スピリット・トーキング・ボード”霊話盤”で大魔術師の交霊に成功!?/辛酸なめ子・魂活巡業
今回の取材テーマは、ヘイズ中村先生の「霊話盤」! 文字どおり霊と対話するためのアイテムで、かつて日本で大流行した「こっくりさん」のルーツでもあります。
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賢王ソロモンが用いた徽章「六芒星(ヘキサグラム)」と人間自身を模した魔道の星「五芒星」についての基礎知識。
六芒星形(ヘクサグラム)は、上向きと下向きの2つの三角形を組み合わせた星形の図形であり、6つの頂点を持つ。別名で古代イスラエルの賢王ソロモンとその父ダヴィデにちなみ、「ソロモンの徽章」「ダヴィデの盾(マーゲン・ダヴィデ)」あるいは「ダヴィデの星」などと呼ばれる。
旧約聖書に登場する賢王ソロモンは、また魔術の達人でもあり、多くの悪霊を魔術の力によって使役し、イスラエルの都を築いたという伝承が知られているが、その彼が魔力を行使する際に用いたのがまさにこの六芒星であり、彼はそれを天から直接授かったという。
このことから、現在、六芒星はイスラエルの国璽として用いられている。イスラエル外務省の公式サイトには、3-4世紀のものと見られるガリラヤのシナゴーグのソロモンの徽章の写真が掲載されているが、実際にこの図形がユダヤの伝統に採り入れられたのがいつかは定かではないという。だがことユダヤ教に限らず、この図形の魔力は古来より多くの魔術師たちの珍重するところとされてきた。
図像学的には、上向きの三角形は「火」を表す男性原理で上昇運動、下向きの三角形は「水」を表す女性原理で下降運動をしており、この両者がダイナミックに組み合わさった形である六芒星形は、陰陽の和合、宇宙の秩序を表している。
また、上昇する男性原理と下降する女性原理の組み合わせは、『易経』では「地天泰」として表される。その卦辞には「天地交わりて万物通ずるなり」という一文があり、まさしく六芒星と軌を一にする原理が示されている。
魔術結社ゴールデン・ドーンの秘密文書には「六芒星はセフィロトと七文字の言葉アラリタの支配下にある七惑星の作用を表す強力な象徴であり……大宇宙の印章ないし象徴と称される」と記されており、五芒星と並んで儀式において重要視されていた。隠秘学において、この図形の中には火と水のみならず、さらに風と地の象徴も含まれると解釈される。ゆえに六芒星は宇宙を構成する四大元素のすべてを含むシンボルなのである。
「グノーシス教徒の間で〈煌めく星〉と呼ばれる『五芒星』は、叡智の独裁的偉力の表徴である。要するに魔術道士たちの星であり、〈言〉の具体化した表徴である」--19世紀最大の魔術師、エリファス・レヴィは、『高等魔術の教理と祭儀』において五芒星についてこのように述べている。
「五芒星は諸元素に対する精神の支配を表現しており……この印で武装し、適当な準備を整えるならば、諸君の魂の眼に喩えられる能力を介して無限を見極め、天使の軍団と悪魔の隊列を己れに仕えさせることが可能である」
そしてこの言葉の通り、レヴィは1854年7月24日、ロンドンで行なった降霊実験において、この「五芒星」の力を借りて古代の哲学者ティアナのアポロニウスの霊を召喚することに成功した。
「五芒星」とは、一筆書きで描いた五つの角を持つ星形である。現在知られている最初期の使用例としては古代メソポタミアのウル第1王朝の楔形文字による文書がある。またエジプト人はこれを冥界の子宮の象徴としていた。5という数字を神聖視した古代ギリシアのピュタゴラス教団は、この五芒星を肉体と精神の調和を示す聖なる象徴と考えた。
いずれにせよ、五芒星はその図案そのものが両手両脚を広げて立つ人間の姿そのものであり、隠秘学的象徴を封印したとされるレオナルドの有名な素描「ウィトルウィウス的人体」は、まさしく五芒星の形に手脚を広げた人間の姿を描いている。すなわち五芒星は大宇宙に対する小宇宙たる人間の模型なのだ。
一筆書きで表される星形であることから、五芒星は主として中世ヨーロッパにおいては悪霊に対する防御の印とされた。ゲーテの『ファウスト』第1部でも、五芒星は悪魔を封じ込めるために用いられている。だが奇妙なことに、遙か極東の日本でもまったく同じものが陰陽師・阿倍野晴明に由来する「晴明桔梗」として、やはり魔除けのシンボルとして知られている。
また、以上のような上向きの五芒星が人間を表すのに対して、これを逆転させると五芒星は悪魔の角と耳、それに顎髭の形になり、一転して「悪魔、すなわち知力の顚覆、無秩序あるいは狂気」を表す象徴ともなる。これが同じ魔術的図形でも、上下対称である六芒星との違いだ。
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