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古代の氷床コア分析で濃度に変化がないことが判明。この記事を三上編集長がMUTubeで解説。
地球温暖化の原因は二酸化炭素だと長らくいわれてきた。それは真鍋淑郎氏の研究によるところが大きい。
プリンストン大学上席研究員で気象学者の真鍋氏は、まだ地球温暖化のおの字も出ていなかった1964年に世界初の気象シミュレーションを開発、気象学の可能性を大きく前進させた。それまで地上と水平方向の大気の動きばかりを追っていた気象予測に、地上から垂直方向に大気を切り取り熱の動きを追う「一次元放射対流平衡モデル」を発表、観測との誤差が非常に小さいシミュレーションモデルを作り上げたのだ。
さらに1967年、大気中の二酸化炭素濃度が2倍になると地表付近の気温が2.36度上昇、反対に二酸化炭素濃度が減少すると気温が大幅に下がることを世界で初めて数理的に証明した。
二酸化炭素と気温上昇には明確な関連がある。この功績により、真鍋氏は2021年、ノーベル物理学賞を受賞した。
だからこそ脱炭素であり、クリーンエネルギーであり、電気自動車や太陽光発電に湯水のように資金が投入されてきたのだ。しかし、これが大間違いだったかもしれないのだ。
地球の気候は南極の氷に記憶される。南極の氷を調べると過去80万年間の温室効果ガス(二酸化炭素だけではなくメタンなども含む)の変化がわかるのだ。さらにブルーアイス領域と呼ばれる古代の氷床が地上に露出した部分を調べることで、およそ300万年前の大気組成までわかる。
また気温が高い時期には、大気中に0.1995パーセントしか含まれない酸素18という通常より重い酸素同位体が多く含まれる。気温が高いほど水は蒸発しやすいため、酸素同位体を含む水も多く蒸発、その大気が南極で氷になるためだ。
酸素同位体を測定することで、気温の変化やそのときに地球が寒冷期にあったのか、温暖な間氷期にあったのかもわかる。測定の結果、氷河期は数万年周期で訪れ、温暖な間氷期と交互に訪れることがわかっている。
今から270万年前、地球は後期更新世氷河期に突入、大幅に気温が低下した。
科学者は人類が工業文明を作る以前から、地球温暖化と温室効果ガスには相関関係があると考えていた。間氷期には気温が上昇するため、大気中のメタンや二酸化炭素が増加する。人間が原因とされる気候変動と異なり、自然な気候変動によって気温が上昇すると、結果として大気中に温室効果ガスが増えるのだ。逆のいい方をすれば、氷河期は大気中の温室効果ガスが少ないことになる。
地球が温かくなれば大気中に温室効果ガスが増え、寒冷化すれば減少する。そこから温室効果ガスが増えれば、温暖化が加速するという現在の気候学者の主流派の考えが生まれたわけなのだが、氷床を調べたところ、寒冷期に温室効果ガスは減っていなかったのだ。
学術誌「サイエンス」に掲載された論文によれば、温室効果ガスのうち、メタンに目立つ変化はなく、290万〜120万年前の間の二酸化炭素は平均250ppmで約20 ppmの減少は見られたものの、その後の間氷期でプラスマイナス10ppmの変化しかなかった。この結果を正しいとすると、地球温暖化に温室効果ガスは無関係だということになる。
(文=久野友萬)
続きは本誌(電子版)で。
webムー編集部
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