「≪反重力アパジー≫秘密開示 科学史100年の嘘 / 隠蔽を暴く」/ムー民のためのブックガイド

文=星野太朗

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    ≪反重力アパジー≫秘密開示 科学史100年の嘘 / 隠蔽を暴く

    ケイ・ミズモリ 著

    歴史の表舞台から抹消された反重力装置の謎

    「反重力アパジー」とは、聞き慣れない用語であるが、そもそもアパジーとは、19世紀アメリカの大富豪ジョン・ジェイコブ・アスター4世が提唱した(と自称する)「反重力エネルギー」のこと。そして19世紀末、ライト兄弟による世界初の有人飛行が実現するはるか以前から、一部の発明家による空中飛行装置が実在した。それは何度も多くの人々に目撃されているばかりか、当時の新聞に図入りで掲載されているというのである。のみならず、その飛行原理は何と「反重力」なのだというから驚く。

     どうやら地球自体が、「ユニバーサル・カレンツ」と呼ばれる「何かとてつもないエネルギーを有して」おり、そして19世紀末から20世紀初頭の多くの発明家が、これを利用して反重力を発生させる機構を発明していたというのだから、これはただごとではない。

     本書は、歴史の表舞台から抹消されたかつての「反重力装置」の謎をあますところなく開示する驚愕の書。
     単なる技術解説のみならず、アパジーに関わった人々の辿った数奇な運命や、当時のさまざまな人間模様、さらには秘密結社との関連に至るまで丹念に追跡されているから、読み物としても秀逸である。 
     著者のケイ・ミズモリ氏は、「〈自然との同調〉を手掛かりに神秘現象の解明に取り組むナチュラリスト、サイエンスライター、代替科学研究家」。本書はそんな著者の面目躍如というべき、実に痛快な作品に仕上がっている。

    ヒカルランド/2420円(税込)

    (月刊ムー 2026年06月号掲載)

    星野太朗

    書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。

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