UFOの正体はホログラムなのか? 幽霊UAPの軍事利用で大規模洗脳も可能になる未来を解説!
未確認航空現象(UAP)の正体は大空に投影されたホログラムだった? 軍事技術の進展がもたらす想像を超えた変化を都市伝説研究家・宇佐和通が解説!
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今年2月前半に北米の空で立て続けに起きた“気球撃墜”の騒動とはいったい何だったのか。この件に関してカナダのトルドー首相へ宛てて提出された極秘のレポートが先ごろ公開されて話題だ。いったい何が書かれていたのか――。
今年2月4日、米サウスカロライナ州沿岸上空で米軍の戦闘機が“気球”を撃墜して大きなニュースになった。全長60メートルというこの巨大な気球の正体は中国の偵察気球で、その後に米軍によって回収された。
一時外交問題にまで発展したこの“気球撃墜”であったが、これだけでは終わらなかった。
2月10日から2月13日にかけて、カナダ・ユーコン準州、米アラスカ、米モンタナ州の上空でそれぞれ“気球”が撃墜されたのだ。北米の空でいったい何が起こっていたのか。
この一連の出来事の後、NORAD(北アメリカ航空宇宙防衛司令部)はカナダのトルドー首相へ宛てて覚書(メモランダム)を送付していたことが判明しており、先ごろそのカナダ政府内部文書の秘密指定(Secret)が解除され公開に至った。では、いったい首相に何が伝えられていたのか。
NORADがトルドー首相に伝えたのは、2月11日に起きたカナダ・ユーコン準州上空での未確認飛行物体の撃墜に関する事柄であった。
NORADはその年のUAP(未確認航空現象)に連番を付けているのだが、文書によればユーコン準州上空で米空軍のF-22が撃墜したUAPが「UAP #23」であること示している。
UAPの機能、推進方法、または所属する国家は未確認のままであり、武力的脅威をもたらすものなのか、情報収集能力があるのかは不明であるという。
このメモはまた、カナダ空軍(CAF)が墜落物体を発見するための航空捜索活動を主導しているが、発見される見込みはほとんどないとも指摘している。
「山岳地帯、既存の積雪、予想される新たな降雪により、回収の見込みは低いです」(メモより)
メモでは、先住民族の狩猟者がカリブー狩りの最中に偶然その物体を見つけてしまう可能性があるとの懸念を表明している。また、カナダ空軍のCF-18ホーネットがUAPを迎撃するためにスクランブル発進したが、その後で現場空域にやって来た米空軍のF-22のほうが先にUAPの位置を正確に特定し、撃墜したことが説明されている。カナダ領空内での出来事であっただけに、事後報告であれ説明が行われたということになるだろうか。
当時、当局によって「円筒形」の「疑わしい風船」と表現した「UAP #23」についてNORADは、より詳細な報告や追跡調査の基準を満たしていない無害なUAPと見なしており、2月16日にバイデン大統領は「UAP #23」含む3つの謎のUAPは脅威をもたらすものではなく、おそらく私用または研究用の気球であると述べている。
しかし、果たしてこれで“一件落着”ということになるのだろうか。
文書では2月10日にカナダ国境付近、アラスカ北東部の沿岸上空、高度1万2000メートルでF-22によって撃墜された「UAP #20」についても簡単に言及し、この「UAP #20」の完全な回収はまだ完了していないことが記されている。
そして、この記述に続く2段落分の文章が“黒塗り”にされているのである。いったいここに何が書かれているのだろうか。
軍事系メディア「The War Zone」の記事によれば、アラスカ上空での2月10日の事件は依然として謎に包まれており、入手可能な情報によると、同時期に撃墜された他の2機のUAPとはまったく異なるものであるという。
撃墜直後、ホワイトハウス国家安全保障会議のジョン・カービー報道官は、「(撃墜された「UAP #20」の)破片が海氷の上にあると伝えられており、分析のために回収する努力が行われている」と発言した。さらに「この物体の所有者が誰なのかは分からない」と述べ、飛行物体の出自は不明だと付け加えている。
国防総省の首席報道官であるパトリック・ライダー大将は、物体は小型車ほどの大きさだと説明し、撃墜前に物体を観察していた2機のパイロットらは、機内に人間の存在が存在しないことを確認したという。同氏はさらに、この機体には方向転換能力がなく現存の航空機とは似ても似つかぬものであり 「それ自体は航空機ではなかった」とメディアに語った。
匿名の当局者によると「UAP #20」は「円筒形で銀色っぽい灰色」で、ジェットエンジンのような推進装置はなかったという。「UAP #20」はいったいどのようにして高度1万2000メートルで巡航していたのだろうか。
調査ジャーナリストのロス・クルサート氏は、この件について政府内部の関係者に接触して話を聞き出したという。それによれば、「UAP #20」はミント菓子のチクタク(Tic-Tac)型の形状であったという複数人からの回答を得られた。“チクタクUFO”といえば、2004年にカリフォルニア沖上空で米海軍の空母ニミッツ艦隊が確認したUFOがまさにそうだ。
さらにクルサート氏は、「UAP #20」は中国の偵察気球とは違うものであったと説明し、それは“異常”なものであったと指摘している。F-22が対空ミサイルをUAPに命中させたとき、何かが落ちたのだが、それは命中後も動き続けたというのである。
クルサート氏は防衛担当者からもっと情報を入手したかったが、彼らはそれについて話し合うことに消極的だったという。具体的に何が“異常”であったのかを尋ねたところ、彼らは回答を拒否したということである。
いったいこの時期、北米の空で何が起きていたのか。この前例のない一連の出来事に関する当局からの続報は乏しく、今回トルドー首相への「覚書」は公開されたものの、事件の詳細は依然として謎に包まれたままだ。
ともあれ、まだ半年あまり前の出来事であることから今後新たな情報がもたらされることもあるかもしれない。北米の空で起きたこの前代未聞の連続UAP撃墜事件について、引き続き注目していきたい。
【参考】
https://www.thedrive.com/the-war-zone/secret-memo-raises-more-questions-about-ufo-shootdowns-over-alaska-canada
https://www.documentcloud.org/documents/23937410-feb-2023-memorandum-for-pm-on-uap
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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