太陽系外天体オウムアムアは宇宙船だ! 葉巻型UFO続発の真相を追う/並木伸一郎
2017年に太陽系外から飛来した小惑星オウムアムア=宇宙船説を検証する。
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1973年にアメリカのミシシッピー州で起きた、恐怖のアブダクション・ケース、「パスカグーラ事件」を改めて検証する。
1973年10月11日、アメリカ、ミシシッピー州にある小さな田舎町、パスカグーラで世界を震撼させる事件が起きた。
同日の午後10時過ぎ、造船所で働くチャールズ・E・ヒクソン(当時45歳)とカルヴィン・R・パーカー・ジュニア(当時18歳)が、川岸で夜釣りを楽しんでいたときのことだ。チャールズが釣り針に餌をつけようとしたとき、唐突にヒューッという音が聞こえてきた。怪訝に思い空を見上げると、高さ約2.4メートル、幅3メートルほどの、青みがかった灰色の発光体=UFOが浮かんでいた。
UFOはみるみるうちに降下すると、ふたりに接近。地上から約60センチの位置で浮遊しはじめた。
驚きのあまりチャールズが硬直していると、いつの間にか3体のエイリアンと思しき謎の生物が目の前にいた。身長約1.5メートル。肌は青白く、全身がゾウの皮膚のようにシワだらけだった。頭部には弾丸のように尖った突起があり、顔の部分には細く真横に裂け目たような形をした目と、尖った小さな鼻の下に口らしき穴がひとつ空いている。手はカニのハサミのような形をしていた。
動きはぎこちなく、ロボットのようにも見える。少なくとも人間ではないのは明らかだ。その無気味な存在が、突如ふたりのもとに幽霊のようにスーッと近づいてきたのである。
“彼ら”が触れたのが原因だろうか? カルヴィンはすぐに気を失ってしまう。一方のチャールズは意識を残したまま、2体の生物にふわふわと持ち上げられ、目の前の発光体の中に連れ込まれた。発光体の中は照明器具が見当たらないにもかかわらず明るかったという。
そして、なんと直径25センチほどの巨大な目玉のような物体が現れ、チャールズの体の隅々を調べはじめたのだ。
このとき、チャールズは何度も体をひっくりかえされているが、逆らおうにも身動きがまったくとれず、宙に浮いたような状態だった。時間にして約20分。ふと気づくと、いつの間にかもとの川岸に戻っていた。
ふたりはすぐに保安事務所に駆け込み、事件の詳細を話した。あまりにも荒唐無稽な話に保安官はなかなか信じようとはしなかったが、このときの彼らの会話を記録したテープに残っている音声は、ウソをついている人間のそれとは明らかに異なっていた。
事件後、カルヴィンは事件を大げさに広めないようチャールズに懇願したという。だが、チャールズは事件当夜の出来事を赤裸々に語り、ふたりの体験は世界中に知られることとなった。多くの専門家たちが調査に乗り出した最中、騒ぎを嫌ったカルヴィンは町を離れた。
以来、カルヴィンが事件について口を開くことはなかった。
なぜ、語らないのか――?
筆者はカルヴィンの“沈黙”をずっと不可解に思っていた。ところがなんと、2018年、突如としてカルヴィンが、沈黙を破って表舞台に登場した!
同年7月、チャールズとともに体験した事件について初めて公にした著書『パスカグーラ:最接近遭遇事件としての私自身の物語』を発刊したのだ。
本書によると彼らは、3体のエイリアン以外にも“小柄な女性のエイリアン”と遭遇していたことが明らかになっている。そればかりではない。伝えられる話ではカルヴィンは気を失っていたことになっていたが、なんと実際には意識を保っていたというのである。
カルヴィンの告白によれば、彼は2体のヒューマノイドに腕をつかまれ、宙に浮いたままUFO内の部屋に連行されていた。部屋には青白い光が充満していて、病院にあるようなベッドに寝かされる。すると天井からトランプ大の器具が下がってきて、頭部を検査されたという。カルヴィンを検査したエイリアンは、マナティの皮膚そっくりの質感で、灰色でシワが寄っていて、顔には、目も鼻も、口もなかったという。ただし、首から上しか見ていないので、それ以上のことはわからなかったという。
その後、小柄な女性タイプのエイリアンが現れ、やはり器具で目と鼻、そして耳を調べはじめた。隙をみて相手を組み伏せ、脱出を図ろうとした瞬間、「恐れないでください」とテレパシーで告げられ、カルヴィンは思いとどまったという。このエイリアンの目は小さく、耳は確認できなかった。口は切れ目のような形をしていて、鼻はとても華奢で人間とは異なっていた。
どんな種類の衣服を着ていたかはわからない。女性だと感じていても、胸のふくらみは確認できなかったというから、ひょっとしたら両性具有だったかもしれないと語る。
カルヴィンは著書に、地上に戻されたときの状況も詳細に記している。
検査を終えてエイリアンが出ていくと、入れ替わるようにしてふたりを連行したヒューマノイドが入ってきた。彼らに腕をつかまれると体が宙に浮き、そのままドアの外に連れだされ、拉致された元の場所に下ろされた。両腕を伸ばした状態で座らされた彼らは、青いUFOが「ブーン」という低い音とともに浮き上がり、あっという間に空中に消え去る光景を呆然と見送った。
「カルヴィン、大丈夫か!? カルヴィン!!」
やがてチャールズが駆け寄ってきて、カルヴィンの体を激しく揺さぶりながら、いろいろ尋ねてきた。だが、彼は心身ともに疲れきっていたからまともに反応できなかったし、そもそも話をしたくないと感じていた。
彼の様子を見たチャールズは、「座って考えをまとめよう」と提案してきた。それから埠頭に戻ると、腰を下ろして「何があったんだ?」と尋ねてきた。
だがカルヴィンの気持ちは変わることなく、「話したくない。だれにも話してほしくない」と繰り返すだけ。「でも、いずれだれかに話さなきゃならないだろう」とチャールズが諭そうとしても、「いや、ダメだ。だれにも話しちゃいけない」とかたくなに拒否した。
理由はわからないが、カルヴィンはだれにも話してはいけない出来事だと感じていた。そして最終的に、「気絶したことにしておこう」とチャールズと示し合わせたという。チャールズが事件を公にしても、カルヴィンが“気絶していた”と偽証したのは、チャールズなりの配慮だったのかもしれない。
チャールズは2011年に他界。盟友の死がカルヴィンに少なからず影響を与えた。命には期限があることを改めて知った彼は、死ぬ前に事件を明らかにする決意をしたのだという。
かくして発刊された著書には、1993年にバド・ホプキンスによって実施された催眠術のセッションについても詳細な記述がある。
1990年3月、筆者はニューヨークでバドと会見しているが、当時の彼は、アブダクション・シンドロームについて真摯な検証を加えたパイオニアのひとりで、失われた時間や精液と卵子の抽出、および人間の精神に働きかける過程についての研究を精力的に行っていた。
バドの催眠術にかかった状態で、カルヴィンは“幽体離脱”体験や彼が“見た”未来について語っている。筆者が気になるのが、女性タイプのエイリアンについて、「私の手で彼女を追い詰め、狩らなければならない。彼女が属する種全体を狩らなければならない。彼らを殺さなければならない」と過激な言葉を発している点だ。さらには、「彼女は邪悪、本当に邪悪な存在で、私の目には崩壊が映っていた。それまで見たことがなかったものを見ることができた。それは世界が破滅する光景だ。刻々と世界が変わっていく様子が見えた」とまでいっているのだ。
2018年9月、著名なインターネットサイト「earthfiles.com」を主宰するジャーナリスト、リンダ・M・ハウのインタビューに答える形で、“彼ら”の正体が先進知識を有する知的生命体であり、次元を超える存在であること、さらには、事件以来見るようになった“不吉な夢”についても語っている。
催眠下での証言にリンクするその夢は、無気味さに満ちている。
夢の中でカルヴィンは次元を超え、彼らの母星に行く。
そこは美しくも荒廃した世界で、樹木の大半が枯れ果てていた。新たな“母星”を捜す必要があった彼らは、地球に目をつけた。そして、協力する気持ちがある地球人の許しを得て、肉体を借りること=共生を望んだ。そのために地球人を観察・吟味し、協力して地球を管理していけるのかどうかを知りたがっているという。
一見するといかにも友好的だが、意味深長なのは、どうやらこの“観察期間”が終わり、彼ら知的生命体は次の行動に移ろうとしていることだ。近い将来、それも1年以内にも、その兆候ともいうべき“何かが起こるだろう”ともカルヴィンが語っているのだ。
はたして、“そのとき”に、いったい何が起こるのか?
もしかしたら、彼らエイリアンたちが地球人の肉体を乗っ取り、共生どころか“支配する意図”をあからさまにするのではないのか? それはカルヴィンにもわからないという。もちろん筆者にもわからないが、観察によって彼らが導き出した“答え”が、“そのとき”に示されるのは間違いないはずだ。
それが、われわれ人類にとって最悪のシナリオでないことを祈るばかりである。
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