月面に高さ3kmの巨大モノリスを発見! 設置した地球外文明の目的とは?
世界の大国が今、注力している月面探査。そんな中、衛星写真から高さ3kmの巨大モノリスの存在が発覚したという。これはいったい何を意味するのか?
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人類史レベルの出来事であったといえるコロナ禍は、結果的に各種の社会実験の機会にもなった。ロックダウンで全世界的に社会活動と生産活動が著しく低下したが、その影響はなんと月にまで及んでいたことが最新の研究から示唆されている。
2020年から約3年続いたコロナ禍は人類史に残る出来事となったが、期間中に我々の暮らしと生活は大きく変わった。そしてアフターコロナを迎えても、コロナ禍で定着した一部の生活様式はスタンダードとなって今に続いている。
そしてこの変化の波は、地球上だけではなく月にまで及んでいたことが新たな研究から報告されている。インドの研究チームが、コロナ禍中のロックダウンが、月面温度の急激な低下を招いた可能性があることを突き止めたのだ。これはいったいどういうことだろう。
インドのアフマダーバード物理研究所とアンドラ大学の研究チームが9月に学術誌「Monthly Notices of the Royal Astronomical Society: Letters」で発表した研究によると、地球から放出される地球放射(terrestrial radiation、TR)が月の表面温度に大きな影響を与えている可能性があるという。
研究チームは2017年から2023年にかけて、月面にある6か所の地表温度を詳しく調査した。それは月面の「晴れの海(Mare Serenitatis)」、「雨の海(Mare Imbrium)」、「静かの海(Mare Tranquillitatis)」、「危難の海(Mare Crisium)」、及び「嵐の大洋(Oceanus Procellarum)」内の2地点である。
「その結果、2020年4月から5月にかけての世界的ロックダウン期間中、すべての地点の月の夜間表面温度が、前年およびその後の同時期の値と比較して異常に低下していた」(研究論文より)
具体的には、夜間の最高気温が約8~10度低下したことが観測されたとしている。この気温の低下は、当該期間中に地球上の地球放射(TR)が大幅に減少したことによるものであることは明らかだ。
コロナ禍のロックダウンで月が予期せぬ“氷河期”を迎えていたというのは興味深い。もしも月に生物がいるとすれば、コロナ禍で思わぬとばっちりを食っていたかもしれない。
研究では、地球放射が月の表面温度に与える影響について説明するとともに、地球が反射する太陽光は温室効果ガスによって強化されると言及している。
COVID-19パンデミックが世界を襲い、多くの国でロックダウンが実施されたとき、汚染につながる工業化、採鉱などの人為的活動が大幅に減少し、温室効果ガスの排出も減少した。これにより、多くの国で雲の量と汚染物質が減少し、地球放射も比例して減少したのだ。
ロックダウン中、月面における最も低い気温は2020年に「嵐の大洋」(サイト2)で記録されたマイナス176.95度である。同地点の温度はコロナ禍末期の2022年に、マイナス141.45度まで上昇した。なお、2022年の最も低い気温でもマイナス164.55度に留まっている。
レポートでは、この現象の因果関係を確立するにはさらなる研究が必要であるとも述べているが、今回の結果は、地球上の我々の活動が地球外にまで大きな影響を与えている可能性を示すものだ。
「今回は、COVID-19という稀な機会を利用して研究を実施しました。同様のチャンスが今後もあるかはわかりませんが、将来的には月面の天文台で(気温の変化が)実証される可能性もある」(研究論文より)
興味深い研究であったことは間違いないが、同様の研究の機会がこの先二度と訪れないことを願いたいものである。
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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