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刀剣にも匹敵する武士の魂、鎧兜。この夏、日本甲冑界の至宝ともいえる国宝たちが春日大社に集結する!「双璧」と称えられる2領の大鎧が並ぶのは史上初のビッグイベントだ!
「武士の魂」といったら刀だが、武士にとって、とりわけ上級の武将たちにとっては刀に負けないくらい重要だったのが鎧兜だ。とくに平安時代後期から南北朝時代につくられた大鎧は、甲冑のなかでも最も格式が高いものとされた。
金工技術の粋を極めてつくられた飾金物に彩られたその姿は、まさに絢爛豪華のひとこと。
7月5日から奈良県の春日大社で開催される「究極の国宝 大鎧展―日本の工芸技術の粋を集めた甲冑の美の世界―」は、現在国宝に指定されている甲冑類18点のうちの9点が一堂に会するという激レアな展覧会だ。
なかでも、日本を代表する甲冑として名高い、春日大社が所蔵する「赤糸威大鎧」(竹虎雀飾)と、青森県八戸市に鎮座する櫛引八幡宮が所蔵する「赤糸威鎧」(菊一文字の鎧兜)の2領の大鎧には大注目だ。なぜなら、この2領は数ある大鎧のなかでも「双璧」と称えられる至宝中の至宝であり、しかもこれが並列展示されるのは長い歴史のなかでも初めてのことになるのだ。日本甲冑史に刻まれる歴史的“大事件”といっても過言ではない!
奈良県は江戸時代まで長く甲冑の一大生産地として栄えた場所で、いわば「鎧のふるさと」ともいえる土地柄。そんな大和国の神社の中心的存在であり、藤原氏の氏神にして武神・タケミカヅチを祀る春日大社に「赤糸威大鎧」(竹虎雀飾)をはじめ国宝の鎧兜が複数残されているのは納得の歴史。
いっぽう、大鎧の双璧のもう一角をなす「赤糸威鎧」(菊一文字の鎧兜)を所蔵する櫛引八幡宮は、「南部総鎮守」とも呼ばれる東北有数の大社だ。なぜみやこから遠く離れた八戸の地に、国宝大鎧が残されているのだろう。そこには、日本史最大級の謎ともいえる大きなミステリーが関連しているという説があるのだ。
ときは南北朝時代。後醍醐天皇と足利尊氏の対立に端を発し、日本に天皇がふたりいるという異常事態が常態化することになったこの時代だが、度重なる幕府からの攻撃を受け南朝は徐々に追い詰められていく。南朝3代目の天皇である長慶天皇にいたってはほぼ記録も残っていないくらいで、長らく即位したかどうかも詳しくわかっていない状態だった。
そんな謎多き長慶天皇には、じつはひそかに奈良・大阪にあった拠点を脱し、南朝方の有力武家を頼って東北を訪れていたという説がある。そしてこのときに天皇が着用していた、あるいは持っていった鎧が当地に残され、それが巡り巡って櫛引八幡宮にわたり守り伝えられた、との言い伝えが残されているのである。
もちろん確定的な記録がない以上史実だと断言することはできないのだが、謎多き天皇とともにはるか遠い青森にわたった大鎧が、700年の時を経て奈良の地に凱旋したのだ……と想像すると、なんともムー的ロマンがかき立てられるシチュエーションではないだろうか。
鎧のふるさとで開催される、美とロマンとミステリーにあふれる鎧たちの一大展示。二重三重に歴史的なビッグイベントをぜひその目で確かめよう。
究極の国宝 大鎧展―日本の工芸技術の粋を集めた甲冑の美の世界―
会場:春日大社国宝殿(奈良県奈良市)
会期:7月5日(土)〜9月7日(日)
料金:一般1,500円、大学生・高校生1,200円、中学生・小学生500円
詳細は公式サイトから
https://samurai.kasugataisha.or.jp/
webムー編集部
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