ネッシーの“真の正体”とネス湖が秘めたパワーとは!? 「地球意識プロジェクト」が示す真実/中沢健
UMAの代表格として世界的な知名度を誇るネッシー。果たしてその正体は何か。作家・中沢健が今、改めて過去の情報を整理しつつ、新しい可能性を提唱する!(第3回/全3回)
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ペンタゴンがUFOの存在を認め、調査機関を設立したことは記憶に新しい。だが、なぜ今になって今日までひた隠してきた事実を認めたのか? その背景には、間近に迫る“宇宙からの脅威”に対抗するためだという。今、アメリカは未知との遭遇に備え、超兵器の開発を進めている!!
2020年8月14日、アメリカ国防総省(以下ペンタゴン)が、海軍省内に特別組織「未確認航空現象調査機関(UAPTF)」を設置したことを明らかにした。声明によれば、UAPTFは「国家安全保障の脅威となり得る現象の探知と分析、分類」を主な任務とし、近年相次いでいる「未確認航空現象(UAP=Unidentified Aerial Phenomena)」の起源や本質に対する見識を得るために設立されたという。
「未確認飛行物体(UF O )」という言葉を避けているものの、この声明はUFOに類する存在が安全保障上の脅威になる、とペンタゴンが認めたことを意味する。
この報道はUFOリサーチャーたちを歓喜させたが、同時に疑問や懸念を抱かせた。政府主導のUFO公的調査機関の設置は今回が初めてではないが、もっとも“新しい”組織でも50年以上前に活動を停止している。それが21世紀の今になって再始動したのはなぜか?
不可解に感じるのは筆者だけではあるまい。そして、過去に存在したUFO調査機関の実績を鑑みれば、UAPTFが声明通りの活動をするとは信じがたい。なぜなら、彼らの先人が行ってきたことは、情報操作と事実の隠蔽であるからだ。
アメリカにおけるUFOの公的調査機関は、国内で多発する未確認飛行物体の正体特定のため、空軍主導で1948年1月に発足された調査機関「プロジェクト・サイン」が端緒となる。その約10か月後、「プロジェクト・グラッジ」と改名され、複数の空軍関係者によってUFOの目撃報告書は提出されつづけるも、上層部はUFOの存在に否定的で、気球の誤認だと処理。まもなくしてプロジェクト・グラッジも解体されてしまう。
だが、依然として増えつづけるUFO事件を懸念したエドワード・ルッペルト大尉によってプロジェクトは再編。1952年、「プロジェクト・ブルーブック」として活動を開始し、彼は正式な目撃報告要旨を作成するなど、充実した研究体制を確立した。
組織内にはアレン・ハイネックを筆頭に公正な立場でUFO事件を検証する者が数多く在籍し、ルッペルト大尉が在任中の数年間はUFO研究の黄金期となった。
しかし、上層部やCIAは、UFOよりも国民が集団ヒステリーに陥ることを恐れた。その結果、機密保持の大義のもと、あらゆる情報の隠蔽が促進されることになる。ブルーブック自体は1968年末まで継続したが、60年代を通してなしたことといえば、マスコミが繰り広げたUFO論争の火消しにすぎない。最終的には、過去の研究から何も得ることはなく、閉鎖された。以来、今日に至るまでUFO調査機関が設置されることはなかった。
こうした前例を見れば、UAPTFの設立目的も隠蔽だと勘繰りたくもなる。だが、この組織はUAPまたはUFOの正体の特定に真摯に取り組む可能性がある。なぜなら、設立の背景に海軍パイロットのUFO遭遇事件が多大な影響を与えているからだ。
2019年9月10日、米海軍のジョセフ・グラディシャー報道官が情報公開法に則して開示された機密映像について「映像は本物であり、映っているのはUAPだ」と明言した。彼が本物と認めた映像は、2004年及び2015年に海軍パイロットによって撮影されたものだ。回転しながら高速で海上を飛行するUFOを捉えた映像は本誌でも何度か紹介しているが、実際にこのUFOに接近遭遇したデイビッド・フレイバー中佐の新たな証言を入手したので紹介したい。
「あの日(11月14日)は晴天で、視界も良好でした。本部の連絡を受けて指示された空域に到達したとき、海上に10メートルほどの飛行物体を発見しました。その物体はホバリングしながら、前後左右に動いていました。形はカプセル状で、翼らしきものや推進装置の類いは見当たりませんでした。降下して確認するために自機を12時の位置に移動させると、物体は呼応するように動き、やがて急上昇してきました。そして800メートルまで接近したところで反転し、南方へ消え去ったのです。あくまで目視ですが、2秒ほどで80キロ先まで開けた視界から完全に姿を消しました。われわれの航空技術をはるかに凌ぐ速度は、十数年たった今でも実現不可能でしょう」
報告にあるような急上昇や高速移動で生じるGにパイロットはもちろん機体も耐えることはできない。フレイバー中佐はUFOを地球外起源の存在と考え、上官に報告。その反応は想像通りだったものの、思わぬ収穫もあったようだ。
「上官は私の報告を“説明できない現象”と片づけました。しかし実際には、
私がUFOに遭遇する2週間前、すでに未確認飛行物体を感知し、レーダーで監視していたことが判明しています」
つまり、以前から同空域でUFOの活動が活発化しており、軍はそれを察知していたのだ。
その数年後の2007年から5年かけてペンタゴンがUFO極秘調査「先端航空宇宙脅威特定計画(AATIP)」を実施したことからも、軍や政府が10年以上前からUFOの潜在的な脅威を注視していたのは間違いない。もっともアメリカは注視するだけでなく、具体的な“UFO対策”も講じていると筆者は考えている。
アメリカが進める“UFO対策”とは何か?
筆者はこれを秘密指向性エネルギー兵器「DEW(Directed – Energy Weapon)」だと睨んでいる。DEWは目標に対し指向性エネルギーを直接照射し、機能停止、もしくは破壊するビーム兵器だ。現在は非致死性の治安兵器として運用されているが、アクティブ防護システムとしても開発が進められている。このシステムは文字通り自衛が主たる目的だが、防衛ラインを突破してきた飛翔体をミリ波レーダーで補足し、指向性エネルギーのビーム照射で物理的な攻撃も可能であるという。
実際、このDEWと思しき無気味な光線の目撃が相次いでいる。その一例が、2020年9月にオレゴン州やカリフォルニア州を襲った山火事だ。史上最悪とされる火災の背後にDEWの存在があると目されているのだ。
同月8日と9日、カリフォルニア州やオレゴン州の火災地に向けてビーム照射されていたことがNEXLAB衛星のレーダー映像によって判明。両日とも、ビーム通過後に火災規模が拡大していることから、光線が山火事そのもの、あるいは延焼のきっかけをなしている可能性は高い。しかも、その軌道は黒く塗りつぶされ、隠蔽が意図されていた形跡があることから、発火原因が秘密兵器=DEWだと有力視されているのだ。
さらに10月にも米空軍のティンダル基地に向かって照射されるDEWらしき光線が確認されている。そのいずれも大気圏外照射である可能性が高いことから、地球外からの攻撃だという見方もある。だが、筆者はこれらを米軍のテスト運用ではないかと考えている。DEWが非致死性兵器として運用されていることを考えれば、威力を調整した照射実験は可能なはずだ。山火事は予期せぬ事故の可能性もあるが、そうでなくともUFOの侵略攻撃に比すれば、政府は実験に必要な犠牲と考えるだろう。
だとすればDEWが照射した光線の“出所”はどこか?
これについては軌道上を飛ぶ軍事衛星と考えるのが妥当だろう。もしかしたら、DEW搭載の衛星でUFO迎撃の大気圏外防衛ラインを形成し、これを突破したものは衛星から追撃、あるいは電磁波ビームを照射すると目されるHAARPとの共同戦線で宇宙と地上から対抗する構想があるのかもしれない。
いずれにしても、DEWの存在が垣間見えるようになってきたという事実は、実用性が高まったことを示唆する。アメリカ政府と軍は2004年の事件に前後してUFOの脅威を再認識した。そしてAATIPで理解を深め、対UFO防衛ラインの準備を進めてきた。そして2019年には運用の目途がたった。だからこそ、グラディシャー報道官はUAPの存在を認めたのだ。
さらにいえば、UAPTFに先立つ形で「アメリカ宇宙軍」が2019年末に再編、発足されている。8個目の武官組織となる宇宙軍の要綱には「宇宙に対する攻撃および宇宙からの攻撃の抑止」が含まれている。つまり“宇宙戦争”が想定されているのだ。この一連の動きが、UFO対策が整いつつあることの何よりの証左であろう。
ただ、筆者にはこの動きが事を急ぎ過ぎているように見え、無気味でならない。もしかしたら、地球外からの脅威が間近に迫っているのではないか?
それを察知したがゆえに、アメリカ軍がDEWの運用実験を強行しているのではないだろうか?
だとすれば、われわれはそう遠くない未来に、絵空事ではない“本物”の宇宙戦争を目の当たりにするのかもしれない。
並木伸一郎
「ムー」創刊当初から寄稿するベテランライター。UFO研究団体ICER日本代表、日本宇宙現象研究会(JSPS)会長などを兼任。ロズウェルやエリア51をはじめ現地調査を重ねて考察し、独自の仮説を「ムー」や自身のYouTubeなどで発表している。
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