<新刊>月刊ムー NFT特典付き特装版 OPスペシャル2022年11月号発売
「ムー」2022年11月号(10/7発売)は、通常版のほかに特装版が登場! 特装版では数々の予言を的中させてきたLove Me Do氏が、読者のために5種類の護符を謹製したデジタル護符付き!
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近年、ニューヨークの地下鉄に突然謎のチラシが貼られる事件が相次いでいるという。その背後にいる存在と目的は…!?
世界中から人々が集まる米国最大の都市、ニューヨーク。この眠らない街を象徴する存在が、24時間営業の市営地下鉄だ。しかし過去数年、468もの駅を持つ世界最大の地下鉄網では、不気味なチラシが無許可で電車内に貼られる事案が相次ぎ、市民を困惑させるとともに新たな都市伝説が生まれつつあるようだ。
問題のチラシは多くの場合、車内広告枠の隅に貼られたり挟まれたりしており、他の広告を覆い隠すことがない小さめのサイズになっているが、まれに壁や天井に直接貼り付けられていることもあるという。
チラシには(常に同一の)電話番号とピラミッドアイの絵柄に加えて「過去・現在・未来についてお伝えします」「嫉妬・邪視・不運を取り去ります」「分離したものを再結合します」「月と星があなたのものに」などの抽象的なメッセージが並んでいる。
製作者は「Keano Spiritual Consultant(キアノ・スピリチュアル・コンサルタント)」、つまりキアノという名のサイキックらしい。
チラシは実は数年も前からニューヨーク市地下鉄の全線、至る場所で目撃されるようになっており、その番号に電話をかけてみる人も現れている。ところが、何度かけても話し中だった、すぐに切られた、不気味な音楽が流れてきた、さらにはいつも留守電だった――など異なる結果が次々と報告され、一向に「キアノ」にたどり着くことはできない。
さらに、地下鉄構内では何者かがチラシを掲示している姿が目撃されるようになるが、地味な姿をした白人の中年女性だったという指摘がある一方、この中年女性には若い男が同行しており、突然激昂すると大声で女性を罵り、本気で殴りかかろうとする光景も目撃されているようだ。
このように「キアノ・スピリチュアル・コンサルタント」のチラシは、多くのニューヨーカーがその存在を十分認識しながらも、特に実態を探ろうと行動に移すほどでもない、とはいえ(毎日視界に入ってくるため)生活の一部として無意識に心のどこかに留めている――そんな現象になっていた。
そして2019年、現地ニュースサイト「Gothamist」は、いち早くこのサブリミナル的な性質に気付き、これほど急速かつ大規模に浸透した「キアノ」の正体と目的を突き止めるべく調査を開始。さらに、危機感を抱いた人々によるネット上での議論も少しずつ活発化し、ゲリラマーケティングの一種か、カルトの布教かと多くの憶測も飛び交うようになった。
ところが同年、事態は大きな転機を迎える。なんと「キアノ」のチラシと瓜二つのデザインでありながらも、全体が紫色ベースになり、名前部分が「アンジェリーナ」に変わり、以前とは異なる電話番号と住所まで記載された“新バージョン”が登場したのだ。
そして今度は、大手紙ニューヨーク・タイムズまで調査に乗り出した。同紙の記者が、新バージョンのチラシに記載されている住所へと向かうと、そこには小さな占い館があった。まずはアンジェリーナに会うことができ、何度も何度も通い詰めることでようやくキアノとの対面が許されたという。
初老の女性キアノは、自らの名前は本名であり、ギリシャとアルゼンチンにルーツがあること、そして16歳で交通事故に遭ってから能力が開花し、現在は手相・顔相の分析、オーラ診断、タロットリーディングなどを行っていると語った。その上で「私は黒魔術はしません。光だけを扱っています。イルミナティではありません。魔術などではないんですよ」と訴えるのだった。
しかしその後、記者の徹底取材によってキアノは本名ではなく実際にはヴェラ・ニクラスという名前で、自身のルーツについての話も真っ赤なウソだったことが判明している。
ニューヨーク・タイムズ紙はこの取材をもってキアノを特定できたと結論付けている。
しかし、海外オカルトサイトによると、このヴェラ・ニクラスという人物はキアノの知名度を利用することで占い客を呼び込もうと企てたに過ぎないと考える人も多いという。というのも、突然オリジナルによく似たチラシが登場して住所まで記載されているのはあまりにも不自然、かつチラシの新バージョンが登場しても、オリジナルであるキアノのチラシは街に増え続けているからだ。
いったい真実はどこにあるのか? そしてキアノの正体とチラシ大量掲示の目的とは?
まるで誰かが全ての謎を解き明かすのを待っているような、都市伝説的な文脈で言うところの諜報機関の採用テストかと疑いたくなるような不可解な展開だが、誰もが納得する形での答えは今も出ていない。現地在住の読者がいたら、ぜひ編集部まで最新情報をお寄せいただきたいものだ。
【参考】
https://www.nytimes.com/2019/11/08/nyregion/keano-spiritual-consultant.html
webムー編集部
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