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メキシコの超有名UFOリサーチャー、ハイメ・マウサンがツイッターで興味深い映像をシェアし、大きな話題となっている。超巨大UFOが月面を横切りながら飛行する映像だ。あまりに鮮明なので、早くもフェイク説が噴出している。果たしてこの映像は本物か。それともフェイクか。
Extraordinaria evidencia captada en China con una cámara profesional de largo alcance, en la cuál se puede observar el paso de una nave frente a la Luna, ésto sucedió el 29 de septiembre del 2022.
— Jaime Maussan (@jaimemaussan1) October 7, 2022
Más:https://t.co/vj3DxF1mNB pic.twitter.com/42epgyc5dj
マウサンによれば、この出来事は2022年9月29日に起きたという。映像と共にアップされたツイートの文章は、次のような内容だ。
「中国で撮影された映像。強力ズーム機能を装備したプロ仕様のカメラを使用。巨大な物体が月の表面を移動する様子がよくわかる」
比較の尺度があまりにも大きなため、物体の実際のサイズを皮膚感覚で知ることはできないが、マウサン自身は「ディスク状の巨大な宇宙船」と形容している。前述の通り発表直後から真贋論争がヒートアップしており、本物であっても偽物であっても、説得力のある説が出てくるまでにはしばらく時間がかかりそうだ。
マウサンがアップした映像には、中国語の字幕がつけられている。月面を移動している物体は、マウサンが言う通りディスク状であることも確認できる。この時点でまずいえるのは、すべてがキレイすぎる。物体の形状も、背後にある月面と物体の境界線も、そして物体の動きもスムーズすぎる。それに何より、ハイメ・マウサンという人物がこの種の話に出てきすぎるのが問題だ。三上編集長は「あやしいは褒め言葉」とよくおっしゃるが、マウサンの場合はあまりにもガチで怪しすぎる。欧米のリサーチャーのコンセンサスもそういう方向性で一致しているのではないだろうか。
というのも、マウサンはこれまで2回ほど大きなやらかしをしている。1回目は2015年に発表した“ロズウェル事件と直結するエイリアンのミイラ”の写真だ。これに関しては、とある超有名なリサーチャーがすっかり騙されてしまい、翌年メキシコシティで開催された国際会議で大々的に発表してしまった。2回目は2017年にペルーで発見された“3本指のエイリアンミイラ”だ。こちらに関しては盗掘や遺体損壊といった刑事事件の要素まで持ち出され、散々な目に遭った。
今回彼が紹介したビデオがセンセーショナルであることは間違いない。「地球外生命体が存在する絶対的な証拠となり得る」というマウサンの主張に同調する人たちも少なくない。しかし、それと同じくらいかあるいはそれ以上のアンチ・マウサン派の人々が存在するのもまた事実なのだ。
さらに現在は、いわゆるフェイク映像を意図的に製作してネットに乗せ、再生回数を上げて収入に結びつける人々もいる。検索をかけると、まるでUFO映像大喜利みたいに大量のフェイク画像が示される。ネッシーであれビッグフットであれUFOであれ、今まではまったく相容れないものとして扱われてきたものをあえて主流派科学の枠組みに取り入れようという流れも生まれつつある。フェイク映像は、こうしたポジティブな方向性にブレーキをかけるものにほかならないし、「だからオカルトは」とか「やっぱりビリーバーは」という言葉で何でも決めつける典型的なスケプティック派の人々に勢いを与えるものでしかない。
さらに陰謀論的視点から言えば、人々の眼を真実から逸らせるため、マウサンが意図的にフェイク情報を流しているという説もある。UFO情報はフェイクばかりで信じるに値しない。そんなコンセンサスを作りあげるのが目的だというのだ。とはいえ筆者は、マウサンを一方的に非難したり否定したりする気にはなれない。UFOコミュニティを俯瞰するとき、彼が構成要素であることは否定できないからだ。
自分なりのスタンダードでさまざまな情報を集め、見きわめていくのが一番正しいやり方であるという気持ちを新たにさせる出来事だ。

宇佐和通
翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。
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