ケネス・アンガーが遺した「希代の奇書」、『ハリウッド・バビロン』の“危うい高揚感”/初見健一・昭和こどもオカルト回顧録
魔術師ケネス・アンガーによって書かれた「猛毒の奇書」。ハリウッドのタブーを徹底的に破壊し、数々の論争を巻き起こした希代の「暴露本」とは?
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320ページの大ボリューム!
おぞましい歴史をもつ一族に生まれた女子大生・煤は、その血筋にからみつく因縁のため長年おそろしい悪夢にうなされ続けていた。そんな姿をみかねた友人は、気分転換にとグループでホテルの短期バイトをすることを提案するのだが、そのホテルが、煤たちを襲うさらなる恐怖の入り口だったーー。
因業の家系に苦しめられる主人公、忌まわしい過去を隠し持つ友人、心霊スポットとしてしられる廃屋、何かを隠蔽しているホテル、そして強大な力を持つ異形の霊能者……。本書『たまわりの月』は、「恐怖」のモチーフをまとめて詰め込んだような、先の展開が全く読めないホラーコミックだ。
web連載をまとめた第1巻は、320ページとじっくり腰を据えて読みたい大ボリューム。悪夢と現実、心霊と悪意、過去と現在……謎と怪異が複雑に同時進行していく、怒涛的怪奇を味わえる一冊だ。
『たまわりの月』1巻(界 賀邑里著、税込990円、イースト・プレス)
webムー編集部
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