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仏教美術の名脇役「眷属」に焦点をあてたユニークな特集展示
眷属。むずかしい字だがこれで「けんぞく」と読み、仏や菩薩など信仰の対象になるメインの尊格につき従う存在のこと。有名どころでは、釈迦如来に従う八部衆、薬師如来の十二神将、不動明王のまわりを固める八大童子などが眷属ということになる。
神さまの眷属というと、稲荷神社のキツネや三峯神社のオオカミなど身近な動物であることも多いが、仏教の世界でも眷属はいわゆる“仏さま”のイメージよりもずっと幅広いバリエーションをもっている。八大童子はその名の通り子供の姿だし、十二神将は武将の出立ちでそれぞれの兜に十二支の頭部がくっついた独特の姿。さらには鬼や動物のような姿をした眷属までいるのだ。もともとはインドの神さまだったのが仏教に取り込まれて眷属になった……というパターンも多いことが、その造形の多彩さの一因でもあるそう。
そんな眷属たち、いわば仏教世界の名脇役、名バイプレーヤーたちにスポットライトをあてたユニークな特集展示「眷属 ほとけにしたがう仲間たち」が、龍谷大学 龍谷ミュージアムで1月9日より開催される。
仏法を守護し、仏さまや菩薩を信仰する人たちにご利益を与える役割も担っているという眷属は、至高の存在である仏にくらべてちょっぴり身近に感じられるものでもある。仏教における眷属の意味、また仏教美術での眷属たちの豊かな描かれ方を再認識できる貴重な機会になりそう。
また同展は、インドで誕生した仏教がアジアを経由して日本に届き、社会に根づいていく2500年の歴史をたどった「仏教の思想と文化」というシリーズ展の一環でもある。インド発の教えがどのようにして日本まで伝わり、広まったのか、そしてインドの神さまでもあった眷属たちがこの国でどう信仰されるようになったのか。京都の西本願寺すぐ前に建つミュージアムで、仏教の壮大な流れを学んでみよう。
シリーズ展「仏教の思想と文化 -インドから日本へ-
特集展示:眷属―ほとけにしたがう仲間たち―」
会場:龍谷ミュージアム(京都市)
会期:2024年1月9日(火)~ 2月12日(月・祝) 月曜休館(2月12日は開館)
料金:一般550円、シニア450円、大学生400円、高校生300円、中学生以下無料
https://museum.ryukoku.ac.jp/exhibition/2023/series_13/
webムー編集部
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