臨死体験者・木内鶴彦が見た宇宙の真実と未来の記憶/MUTube&特集紹介  2024年4月号

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    稀代の臨死体験者が遺した時空旅行の秘話と2025年7月予言の真実を三上編集長がMUTubeで解説。

    臨死体験中に過去や未来を目撃

     2024年12月1日19時42分、彗星捜索家で臨死体験者として知られる木内鶴彦氏が逝去した。享年70歳。その1か月前に骨折により入院したまま帰らぬ人となったという。死因は肝不全だった。
     木内氏の訃報を知り、驚かれた読者も多かっただろう。長年にわたり同氏と知己のあった筆者も同様である。
     なぜなら木内鶴彦氏といえば、3度も死の淵から甦り、臨死中に見た過去や未来についての情報を伝えつづけてきた、いわば「死を超越した」かのような存在だったからだ。
     本誌ではこれまで幾度も紹介してきたので、よくご存じの読者も多いと思うが、木内氏が語った、臨死体験で見たという歴史の記憶は、これまでわれわれが持ちつづけていた常識を、根底から覆してしまうような衝撃的なものだった。さらに、天文や科学に精通した木内氏ならではの説得力のある解析によって、多くの人に支持と共感を広げてきたこともまた事実であろう。
     巨星墜つ──。
     長年にわたり多方面に大きな足跡を遺した木内氏の逝去に際し、改めてその驚きに満ちた体験を、未公開の証言や資料とともに振り返っていくことにしよう。
      *
     筆者が木内鶴彦氏とはじめてお会いしたのは、今から30年近く前、1996年の冬だった。
     映像技術者で月・惑星研究家の水島保男氏(70歳)から「私と生年月日が同じで、面白い話をする天文家がいるので今度会ってみませんか」と誘われたのがきっかけである。
     東京のテレビ局に勤めながら雑誌の仕事にもかかわっていた筆者は、水島氏に誘われるまま、都内の居酒屋で木内氏をまじえて3人で杯を交わした。
     当時42歳だった木内氏の第一印象は、たくましい体格で優しくほほ笑む山岳登山家を思わせるものだった。
     木内氏は、自分は長野県の佐久に住むアマチュア天文家で、特注で製作した大型の双眼鏡と市販の電卓だけを使ってふたつの彗星を発見し、彗星には彼の名前がついていること、さらに行方不明になっていた彗星を再発見したことを語った。
     なかでも130年もの間、行方不明になっていたスウィフト・タットル彗星の再発見は大きなニュースになり、その功績が認められ、小惑星のひとつに彼の名がつけられたという。
     世界中の天文家たちが、毎晩血眼になって捜しつづけていた彗星を、短期間に電卓と双眼鏡だけで発見したことにも驚くが、木内氏の彗星捜索には独自の観測方法があった。
     それは、彼の趣味である渓流釣りからヒントを得たものだった。
    「渓流釣りでは、魚の餌が集まる沢や淵を狙い、擬似餌を垂らして魚が食いつくのを待つのが最も効率的なんですが、私はそれを彗星の捜索に応用したんです。『イワナ漁法』といって、彗星が出現しやすい座標を数か所わりだし、そこをピンポイントで観測しつづけ、『イワナ』である彗星が現れるのを待つんです」
     これは、それまでだれも思いつかなかった、画期的な観測方法だった。
     ──なんと聡明で、エネルギッシュな人だろう!
     天文には疎い筆者だが、木内氏の話を聞きながら、今、目の前にいる男が、これまで自分が出会ったことのない異才なのではないかと興奮した。
     やがて杯が進むにつれ、彼は自らの生い立ちと、22歳のころからおよそ20年間、封印しつづけてきたという驚くべき体験を語りはじめたのである。

    「危ない!」という声が聞こえた

     木内鶴彦氏は1954年6月4日、長野県南佐久郡小海町で、自動車修理工場を営む家の5人きょうだいの末っ子として生まれた。
     八ヶ岳を望む豊かな自然のなかで育った彼は、夏になると近くを流れる千曲川へ遊びにいったという。
    「6歳の夏、いつものように姉貴たちと3人で、川へ水浴びにいこうとしたときのことです。
     家のそばを走るJR小海線の架橋下を通り、千曲川へと向かいました。そこは両側が崖になっていて、大きな岩が積みあげられているのですが、私はひとつ年上の姉の後ろを歩いていました。すると、突然『危ない!』
    という声が聞こえたんです。
     声がしたほうを見あげると、崖から岩が崩れ落ちてくるのが目に入りました。
     とっさに姉の背中を突き飛ばすと、自分は後ろにのけぞって、ふたりの間を岩がスレスレに通過したんです」
     間一髪、「謎の声」に助けられた木内少年と姉だが、その悲鳴に驚き、駆け寄ってきた長女に猛烈に叱られた。
     突き飛ばされた姉は、足の親指の爪を剥がすケガを負ってしまったのだ。「空から『危ない!』っていう声が聞こえたんだと懸命に説明しても、姉貴は信じてくれなくて。
     このときに聞いた声のことを、私はその後もずっと忘れられなかったんです……」
     だがその声の正体を、木内氏はのちに知ることになるのである。

    (文・イラストレーション=坂野康隆)

    続きは本誌(電子版)で。

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    webムー編集部

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