竹田恒泰が見えない世界を語る!「神と怨霊」/ムー民のためのブックガイド
「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。
記事を読む
あたたかく、切なく、「尊い」、現代のおとぎ話集
会社帰りの熱帯魚店で人魚をみかけ、ついつい衝動買いしてしまった。通学路に落ちていた卵をあたためてみたら、ハーピーのひなが生まれた……。
先月発売されたコミックス『OLと人魚』は、おとぎ話に登場する美女と、ふつうの女性、少女とのふれあいを描いた7つの物語からなる短編集だ。
「熱帯魚ショップで人魚を買う」といわれるといかにもなファンタジー設定の作品のようだが、本書が放つ雰囲気は少々独特。この現実とほとんどかわらない日常のなかに、ごく当たり前に雪女や鬼の一族が隣り合っている、そんな世界観、距離感が全編を通して貫かれているのだ。
だから、何十年ぶりに出会った幼馴染みが天狗だった、といった理性で考えると一瞬「??」となるような導入も、ふしぎと違和感なく、すっと受けいれられてしまう。妖怪好きのムー民にも、ぜひおすすめしたい一冊だ。
各話それぞれの結末には、人の心のほの暗さや社会の切なさを感じさせるものもあって、全てがハッピーエンドとはいえない。だがその余韻も含めてじんわりと心にしみる、「尊い」物語たちなのだ。
『OLと人魚』(司馬舞著、税込903円、イースト・プレス)
webムー編集部
ランキング
RANKING
おすすめ記事
PICK UP
関連記事
竹田恒泰が見えない世界を語る!「神と怨霊」/ムー民のためのブックガイド
「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。
記事を読む
神木に打ち込まれた無数の鎌! 呪詛でも縁切りでもない祈願の現場「丹生酒殿神社」/小嶋独観
珍スポ巡って25年、すべてを知る男による全国屈指の“珍寺”紹介。今回は和歌山県かつらぎ町の「鎌八幡」。神木に打ち込まれた大量の鎌の意味とは……!?
記事を読む
廃鉱に現れた「白いドレスを着た少女」の霊! 悲惨な事故の犠牲者か、霊能者が身元特定へ/宇佐和通
廃鉱山にやって来た霊能者夫婦が、白いドレスを着た少女の霊を撮影! 昔この場所で起きた悲惨な事故の犠牲者だったのか――!?
記事を読む
注目の田中史観に浸る! 「日本とユダヤの古代史&世界史」/ムー民のためのブックガイド
「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。
記事を読む
おすすめ記事