77年と7か月を経て届いた手紙の話など/南山宏のちょっと不思議な話
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大城道則/芝田幸一郎/角道亮介 著
3人の現役考古学者たちが体験した「怖い目」の話
一流のプロフェッショナルは何でもそうだが、学者、とくに考古学者という職業は実に「カッコいい」。世界を股にかけ、禁断の地に足を踏み入れて発掘調査に当たる。インディ・ジョーンズほど派手ではないにしても、その生活は日々冒険に満ちている。純真な少年たちなら憧れて然るべき存在、それが考古学者だ。
そんな考古学者の仕事は、当然、一般人には想像もおよばないような危険と背中合わせである。文字通り命がけの仕事といっても過言ではない。仕事を続けていく上で、彼らは日常的に「怖い目」に遭遇している。 本書は、それぞれエジプト・シリア、中国、ペルーを専門とする3人の現役の考古学者たちが、これまでの冒険人生で体験した「怖い目」の数々を、ユーモアたっぷりに語り明かした、何とも興味深い企画である。
「怖い目」といっても、本書で語られるそれは、単に日本の文化や常識と大きく乖離する、現地の環境に由来する身体的・精神的なものがほとんどで、本誌の読者が期待するであろうオカルト的なものは滅多にない(まったくないとはいっていない)。
何しろ「一番怖い話」が、シリアでイチジクを買って食べようとしたら、中に大量の蛆虫が蠢いていた、という話だったりするほどである。
とはいうものの、内容自体の面白さ、読みやすさは本欄が保証する。とくに、中国のトイレの話がえんえんと続いているあたりは、かなり興味深かった。
(月刊ムー 2024年1月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
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