墜落UFOに乗っていた異星人の新映像か!? 1996年ブラジル「ヴァルジーニャ事件」の極秘ビデオが公開された
先日、ブラジルで開催されたUFO会議の主題にもなった「ヴァルジーニャ事件」。発生時に目撃され、これまで表に出ていなかった異星人の映像がついに流出だ!
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一般の人はまったく気にすることのないUFOに関する些細なアレコレを、さも大事のように語り続ける同人誌『UFO手帖』によるUFO映画のオールタイムベスト。「良いUFO映画とはUFOと関わりが深い映画である」として、10本のUFO映画を、その作品にまつわるエピソードとあわせて紹介していく。後編では20世紀に登場した必見のUFO映画5本をピックアップ!
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目次
「NASAが地震兵器で大統領を殺そうとしている」「ロスチャイルド家が世界を支配している」――そんな話を客に話して聞かせるタクシー運転手ジェリーは、読者5人の陰謀論ニュースレターを発行している変わり者だ。そんな妄想を抱く主人公を軸に都会の孤独を描く社会派の作品……と思ったら、物語は思わぬ方向に展開する。変人の妄想と思われた話が事実だったことが次々と明らかになっていく。
1997年に公開された『陰謀のセオリー』はそんな映画である。今でこそ陰謀をプロットに置く作品は珍しくないが、この作品はその発端にして最高到達点といっても過言はない傑作陰謀論映画である。
主演はメル・ギブソン、そしてジュリア・ロバーツ。しかし、UFOファンにとっての主役は彼らではなく「ブラック・ヘリコプター」だろう。
ブラック・ヘリコプターとは、真っ黒で識別表示がなく、音を消して飛行することができる正体不明のヘリコプターのことだ。
最初に目撃されたのは、1974年にネブラスカ州で起きたキャトル・ミューティレーション事件の現場に現れた、スポットライトで地上を照らす正体不明の黒いヘリコプターだとされている。また、当日多数の市民からUFO目撃が報告されていることから、UFO事件の現場にたびたび現れる、MIBのヘリコプター版的な存在として噂されることとなる。さらに、90年代をすぎると、陰謀論研究者によって多数の目撃報告が集められ、世界転覆を目論む陰の政府が操るヘリコプターということになっている。
最近は噂も下火になったのかと思いきや、日本でも話題になった『UFO vs. 調査報道ジャーナリスト』の著者ロス・コーサートが、去年2月にアラスカで米戦闘機に追撃された円筒形のUAPをブラック・ヘリコプターが回収したと語っており、今でも活動は健在のようだ。
そんなブラック・ヘリコプターの姿が登場するのが本作である。とにかく今見てもため息が出るほどの大傑作。当時と今とでは陰謀論の捉え方も変化しているため、改めて新鮮な感覚で見ることができるはずだ。「この頃からもう地震兵器とか言ってたんだ……」とか思いながら観ていただきたい。
1985年に公開された『コクーン』。この映画は老人ホームの入居者である3人が、プールで見つけた繭(コクーン)の力で若さを取り戻し、やがてそれが地球外生物の所有物であることを知り、最終的にはその宇宙人の船に乗ることで永遠の命を得るという物語だ。
やや出来すぎた展開に首をひねる部分もあるが、我々が望むUFOと関わりが深いUFO映画として傑作である。それは、UFOとの遭遇によって病気が治ったなどの「UFO治癒事例」が数多く報告されているからだ。
例えば有名なところでは、1968年フランスで起きた「X博士事件」がある。同事件では、右半身が麻痺した人がUFOから光線を照射されたことによって、10年ぶりに歩けるようになったという。また、1965年の米テキサス州では、警官がUFOから放たれた光線を浴び、ペットのワニに噛まれて負傷していた手が治ったという事件もある。さらに1957年のブラジルでは、病気で死に瀕していた少女が、空から来た2人の男たちによる手術によって救われた事件などなど。
このような話は、いったいどれほどあるのだろう? プレストン・デネットというUFO研究家が、1996年にこのような事例を100件集めて『Ufo Healings』という本にまとめている。それだけでも相当な数であるが、さらにその続巻では300件もの事例を集めている。
まるでお伽噺か神話のような話が、300件も見つかってしまうのがUFO分野であり、『コクーン』はそれをうまくファンタジーに落とし込んでいる映画だといえるだろう。
『未知との遭遇』は、UFOファンにとって凄まじい影響力をもつ作品だ。これほどまでに実際のUFO事件とリンクしたエンターテインメント映画は、1977年の公開から50年近くたった今でさえ存在しない。そればかりではなく、本作が登場するまではさまざまな姿の宇宙人が目撃されていたにもかかわらず、公開後は(作品中に登場する)グレイ型に一気に集約されていった。
影響を与えたのは、宇宙人の姿だけではなかった。映画の中では複数の光源をもつさまざまな色の光を放つUFOが飛び回り、最後にシャンデリアのような「マザーシップ」と呼ばれる巨大なUFOが登場するのだが、それまで全体が単色で小ぶりなUFOが主流だったにも関わらず、公開以降は映画とよく似たUFOの目撃が増加しているような感触がある。
最も顕著にそれを感じるのが、ニューヨーク州のハドソン・ヴァレー周辺で巻き起こった「ハドソン・ヴァレーUFOウェーブ」だろう。映画公開から5年ほど経過した1981年の終わり、ニューヨーク州ケントで非番の警察官とその家族が、赤緑白に光る複数のライトを点灯させ、空を進む巨大な飛行物体を目撃したのを皮切りに、1986年にかけて同地でこのようなUFOが5千〜7千人の人々に目撃された。
さらに事件を挙げると、1983年2月にはケントで、3月にブリュースターで同様の目撃があり、ヨークタウンやタコニック・パークウェイでは、大勢の市民が見守る中でUFOの目撃が相次ぎ、通報の電話が鳴り止まない警察署がパニックに陥る事件も起きている。そして1984年には、インディアン・ポイント原子炉施設の従業員たちが、同様の飛行物体が飛び交う光景を目撃するが、その中の一つが本作にも登場する「アイスクリームコーン」型のUFOだったことは、映画からの影響を如実に感じさせる話だ。
このように『未知との遭遇』は、UFO映画として傑作であるばかりでなく、その後のUFOを作り出した「UFO事件」だったといえるかもしれない。
1956年公開のアメリカ映画。元海兵隊少佐という経歴を持ち、アメリカ最大の民間UFO研究団体NICAPの中心人物だったドナルド・キーホーの著作『外宇宙からの空飛ぶ円盤』をベースとしたSF映画の名作である。すでに70年近く前の作品であり、若い読者は歯牙にもかけぬかもしれないが、ちょっと待ってほしい。ストップモーションアニメの名手、レイ・ハリーハウゼンの手によるUFOの滑らかな動きだけでも必見なのである。
物語はシンプルだ。主人公マーヴィン博士と、その妻であるキャロルの前にUFOが現れる。乗組員の宇宙人たちは母星を失い、移住先として地球に目星をつけていた。彼らは人類との対話を望んでいたが、行き違いから戦闘が起きてしまう。圧倒的な科学力の前に成す術もない地球人だが……と今や食傷気味の展開だが、終盤の戦闘シーンは見どころだ。
原作者のキーホーは退役後から本格的に作家として活動。大衆向けの娯楽雑誌にSFやファンタジー小説を書いていた。1947年に起きたケネス・アーノルド事件以後、UFOに興味を抱いた彼は、元軍人という人脈を駆使して独自に調査した結果を当時の人気雑誌『True』に掲載する。最初は懐疑的だったキーホーだが、目撃されたUFOの多くが地球の科学力を超えていると感じ、それらが地球外の物体であると考えるようになった。
さらに彼は、UFOは宇宙人の乗り物であることを空軍が知っていること、宇宙人は200年以上にわたって地球を監視していることなどを発表。政府に情報開示を迫った。その主張は、いわゆるUFO陰謀論の先鞭となったが、一方で彼のSF作家としてのキャリアから、その主張に疑問を呈す者も多い。彼の残した足跡の一つとして、UFOファンには一見の価値がある映画だ。
ワシントンに着陸した円盤から出てきたのは、奇妙な格好をした「クラトゥ」と名乗る宇宙人と、破壊光線兵器を備えたロボット「ゴート」。クラトゥは地球人が手にした原子力技術とに核兵器の乱用を危惧して平和を訴えるためにやってきた宇宙人だったが、警告に理解を示さない人間に対して、事の重大さを伝えるため世界中の電気を一時的に止めることを決意する……。
空飛ぶ円盤を扱った最初の映画は1950年に公開された『謎の空飛ぶ円盤』だったそうだが、未来的な航空機が登場するだけの名ばかりのUFO映画だったそうなので、1951年にアメリカで公開された、この『地球の静止する日』が最初のUFO映画と考えて問題ないだろう。この映画は冷戦下における核戦争の脅威に対するメッセージともなっており、名作UFO映画として語り続けられ、08年にはキアヌ・リーブス主演でリメイクもされている。
さらに、この映画には後世のUFO作品を彩る数多くのアイデアが含まれている。宇宙人は人間と同じ格好をして地球人に紛れて生活しているというイメージも、元はといえば本作からだろう。
さらに直接的なのは公開翌年、カリフォルニアの砂漠に着陸したUFOと、金星人オーソンに遭遇したとする、UFOコンタクティーの祖ジョージ・アダムスキーが語ったオーソンの姿が、ジャンプスーツに身を包んだクラトゥの格好とそっくりだと指摘されていることだ。また、金星人らは地球の核戦争を警告するためにアダムスキーとコンタクトしたとされているが、それも映画とまったく同じシチュエーションで、影響がないと考える方が不自然に感じる。
アダムスキーの登場以後、同じようなことを語るUFOコンタクティーは雨後の筍のごとく登場し、UFO界のムーブメントを形成する。そのような事実に鑑みると、この作品も単なる映画を超えた「UFO事件」だったといえるかもしれない。
映画のあらすじなどはネットで探せばいくらでも読める。そのため、今回は映画の内容よりも、その映画と関連のあるUFO事件や、映画がUFOに与えた影響などに重点を置いて紹介することにした。UFOが映画に影響を与えるのは当然として、逆に映画がUFOに影響を与えることもある。UFO映画もまた、UFO事件なのだ。そんなことを考えながら、もう一度この映画たちをご覧いただくと、また違った見方ができるかもしれない。
オオタケン
イーグルリバー事件のパンケーキを自作したこともあるユーフォロジスト。2005年に発足したUFOサークル「Spファイル友の会」が年一回発行している同人誌『UFO手帖』の寄稿者。
秋月朗芳
2005年に発足したUFOサークル「Spファイル友の会」(「Sp」はJ.アレン・ハイネックの「S-Pチャート」から)代表。同会で年一回発行している同人誌『UFO手帖』の編集長を務める。
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