八咫烏伝説と世界最古ギョベクリ・テペ遺跡の謎/MUTube&特集紹介 2026年4月号
世界最古の巨石建造物といわれるギョベクリ・テペ遺跡。それは、なぜか日本神話にも記録されていたという。この記事を三上編集長がMUTubeで解説。
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大橋直美/京都市
10年前の出来事です。年に1~2回、勤務する会社の本社が主催するセールがあり、それを泊まりがけで手伝うという仕事がありました。
早朝に家を出て、新幹線で移動。午後は翌日のセールの準備をします。
夜には疲れはてて早々に床に就きましたが、なかなか寝つけません。
宿泊場所は会社の施設で、広い部屋をひとりで使っていました。
日付が変わり、あたりは静まりかえっています。
眠れず、部屋を見まわしていたときのことです。壁に添って造りつけのクローゼットが設置されているのですが、その扉が半開きのままになっています。しかし、疲れはてている私には立ちあがって閉める気力などありません。
突然、クローゼットの上の天丼あたりから、ピシッという謎の音がしました。歌舞伎か能の舞台を拍子木で打つような音です。
半開きの扉に風が当たり、きしんで音が出たのでしょうか。しかし、窓からは遠く、風が当たるような距離ではありません。
また窓全面に耐火仕様の厚いカーテンがかかっているのですが、微動だにしていません。
よく見ると窓の付近の畳が新しく取りかえられています。天井板も新しく張りかえられていました。
「なぜ一部分だけが?」
不審に思いましたが、よくよく考えればトイレも最新式の全自動に変わっています。この部屋に修理が入ったことは明らかです。
“真新しい建材が昼夜の寒暖差で炸裂した音だったのかもしれない”
そう思うことにしました。
ところが、再びピシッと音が鳴ったのです。しかもその音は少し強くなっていました。
私は恐怖に震えました。
上階に部屋はないはずです。たとえあったとしても宿泊者がたてるような音ではありません。恐怖感が募るばかりです。
ふと、テレビのお盆の特番で、
「怪音や霊の気配を感じたら般若心経を唱えましょう」
といっていたことを思いだしました。
そこでうろ覚えながら心の中で般若心経を唱えました。
やがて聞こえてきたのは、先ほどとは打ってかわって微弱な音でした。やがては、あの無気味な音はいっさい聞こえなくなりました。
私には霊感はありません。このような不思議体験も初めてです。
仕事を終え、数日たったころ、あの日の出来事を上司に話してみることにしました。
開口一番、
「それ、何号室だった?」
と上司が聞いてきました。
かつてあの部屋で何かがあったのでしょうか。しかし私がそれを知ったところであまり意味がないように感じられて、それ以上は深追いしませんでした。
私は翌年、退職しましたが、つい先日、勤めていた会社の本社に勤務している人と偶然、再会しました。その際、、あの日の奇妙な音について話してみました。
その人いわく、音については身に覚えがないとのこと。けれども霊感の強い友人が、あの宿泊施設には泊りたくないといつもいっているという話が出ました。理由は、無気味だから……。
10年もたてば気憶はあいまいになりますが、あの奇妙な音だけは今も鮮明に覚えています。

(本投稿は月刊『ムー』2026年08月号より転載したものです)
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