお寺の住職に写真や動画、風呂敷を見せたところ、「誰にも、公開してないですよね?」と言われたらしい。
「これらの品を下手に公開すると、〝邪道〟になる可能性が発生し、ケー坊さん自身や、下北沢の状況が悪化する恐れがある」と告げられたというのだ。
風呂敷はお寺に預けてお祓いしてもらい、写真や動画も早く処理した方がいいと言われ、消してしまった……。
(「タイムリープ、やってみた」より抜粋)

「タイムリープ、やってみた」
BTTP(著)/サンマーク出版/1,980円(税込)
https://bookstore.sunmark.co.jp/products/9784763143068
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