太陽フレアで世界は滅亡しない! 生物に脳レベルで変化をもたらす「日の恵み」にこそ注目!/久野友萬
強力な太陽フレアで人類の文明が崩壊するのではないかという言説がある。しかし、科学的にはもっと人類が気にするべき深刻な影響があるようだ――!
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活発化する太陽フレアの影響で、月から地球への激しい放電がありうる!? 電気的宇宙論の提唱者が危険性を指摘する。
北極圏のみならず日本でもオーロラが観測されたほどの太陽フレアが話題となったが、実は去年の暮れあたりから太陽フレアは連発している。1月1日の能登地震の数日前にもフレアが爆発していたし、筆者はかねてから地震と太陽フレアの関係を指摘してきた。太陽フレアは地球の電離層を刺激して、地下から地震の原因となる電子を地表に引き寄せるからだが、これはまた別の機会に説明する。
太陽フレアは太陽表面で起きる爆発現象だが、A、B、C、M、Xの順にクラス分けされている。Xクラスは太陽フレアの中で最も強力な爆発だ。直近で起きている太陽フレアを宇宙天気予報から見てみると、今年5月に入り、最大級のXクラスが毎日のように起きていることがわかる。
太陽フレアは太陽表面の水素ガスと電子が大量に吹き飛ばされる現象だといえる。地球磁場に当たった太陽風は南極と北極に曲げられ、一部が極地方の電離層に入り込む。高エネルギーを持つプロトンが電離層に入ると発光する。これが地球で観測できるオーロラだ。
普段は極地方でしか見られないオーロラだが、大量のプロトンを運ぶフレアが起きると日本のような低緯度でもオーロラが現れる。奈良時代や江戸時代にも観測の記録があるのだ。
一般に太陽は内部の核融合で輝いているとされるが、電気的宇宙論では太陽には高エネルギーの星間物質が流れ込み、その星間物質が持つ高圧電流で輝いていると説明できる。太陽は電気エネルギーで輝いているのだ。
太陽活動の活発さを示す指標の一つに黒点がある。
この画像は黒点の分布をまとめたものだ。太陽フレアはこの黒点が集中している部分で現れている。説明は端折るが、太陽の赤道部からは比較的速度の遅い低速太陽風、高緯度からは高速太陽風が吹き出している。
太陽は約11年の周期を持つとされる。現在の太陽活動は太陽観測が始まって25サイクル目で、それは2019年12月から始まったので、2025年に極大期を迎えることになる。前回の24サイクルは比較的太陽活動が静かだったが、今回は何が違うのだろうか?
上の図は2019年と2024年の太陽系の配置を見た図だ。2019年には木星と土星が画面右側に集まっているが、2024年には土星と木星は離れ、画面左側にずれた。
太陽には星間物質が流れ込んでいるが、土星と木星にもその一部が流れている。2019年には太陽系の進行方向に土星と木星があったため、多くの星間物質が太陽に入り込む前に横取りされていた。電気的宇宙論での仮説では、土星と木星はかつて太陽だったからだ。
ところが2024年の現在は太陽に直接星間物質が流れ込むようになった。つまり太陽を輝かせている電流が増えたというわけだ。電流が増えて黒点からの電子の吹き出しも増え、結果的に大規模なフレアが起きるようになったのが現在だ。
地球でも大きな影響がある今回のサイクルの太陽フレアだが、月には影響があるのだろうか?
月には希薄な電離層しかないため、地球のように影響を受けることはない……ということはなく、まったく逆に、月は地球以上に太陽風の影響を受けている。
17世紀に望遠鏡が普及して天体観測が始まったころから、月面では正体不明の発光現象が観測されていた。現在では小天体が月面に衝突した際の発光だと説明されることが多いが、それだけでは不明な点も多い。多くの場合衝突した痕跡がないからだ。
発光現象は月のほかにもある。準惑星ケレスのクレーター内部では常に光っている様子が観測衛星の画像で分かった。NASAは太陽光を反射する物体があるからだと説明しているが納得できない人も多いはずだ。
じつは太陽風が直接吹き付ける環境では、岩石に電子がたまることがわかっている。岩石は誘電体という電気を溜める性質を持つからだ。太陽風に含まれる電子が小惑星、月の表面の岩石に蓄積されていく。その電子の持つ電圧で放電が起きて発光しているというわけだ。
それでいえば、月の表面に大量の電気がたまっている様子はアポロ計画で月に降り立った宇宙飛行士たちがよく知っているはずだ。当時、以下の写真は隠されるか修正され公開されていた。現在は秘密保持が解除されNASAのデータベースから生の画像が検索できるようになっている。
月は常に片方の面しか地球に向けない。一般にはこれを潮汐ロックといって、月の重心が偏っているからだと説明するが、月は地球より真球度が高い。片側に重心が偏っていることはないはずだ。
ではなぜ月は片面を地球に向けたまま周回しているのだろうか?
月面の発光現象から月の表面には大量の電子(マイナスの電荷)がたまっていて、地球の周囲を取り巻く電離層には大量のプロトン(プラスの電荷)が存在するからだ。いったん向きあったプラスとマイナスが引き合うので、同じ面を向けている位置関係が保たれている。
しかし引き合っているなら月は地球に落下してきそうなものだが、一定の距離が保たれているのは、地球の表面がマイナスの電荷を持つためだ。月は地球の電離層に含まれるプラスに引き付けられつつ、地球のマイナスに反発している。
月と地球を含め、太陽系の惑星軌道を維持しているのは、太陽から放出される膨大な量のプラスとマイナスの電荷、つまり太陽風だ。
また、太陽は5分ごとに振動(膨張と縮小)している。この太陽振動は、太陽に流れ込む星間物質と放出される太陽風の量を調整して、太陽の大きさを一定に保つ役割があると考えられる。この太陽振動により、太陽が及ぼす電荷には5分ごとの周期が作られ、太陽系全体に定在波が生じることになる。
惑星に電荷を与えている太陽風が変われば、惑星の軌道もすぐに変わるように思えるが、軌道を安定させる仕組みも太陽にはある。
ご覧のように、5分ごとに変化する太陽電荷の定在波の谷間に惑星が落ち込んでいる。そのため、公転軌道は安定化されるということになる。惑星は太陽のプラスとマイナスにゆるくつながれているのだ。
すると、太陽活動が変化すると太陽系の天体の軌道も変わるのだろうか?
ヴェリコフスキーによれば金星は3500年前に木星の軌道を離れ、地球に1000kmまで近づいて、大放電を浴びせたという。惑星レベルで軌道が変化するには相当な太陽活動の活発化が起きたと予想されるが、月のような衛星はもっと容易に軌道を変えるかもしれない。月と地球の地心距離は毎月5万キロも変わる。月は地球に近づき何度も地球に放電した痕跡があるのだ。
一般的には、富士山は何回かの噴火によって溶岩が積みあがってできた、と説明される。成層火山だ。そこで、以下のように、赤色立体地図を3Dで見れるようにしてみた。これを見ると富士山の周囲に小さな粒、突起がたくさんあることに気がつくはずだ。これらは小噴火口と説明されるが果たして本当にこの小さな山から噴火したのだろうか?
電気的宇宙論での地球科学では、「山は惑星規模の放電でできた」と考えている。
太陽活動が活発化して月が地球のプラスに引き寄せられてきた際、月が蓄えた大量の電子を地球に向け放電させ、電流と一緒に溶けた岩石を地球へ注ぎこむ。溶けた岩石は地球大気の衝撃波と一緒に地表に叩きつけられる。これが山を作ったというわけだ。
たとえば、日本列島のほとんどの山は噴火口のない山だ。浸食や褶曲によってできたと説明されるが、その合理的な根拠はない。浸食なら大量の岩石が流れて日本周辺の海底に堆積しているはずだが、そんな土砂はどこにもない。褶曲で盛り上がったというなら太平洋プレートは日本列島をユーラシア大陸に押し付けているはずだが、そうなっていない。プレートが褶曲を作ったのなら、日本沈没のようにそのまま日本列島はプレートと一緒に海に沈んでいるかもしれない。
つまり、山が作られたことを合理的に説明しようと思うと、惑星規模の放電に行き着くのだ。
1万2千年前、最終氷期の温暖化の後に、非常に寒冷なヤンガードリアスと呼ばれる氷期があったが、それは太陽活動が活発になった直後の大災害なのだ。太陽活動が活発化して、木星の衛星だった月が地球に近づいて放電を浴びせた。この月の放電によって地球環境は大激変した。当時繁栄していた超古代文明(アトランティスやムーとして伝説化している)はそれによって絶滅したーーと考えられる。
今起きている太陽フレアの頻発は、もしかすると月の軌道を変え、地球に接近させることになるかもしれない。月が地球にぶつかることはないが、1万2000年前のように、地球環境を激変させる大放電を浴びせる可能性はある。
太陽フレアそのものが地球に与える影響よりも、太陽系の天体、月との位置関係が変わることで、大異変が起きるかもしれないのだ。そのとき、現在の人類文明はどうなるのだろうか。
三浦一則
電気的宇宙論を研究する異端のサイエンス・ライター。
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