クウェートで7500年前の人型爬虫類の像が出土! 古代メソポタミアとレプティリアンの関係を示す証拠か?

文=仲田しんじ

    超古代に地球を訪れ、人類に文明を授けたのは“レプティリアン”だったのか。クウェート北部の砂漠で 7500年前の爬虫類顔の人物像の頭部が発見された――。

    7500年前の爬虫類顔の人物像の頭部を発見

     ヘビやトカゲなど爬虫類の特徴を持つ人間の描写は、歴史を通じて世界中のいくつかの文化で見受けられる。そのほとんどは特定の神や、宗教的慣習と関係しているものと考えられており、たとえば古代エジプト人は人体にワニの頭がついた「ソベク(セベク)」という名の神を崇拝していた。また、アステカ神話では「ケツァルコアトル」、マヤ文明では「ククルカン」が崇拝の対象となっていたが、どちらもヘビの頭をもつ人間の姿で描かれている。

     そして今回、クウェート北部のアル・ズバラにある遺跡「バーラ1(Bahra 1)」で作業中のクウェート・ポーランド考古学ミッション(KPAM)の研究者らは、細長い頭蓋骨、つり上がった目、平らな鼻など爬虫類らしき特徴を具えた7500年前の人物像の頭部を発見した。

    画像は「Polish Centre of Mediterranean Archaeology, University of Warsaw」より

     KPAMには、ワルシャワ大学ポーランド地中海考古学センター(PCMA UW)とクウェート国立文化芸術文学評議会(NCCAL)の科学者が参加している。ワルシャワ大学のピオトル・ビエリンスキ教授は、「古代コミュニティの人々にとって、どんな目的と象徴的・儀式的価値があったかのか、実に興味深い」と述べ、かつて同地域で栄えたウバイド文化で作られた鳥・蛇・爬虫類の特徴をもつ彫像とデザインが似ていることを指摘している。しかし、ウバイド人がそのような彫像を作った動機は今も不明なままだ。

     謎の頭部とともに、同遺跡ではかつて陶器鋳造所があった証拠も発見されている。発掘当初から、この遺跡からは古代メソポタミアの他の地域から輸入された陶器と、粗赤土器という2種類の陶器が発見されていた。今回発掘された爬虫類型の人物像は後者であり、この地で生産されたと考えられている。

     発掘された陶器には、もみ殻などの植物の小さな破片がよく残されている。考古植物学の専門家であるローマン・ホブセピアン博士とアルドナ・ミュラー・ビエニエク教授は、紀元前6千年紀中頃の現地の植物相を特定するために破片の調査を行った。

    「地元で作られた陶器の中から野生植物、特に葦(あし)の痕跡が見つかりました。一方、輸入されたウバイド陶器の中には、大麦や小麦などの穀物を含む栽培植物の残骸が見つかりました」(ホブセピアン博士)

    画像は「Polish Centre of Mediterranean Archaeology, University of Warsaw」より

    「古代宇宙飛行士」は“レプティリアン”だったのか?

     古代メソポタミアにおいて、ウバイド時代はシュメール文明より数千年も早く出現した。そのため、シュメール人は(植物と冥界、時には戦争を象徴するとされている「ニンギシュジダ」というヘビの神など)爬虫類の特徴をもつ存在に対する崇拝を、ウバイド人から受け継いだ可能性が囁かれている。

     しかし、現状ではウバイド時代の人々が爬虫類の頭部をもつ人物像を作った動機や意味、さらに彫像が宗教的・精神的、または儀式的な慣習にどのように組み込まれていたのかはわかっていない。

     米ペンシルベニア博物館では、爬虫類の頭部をもつウバイド文化の展示物について「原始的なセム系ヤペテ人、スバレア人、または単にシュメール以前の人々の表現であると見なすなど、さまざまな提案がなされている」と解説。そして像が作られた当時の南メソポタミアの地質条件を包括的に調査すれば、「この不明瞭な主題にいくらかの光が当てられるかもしれない」と含みを持たせている。

    画像は「The Penn Museum」より

     今も発掘が続くバーラ1は、メソポタミアからアラビア半島に至る広大な地域における古代の文化間交流を理解する上で極めて重要な遺跡だと考えられている。

     一部で根強く信じられている「古代宇宙飛行士説」において、超古代に地球を訪れて人類文明を勃興させたエイリアンは爬虫類型の“レプティリアン”だったともいわれている。古代文明に多く見られる爬虫類の頭部を持つヒューマノイドの描写こそが、このレプティリアンであるとすれば時系列的に見ても辻褄が合うのかもしれない。

     今後もバーラ1では爬虫類の特徴をもつ人物像の発見が続く可能性があり、この大いなる謎に新たな光が当てられることになるのか、期待は高まるばかりだ。

    ※参考動画 YouTubeチャンネル「WONDER WORLD」より

    【参考】
    https://thedebrief.org/archaeologists-discover-mysterious-7500-year-old-head-with-reptilian-features/
    https://pcma.uw.edu.pl/en/2024/11/28/kuwaiti-polish-team-discovers-figurine-local-pottery-production-and-environmental-clues/

    仲田しんじ

    場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
    ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji

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