宗教学者が事実のみを指摘「世界を支配するディープステート2500年の興亡 陰謀論の世界史」/ムー民のためのブックガイド

文=星野太朗

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    世界を支配するディープステート2500年の興亡 陰謀論の世界史

    島田裕巳 著

    「事実のみ」が記された貴重極まりない書籍

     2026年1月末、文字どおり全世界を激震させる、驚倒の事件が起った。全300万ページにおよぶという「エプスタイン文書」の公開である。これにより、英国のアンドルー王子が逮捕され、あのビル・ゲイツもエプスタイン事件への関与を認めて謝罪するという異常事態にまで立ち至った。
     エプスタイン事件といえば、これまでさまざまな噂は囁かれていたものの、一般的には単なる「陰謀論」で片づけられていた。だが今回、紛れもない事実だったことが判明した以上、そうした各種陰謀論の総本山ともいえる「ディープステート」とその謀略の実在も、俄然信憑性を帯びてくる。すなわち、今こそディープステートについて、正しい知識を持っておくことが急務となるのだ。

     そこで本書である。本書では、日本を代表する宗教学者である著者が、あくまでも学術的・客観的な視点から、古代宗教に遡るとされるディープステートの起源に始まり、トルコに誕生したディープステートの源流とされるDerin Devlet、近代以降のその歴史と実態、そして現代の世界におよぼす影響までをも、つぶさに明らかにしている。数あるディープステート関連本の中で、「事実のみ」が記された貴重極まりない書籍であり、現代人の必携書である。
     著者の島田裕巳氏は、日本女子大教授や東京大学先端科学技術研究センター特任研究員などを歴任された宗教学者。専門の研究者ならではの真摯な筆致を体感していただきたい。

    徳間書店/1980円(税込)

    (月刊ムー 2026年05月号掲載)

    星野太朗

    書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。

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