高知の長頭宇宙人と兵庫の「ええもん」…宇宙的怪奇体験/松原タニシ・田中俊行・恐怖新聞健太郎の怪談行脚
伝説のコラムを再録! 異色の怪談ユニットが、行く先々での怪奇体験を公開。3回目はなんと「UFOとの遭遇」がテーマ。地球・日本の田中家の状態は、地球外知的生命体にも筒抜けなのだろうか。 (2020年3月
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高知県立文学館「ムー展」に隠された必見&体験スポットとは?
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7月6日より始まった、四国・高知県立文学館 企画展「創刊45周年記念 ムー展 ~謎と不思議に挑む夏」! その現地レポートをお届けする。今回の企画展は夏休みに合わせ「子どもたちにも、謎と不思議の世界に触れて欲しい!」という、担当学芸員・福冨さんの熱血企画となっている。
既に入り口から、謎と不思議は始まっている。自動ドアが開くと、ムーを象徴する「あのモチーフ」が出現する仕掛けが。 ぜひ現地で確認して欲しい。
エントランスには、「ムー」のシンボル的存在「モアイ像」が出現しているが、なんと背後には「隠れモアイ」が!国際的彫刻家 流政之氏作のモニュメント「土佐文学塚」だ。まるでこの地で「ムー展」が開催されることを予言していたかのようだ。
怖そうなイメージに思われがちな「ムー」だが、子どもたちにもその世界に楽しく触れてもらえるようにと、株式会社ZEXAVERSEの特別協力によって、造形粘土作家・絶滅動物研究家 宮川アジュ氏が生み出した愛らしい立体作品たちが、あちこちでムー的世界の案内役を務めてくれる。
来館者の「隠された能力」を引き出してくれそうな「ムー的体験コーナー」も各所に設けられているが、スプーン曲げ体験コーナーでは、開会2日目にしてもう既にスプーンが曲げられまくっていた。会期終盤には、いったいどうなってしまうのだろう。
ユリ・ゲラー氏との「スプーン曲げ対決」に勝利した、山崎金属工業製の「コブラスプーン」も新潟県から参戦。
こちらは「UFO記事コーナー」に展示されている、2013年の「ミステリー・サークル特集」記事だが、筆者は、自宅の庭にはびこるシロツメクサ群を見て「これはまたとないチャンス!」と、小規模ながらミステリー・サークルを自作してみたことがある。
2階の窓から草むらを見下ろして中心点を定め、そこから二重円をとり、ご近所さんの目を気にしながらグルグルと夏草を踏みしめていると様々な思いが去来。壮大なスケール、精緻な図柄で描かれる本場のミステリー・サークルたちが「いたずら」か否か。実際にやってみたことで、技術的・心情的な部分など、発見も多かった。機会があればぜひミステリー・サークル作りに挑戦してみて欲しい。夏休みの自由研究のテーマにもピッタリだ。
企画展示室入り口脇には「三上編集長のデスク」が忠実に再現されており、周囲のパネルにはお宝写真も満載。三上ファン垂涎のコーナーとなっている。イスに座れば「なりきり編集長ごっこ」もできるので、ぜひここでも記念撮影を。
グッズといえば、手前味噌ながら、筆者が商品企画・デザイン・ネーミングなどを担当した今治タオル商品「ふいてみん怪」も並んでいる。愛媛県新居浜市にある生活介護事業所[en]の利用者さんたちが日々描いたコミカルなキャラクターたちを妖怪に見立て、愛媛県主催の令和5年度「障がい者アートデザインコンペ」今治タオル部門で最優秀賞を受賞。このほど商品化されたものだ。「ふいてみんかい」とは、伊予弁で「ふいてみなよ」という意味。「5秒ルール」などの12項目の厳しい品質検査をクリアした今治タオル認定商品だ。
今回、僭越ながら筆者も「高知とUFO」をテーマに、高知県いの町「UFOライン」誕生秘話、ムー編集部とタッグを組んだ「UFO遭遇チャレンジツアー」企画や、実体験なども交えて寄稿している。
遠藤周作エッセイ集『ボクは好奇心のたかたまり』(新潮文庫)とは、介良事件調査がきっかけで出会った。1976年刊行の同書に収録されているエッセイはどれも愉快で、ときに皮肉めいたユーモアを交えながらも愛や思いやりに満ちていて、読んでいると自然と頬が緩む。「言葉」との幸せな出会いを与えてくれる一冊だ。
展示をご覧になっている来場者さんから「この遠藤さんの本面白そう!読んでみたい!」という感想が聞こえてきて、小躍りした。謎や不思議との遭遇もさることながら、今回の企画展が、見知らぬ文学や作家との新たな出会いにもなれば嬉しい。
なおこの介良UFOコーナーでは、田んぼの上空に出現した介良UFOが再現されている。当時の少年たちと同じ気持ちでそれを見上げることができるのだ。
今回の企画展がきっかけで筆者は、奇しくも同じ苗字でもある「寺田寅彦」の虜になっている。東京で生まれ、幼少期に移り住んだ高知市で育った寅彦は、物理学者でありながら文学者でもあり、絵を描き、楽器までも演奏したハイブリッドな人物だった。その自由で独創的な発想の根底には、小さな「不思議」を捉える鋭い観察眼と、多分野に無限に伸びる探究心があった。寅彦みたいになりたい。寅彦に会いに、高知県立文学館へ何度も足を運びたくなった。
化物が大好きだったという虎彦。自分を震え上がらせたものの正体を探るべく「物理学」の道へ進んだが、「探究を続けることによって、“化物”がいかになくならないかが分かる」と書き記している。まさに「ムー」と同じ視点だ。
「高知ムー展」を体験すればきっと、何気ない日常が謎と不思議に満ちていることに気付くはず。この夏は高知県立文学館で、ムー的ミステリーと接近遭遇だ!
高知県立文学館公式サイト
https://www.kochi-bungaku.com/exhibition/9266
高知県立文学館公式X
寺田真理子
ライター、デザイナー、動植物と自然を愛するオカルト・ミステリー研究家。日々キョロキョロと、主に四国の謎を追う。
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