学校の先生100人に聞いた「学校の怪談」アンケート! 馬の骨の祟りから白い服の少女などの報告

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    今ふたたびアツい「学校の怪談」。学校では、子どもたちだけでなく現場で働く先生たちも少なからず奇妙な体験をしているようでーー

    ほんとうにあった学校の先生の怪談

     ふだんはさえない小学校の教師だが、見えない力を体に宿し、教え子がピンチに陥ると颯爽と駆けつけて悪霊・妖怪を退治するーーそんな鬼のように強いヒーローが、令和の時代に復活したとかしないとか。

     いつの時代も学校には怪談がつきもの。おばけに遭遇したとき撃退してくれる先生がいたら心強いことこのうえないが、考えてみれば児童生徒よりも先生たちのほうが学校で過ごす時間は長いのだから、怪異遭遇率は子どもより高いのでは、とも思える。
     実際のところはどうなんだろう? 先生って学校で怖い体験してないの……と、そんな素朴な疑問に答えてくれる貴重な資料がある。現役学校教師への「怪談」アンケートだ。

     このアンケートは、教員として働きながら学校にまつわる怪異、怪談文化の研究をしている勝倉明以さんが収集したもので、「学校の怪談」に関する研究の一環として現役教員100人ほどを対象に調査したもの。そうして得られた回答のなかに、10件強の「怪談」実体験があったというのだ。
     今回その貴重なデータをご提供いただいたのだが、学校のナマな現場では、どんな恐ろしい話がささやかれているのだろう。以下、その内容をみていきたい(アンケートの文章は内容に影響がない範囲で句読点や助詞などやや調整しています)。

    1、ささやかれる不気味な噂

    ――まず目に留まるのが、学校に伝わる不気味な噂の証言。「学校の怪談の種」のようなものが、今でもひそひそと語られているようだ。

    ●「馬の骨」が職員室にあり、そのたたりで病人、死人が出ていると声が上がっていた。その話をする人が信じ切っていたのが怖かった(誰かがなんとかしてほしいというので、私が処分した)。/東海地方、60代

    ●某小学校に勤めていた頃、学校の裏に墓場があったため、職員の中で「夜恐いものを見た」「変な音を聞いた」等と言う人がいたので気味が悪いと感じました。/東海地方、60代

    ●前任校で「◯階はちょっとね……」という話を聞いたことはある。/東海地方、40代

    ●某小学校に勤めていた時に、小部屋にお札が貼ってあった。それが怖かった。/東北地方、20代

    画像:ぱくたそ[ https://www.pakutaso.com ]

    2、夜の校舎に響くのは……

    ――昼間は騒がしいのに、子どもがいなくなると一気に静寂に包まれるのが学校。それだけに、放課後の校舎では「音」にまつわる体験が少なくないようだ。

    ●夜11時頃、上階の廊下を疾走する足音が聞こえたことがあった。残って仕事をしていたもう一人も聞いた。確認したが、誰もいなかった。同じ学校で、数年前に現職の教務主任が亡くなったという話があり、職員の下駄箱の扉を開け閉めする音が聞こえるという噂があった。在籍中に、何度かバタンと閉まる音を聞いた。/東北地方、50代

    ●遅くまで働いていると、誰もいないはずなのに子供の声が聞こえたり、廊下を走っている音が聞こえたりする。職業病かもしれませんが。/東北地方、20代

    ――校舎で聞こえてくるのは、足音ばかりではなく……。

    ●某小学校に勤務していた頃、ある時間に見回りをすると、音楽室からピアノの音がきこえてくることがあり、複数体験者がいたので、その時間に校舎内の見回りをすることはタブーになった。/東北地方、50代

    ●夏休みの勤務で日直の巡視をしていたときに、バチンと言う音とともに強い光のようなものを感じてとても嫌な感じがした。複数の先生が偶然その場所で良くないことを感じていたので近寄らないようにした。/東北地方、40代

    ●現在勤めている小学校で、夜7時以降くらいに、職員室の扉をノックする音を聞いたことが何回かあるが、毎回誰もいない(その音は、私以外の職員も聞いている)。/東北地方、20代

    ●夜間に人気の無い教室から音がなっていた。/東北地方、50代

    ――こんな今どきな音も聞こえてくるようだ。

    ●0時ごろまで働いていたとき、玄関に置いてあった児童のアルコールが出る機械が何度もピッと反応した音がした。虫かな~と思い込むことにしました。怖いと思うと怖いので。/東海地方、30代

    3、複合型のリアルな体験談

    ――奇妙な音が聞こえるだけでもじゅうぶん怖いが、やっぱり見える人には見えてしまうようで……。

    ●17・18年前くらいに担任だった時、教室で仕事をしていた。階段の方から足音が聞こえたので、教室の外に出て階段の方を見たら、子どもの顔がのぞいているのが見えた。忘れ物でも取りに来たのかと思い追いかけたが、誰も見つからなかった。職員室に戻り、そのような子がいたかを同僚に聞いたが「そんな子は来ていない」と言われた。/東海地方、40代

    ●某学校で夜間に教室で仕事をしていたら、誰もいないはずの廊下を白い服を着た女の子らしき影が通り過ぎていったのを見た。他の方も、度々目撃することがあったそうです。/東海地方、40代

    ●某小学校に勤めていたころ、だれもいない教室前の廊下を走る足音が聞こえた。同小学校にて、正門の前にいたとき、電柱の下から黒いモヤがあふれ人型になり、自分にぶつかってきて姿を消した(後ろは壁で、本当の人であれば通ることができない状況)。/東海地方、30代

    ーー

     通読すると、10件ほどの証言のなかに一定の傾向がみえるのが興味深い。キーワードはやはり「音」だろうか。響くはずのない足音が聞こえてくるのが、学校の怪の前触れなのか。そして、足音の先にいるものはーー。それぞれの証言はどれも短文だが、現場ならではのリアリティが垣間見えるのもなんとも怖い。
     日々忙しく働く学校の先生たちがおばけにまで悩まされては気の休まる時間がなさそうだが、もし「わたしもこんな体験が……」というお話をお持ちの先生がいたら、ぜひムーまでご一報いただきたい。
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    webムー編集部

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