平将門・首塚伝説 京都から関東へ飛んだ怨霊・英雄の史跡を辿る
非命にたおれた猛将・平将門。その首は京都に運ばれて晒されるも、故郷を目指して飛んでいった──と伝えられている。この伝説を裏づけるかのように、京都と関東の間には将門伝説を伴う首塚が点在している。 怪異と
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「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。
竹田恒泰 著/三上丈晴 著
さまざまな話題を縦横に語り尽くす対談本
著者のひとりである竹田恒泰氏は、旧皇族の竹田家に生まれ、明治天皇の玄孫に当たる人物。著述や評論、実業など、さまざまな分野で活動している。先般も氏の執筆による中学生歴史教科書『国史 教科書』が文科省検定に合格したばかり。
もうひとりの三上丈晴氏は、いわずと知れた本誌月刊「ムー」の名物編集長。すでに20年近くにわたって職務をつとめている。
本書は、この一癖も二癖もあるふたりの論客が、人知を超えた現象や目に見えない世界、神様と天皇、『古事記』の謎、日本と世界の神話、記紀以前の日本と世界、そして神々に護られた国としての今後の日本の展望に至るまで、さまざまな話題を縦横に語り尽くす、興味尽きない対談本である。
あの竹田氏が、実は幼いころから「ムー民」であったり、座敷童子と同居していたり、日枝神社で実体化した幽霊を目撃したりと、実はかなり「こちら側」の人であったのも嬉しいが、何といっても見所は、本誌がそのまま服を着て歩いているような三上氏の博覧強記ぶりであろう。
霊や「見えない世界」に関する話題では、やたら意気投合していた両者だが、古代史や、特に天皇に関しては、三上氏がしばしばムー的方向に暴走、竹田氏がこれを穏健に牽制するという構図が垣間見られたりして、実に愉しい。
本誌の読者なら、迷わず「買い」といえる一冊である。
(月刊ムー 2024年10月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
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